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釣りに触れるならまずはマンガから!奥深い釣りの世界を3作品から学ぶ

コロナ禍で流行したもののひとつと言えば釣りですよね。三密も回避できて、ついでに新鮮なお魚もゲットできる。

そんな一石二鳥のレジャーである釣りに興味がある!という方も多くいらっしゃるはず。

でも、報道とかでのマナー問題とかも気になって、二の足を踏んでしまう…。そういった方もいらっしゃるかと思います。

そこで、自身も釣り人である私が手軽に釣りの世界に触れられるマンガをご紹介しつつ、マナーなどについても解説してまいります。

ご紹介するのはこちらのマンガ3作。

初心者向け:『放課後ていぼう日誌』

中級者向け:『おひ釣りさま』

上級者向け:『釣りキチ三平』

では、まずは『放課後ていぼう日誌』からご紹介いたしますね。

初心者も楽しく釣りに触れられる『放課後ていぼう日誌』

釣りをやったことがない方へまずオススメするのがこの『放課後ていぼう日誌』。

放課後ていぼう日誌 著者:小坂泰之

全く釣りをしたこともない女子高生の鶴木陽渚(つるぎひな)が釣りを学んでいく青春物語で、2020年にアニメ化もされている人気作。

めちゃくちゃアジフライが食べたくなる作品でもあります。

「ていぼう部」という釣りをする珍しい部活動が舞台となっており、その中で初心者の陽渚が四苦八苦しながら釣りの楽しさ、奥深さを知っていくという青春ストーリー。

主人公が全くの釣り初心者だからこそ、先輩に釣り方や魚を教えてもらうことで主人公と一緒に読者も成長していくことが出来る作品です。陽渚が段々成長する姿は物語としても面白いですし、なんだか嬉しいもの。その姿は初心者でも釣りに行っていいんだ!と共感させてくれます。

そんな本作ですが、緩いと思いきやそれだけじゃない場面も。

その最たる例は陽渚が初めてマゴチという魚を釣った時のていぼう部部長のセリフ。

「トドメはお前が刺せ それが釣ったことの責任」

と甘やかさず厳しく接します。

釣りはとても楽しいですが、同時に命を奪う行為でもあります。場面としては緩めに描かれていますが、黒背景を背負った部長にはいつもと違う威圧感も感じますし、作者である小坂先生も大事にしていることなのでしょう。

このように緩いだけじゃなく、釣り人として大事なことを学ぶこともできます。

女子高生が主人公ということもあり内容は可愛くとっつきやすく、そのうえ釣りや魚についての知識は本格的というまさに釣りの入門書にはもってこいなのが本作。

釣り関係なく女の子がかわいいので、それを見るためだけでも読んでみるのもいいかもしれません。

より詳しい記事はこちらからどうぞ!

ちょっと慣れたら独りで自然に浸るもよし…『おひ釣りさま』

釣り経験者で、自分の知らない釣りを知りたいという方にオススメなのはこちらの『おひ釣りさま』です。

おひ釣りさま 著者:とうじたつや

本作は一人で釣りに行くのが趣味の女性会社員、上条星羅(かみじょう せいら)が主人公の物語。

幼少期から釣りに親しんでおり、その腕前はジャンル問わず超一流レベル。あらゆる出来事を釣りに繋げてしまうほどの釣り好きで、魚を釣りあげては”たまらん”と悦に入っています。

1話完結形式をとっており、基本的には1話ごとに1種類の魚や釣りが描かれているため、様々な種類の釣りを知ることが出来るのが大きな魅力のひとつ。

『放課後ていぼう日誌』と比べると、第1巻の釣り方や魚種のラインナップは割と玄人向け。ちょっと釣りをしたことがある人は、本作をより楽しめると言えるでしょう。

第1巻からテクトロという釣り方をするあたり、なかなかマニアックな品揃えだと私は感じました。この釣り方を私が知らなかっただけなのですが、このように自分が知らなかった釣りと出会えます。

主人公が現代に生きる女性会社員というのも、休みの日に釣りに行くというのが多くの人の生活と合っていて想像しやすいですね。主人公の星羅も、他人の視線を気にしなければどうということはないということもいっていますので、何かやってみたいけど他の人が気になってしまう方のヒントになるかもしれません。

釣りを初めて、自分だけで釣りに行けるようになったけど、いろんな釣りを知りたい!やってみたい!というあなたには本作がとてもオススメです!

サビキ釣り楽しいですよね…。

より詳しい記事はこちらからどうぞ!

伝説の巨大魚や自然と戯れる伝説の釣りマンガ『釣りキチ三平』

釣りでワクワクしたい!見たことのない魚や釣りを見てみたい!というあなたには、伝説の釣りマンガ『釣りキチ三平』しかありません。

釣りキチ三平 著者:矢口高雄

累計発行部数5000万部を超え、アニメ化のみならず、日本中に釣りブームを起こした伝説の釣りマンガ。

各地の伝説の巨大魚や怪魚との戦いは、釣りの枠にとらわれず、冒険やバトルマンガとも言えるようなワクワク感を読者に与えてくれます。さらに、釣りを通して学べることやその面白さでは、やはり釣りマンガの中でも群を抜いています。

山奥の湖での怪魚との闘い、湿原で1mを超える巨大魚との闘い、果ては4mを超える巨大魚との激闘。そのワクワク感、高揚感は釣りという命のやり取りを極限まで表現しており、読む手が止まりません。

また、自然との共存を考え、いわゆるSDGsについて考えるきっかけにもなる作品でもあります。自然の中で人間がどう生きるのか、魚を獲り過ぎてしまわないかなどについてのエピソードがあり、連載開始が約50年前の作品でありながら現在の問題の答えとも言える考えが描かれています。

ちなみに、本作を上級者向けとしてご紹介している理由は、連載開始から約50年と少し古めのマンガであることと、本作の中の釣りが初心者にはちょっぴりアクセスなどがよくないため。ただ、私が小学生だったころに本作に出会ってその魅力にハマってしまったこともあるので、釣りが近いかどうかに限らない突き抜けた魅力があるマンガです。

より詳しい記事はこちらからどうぞ!

楽しいだけじゃない危険もある

さて、楽しい釣りですが、危険が伴うレジャーでもあります。

また、マナーなども多少なりともあります。

最後に少し、危険やマナーについても学んでおきましょう。

キャスティングの時は気を付ける

釣りの基本動作の一つであるキャスティング。仕掛けを投げるこの動作ですが、その仕掛けに針が付いていることを忘れてはいけません。

服やズボンに引っかかるならかわいいものですが、時には皮膚に刺さってしまったりします。

こちらは放課後ていぼう日誌から、初心者の陽渚が同級生のスカートに針をかけてしまうシーン。

これはゆるーく描かれていますが、一歩間違うと重大な事故につながりかねません。

これは釣りキチ三平から、メインキャラクターの一人でもある魚紳が片目を失明したシーン。同じキャスティングで描かれ方はかなり残酷ですが、本質的には同じです。

私も仕掛けを扱っていて自分の指に針が刺さってしまったことがあります。幸いキャスティング時ではありませんでしたが、思った以上に簡単に刺さってしまいます。

常に針を扱っているという気持ちを持ち、特にキャスティング時には気を付けましょう。

釣りに行く前はマナーとルールを守って

漁港は堤防がしっかりしていますし、初心者でも釣りがしやすいスポットの一つですよね。

ですが、漁港は漁師さんのもの。釣り人のためのものではありません。

漁港で釣らせてもらえるのも、漁師さんのご厚意ということを忘れないようにしましょう。

他にも細かいマナーなどはありますが、基本的に自然や漁師さんに間借りして楽しませてもらっていると考えていればいいでしょう。

あと、密猟はダメです!釣り場のルールは調べてから行くようにするのがいいですね。

釣りに行きたいと思ったら、まずマンガで

以上、釣りの初心者から上級者まで分けて3作品をご紹介いたしました。

それぞれ、学べることや描かれ方は異なりますが、根本は同じ。

釣りは面白いということ。

まずはマンガから触れてみて、ぜひぜひ海に川に遊びに行ってみてくださいね!

執筆: ネゴト / マンガおにいさん

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