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『サクラ、サク。』優しいふたりが思い、思われ…最高に応援したい恋物語がはじまる

別冊マーガレットで連載中の『サクラ、サク。』は実写映画化された『思い、思われ、ふり、ふられ』以来の咲坂伊緒先生最新作です。

咲坂先生の作品では恋愛以外の部分も丁寧に描かれますが、本作では優しさがひとつのテーマとなっています。優しさってなんだろう?そんな方にもおすすめしたい『サクラ、サク。』の魅力をご紹介します。

サクラ、サク。 著者:咲坂伊緒

私に名前がついた日

自分は誰かの物語のその他大勢だと思って生きてきた藤ヶ谷咲(さく)。そんな彼女が変わりたいと思ったのは、電車で気分が悪くなったとき優しく手を差し伸べてもらった経験から。

ひとの温かさに触れた咲は、その日から困った人に出会ったら必ず助けようと決意。意志をもって動き出したその瞬間から、ありきたりな日常がキラキラと色づき始めます。

彼女の思いは高校に入学しても相変わらず。人助けをきっかけに仲良しグループも出来て、その中のひとり・桜陽希に惹かれていきます。

くもり空を晴らしてくれたひと

誰かに優しくすることで「いい子ちゃん」と揶揄されることもある咲ですが、それは行動できていることの証だとポジティブに捉えてきました。とはいえ、いつも上を向いてばかりはいられないですよね。そんなとき「大丈夫、お前はいい奴だ」と支えてくれたのが陽希なんです。

そんな彼はちょっぴりぶっきらぼうだけど、誰にでもさりげなく気遣える人。そっと絆創膏を渡してくれたり、ゆっくり話を聴いてくれたり…自分とは違った優しさの持ち主にギュッと心をつかまれる咲。知らないうちに撒かれた種はあっという間に芽生えていました。

両片思いにうずうず

咲のお節介にはじめは呆れていた陽希ですが、真摯な彼女を放っておけません。そんなふたりはどう考えても思い、思われになる予感なんです。けれど、咲坂作品の醍醐味といえば大切に大切に描かれる両思いまでの道のり。それを踏まえて、すでに登場しているライバルを交えながら、ふたりがどう思いを近づけていくのかが見どころとなりそうです。

ポイントは優しいふたりが自分を出せるかどうか。恋をしたら「いい子ちゃん」ばかりではいられないはずです。

流れるように供給されるキュンに備えて!

胸キュンエピソードが至って自然に描かれるのが本作のすごいところです。間接チューや彼シャツイベントが流れるように襲ってきて鎖骨のあたりがギュンギュンしっぱなし。とにかく(いい意味で)ナチュラルボーン人たらし・陽希がいい仕事してるんです。誠実さ全開な彼の魅力にふれて共に落ちましょう…!

きっと花は咲く

主人公の名前・咲は咲坂先生のお名前に由来しているのでしょうか。もしかしたら先生ご自身の経験から膨らんでいった物語なのかもしれませんね。

また、本作では1話毎のタイトルをbloom=咲くと表しています。エピソードが進むにつれて、ゆっくりと花開いていく彼らの物語がきっと満開を迎えると信じて。それまでは一瞬たりとも目が離せません!

執筆: ネゴト / みっちー

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