家から出ないで副業したい！引きこもり気質でも『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』を読めば稼げちゃう！？
最近は副業OKの企業も増えてきて、会社員でも気軽にプラスアルファの小銭稼ぎができるようになってきたけれど、引きこもり気質の場合、どんな副業がいいのだろうか。一部でカルト的人気を博しているカレー沢薫先生が、自宅から出ないで副業稼ぎにチャレンジした『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』はそんな疑問に答える一冊だ。
かつては漫画家と会社員を兼業していたカレー沢先生、今は漫画家専業。コロナ禍という乱世で気づいたのは、収入ではなく収入源を増やすのが重要だということ。
『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』
©カレー沢薫／ebookjapan・ShuCream Inc. 1話より
スマホ代などの固定費を副業で支払えるくらいにはなりたいと、自分にもできそうな副業を探す先生。その条件は
・コミュニケーション力不要
・空いた時間にできる
・外に出なくてもできる
・再現性が高い（読者も真似できるように！）
・漫画を描くのとは別のスキルが身につくもの（漫画家をクビになった時のため…）
だ。基本的に「内職」である。
まずは「ポイ活」＝ポイントサイトでポイントを貯める活動。楽そうに思えるが、すでにポイ活経験者だった先生は「手っ取り早く稼ごうとすると地獄の釜が開く」その危険性を語る。
『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』
©カレー沢薫／ebookjapan・ShuCream Inc. 2話より
続いてはLINEのスタンプ作り。以前に比べて審査がゆるくなっているらしいぞ！ でも、これって漫画家のカレー沢先生だからこそできるのでは？ と思ったアナタ、絵心がなくても大丈夫だそうで。臆せず挑戦！
『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』
©カレー沢薫／ebookjapan・ShuCream Inc. 7話より
現金よりもダメージが少ない「ポイント投資」やバイナリーオプション、ストックイラスト・フォト作りなど、誰でもできそうな小銭稼ぎに次々とチャレンジするカレー沢先生。軽率にやってみたくなった読者がうっかり危ない橋を渡ってしまわないためのアドバイスもいただける。
『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』
©カレー沢薫／ebookjapan・ShuCream Inc. 12話より
初期投資がかかる副業の苦しみも、読者のため身を切って教えてくれるカレー沢先生には足を向けて眠れない！
『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』
©カレー沢薫／ebookjapan・ShuCream Inc. 15話より
特に動画編集の回は、先生自身が動画が好きだが、基礎知識ほぼゼロという状態で苦労しながら作業したせいなのか、めちゃくちゃ細かく解説されていてマニュアルのよう。見ながらそのまま作業ができちゃいそうなくらいだ！
本作では副業に関する名言が飛び出す。
「通勤時間というものがいかに虚無であるか」
「仕事ってのはなくなってから探すんじゃおせえんだよ！」
「ポイントのために死ぬな」
「時間をかけて全身全霊でやるとコケた時二度と立ち上がれん！ 常に自分に対する言い訳を用意しておくんだ！」
個人的に一番ツボにはまったのは、正しい「共働き」についてのこのセリフ。
『小銭でいいから拾いたい～ひきこもり副業入門～』
©カレー沢薫／ebookjapan・ShuCream Inc. 8話より
金も働かせようという精神。これはもう、副業論ではなく人生論なのだ！
カレー沢先生の奮闘ぶりを見て言えるのは、小銭稼ぎも容易ではないってことと、カレー沢薫先生は率直&辛辣なギャグの中に読者への愛を混ぜ込むのが天才的、ということだ。どうかもっと大ヒットを飛ばしてください、先生…！ と、儲かる副業を知りたかっただけなのに、気づけばファン目線になっている本作である。
