Xフォロワー98万人超! 『気になってる人が男じゃなかった』音楽で距離を縮めるJK二人の関係が尊い…!
SNSやインターネットを発端に、大きな注目を集めるマンガも増えた昨今。様々なジャンルのネット発マンガが今なおあちこちで話題になる中、2023年で特に脚光を浴びた作品と言えばやはりこれ! 新井すみこ先生による『気になってる人が男じゃなかった』です。
その反響の大きさから、「次にくるマンガ大賞2023」Webマンガ部門第1位に輝いた本作。
作者は、女性同士の間にある様々な形の愛情を描くことに長けた新井先生。主に作品更新のみをシンプルに続けるご本人のX(旧Twitter)フォロワーは、なんと98万人越! どれだけ大勢が先生の紡ぐ物語に熱視線を送っているかがわかりますよね。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
今作の主人公は、女子高生のみつきとあや。物語では住む世界が違うはずの二人の線が、音楽を通じて交わっていく様子が描かれています。作中に登場する音楽も、実在のアーティスト&楽曲が満載。彼女たち二人の音楽センスに魅了されるファンも多く、物語のみに留まらない魅力も存分に詰まっていますよ!
JKギャルが一目惚れした店員さんは隣の席のクラスメイト!? 『気になっている人が男じゃなかった』あらすじ
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
物語はとある音楽好きな女子高生・あやのモノローグから始まります。
彼女を一言で表すならば、華やかで年相応の女の子らしいいわゆる陽キャなギャル。ですが音楽だけは80〜90年代の洋楽オルタナロックを好んでおり、いつも仲の良い友人とも少しだけ趣味が合いません。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
それゆえに「好きな音楽は独りで聴くもの」としていたあや。そんな彼女ですが、最近は時々足を運ぶ、小さなCDショップの店員さんが少し気になっています。
全身黒ずくめのカジュアルなファッションで、スタイルも良くミステリアスな雰囲気を纏った、黒マスクがトレードマークの”おにーさん”。音楽の趣味も合いそうな彼のことを、あやは密かに「推し」として慕っていました。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
お店に通う中で必然的に、あやはおにーさんとも絡む機会が増えていきます。その度に嬉しそうに推しとのやりとりを学校で話す彼女。親しさ故の雑さもありつつ友人たちはあやの話に耳を傾けますが、その横で毎回冷や汗をかく人物がひとり。
それこそがCDショップの店員さんことおにーさんであり、なんとあやの隣席に座るクラスメイト・みつきでした。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
クラスの中では友達も少なく、物静かないわゆる陰キャであるみつき。当然彼女はあやのことを認知していますが、あやはなかなかおにーさん=みつきであることに気づきません。同時にみつきもまた、自分とは全く違うタイプのクラスメイトであるあやに対し、自分がおにーさんであることを言い出せないまま。
様々な秘密と思惑を抱え、それでも共通の音楽を通じて距離を縮めていく彼女たち。
二人の関係性は、ここから一体どうなっていくのでしょうか。
実在する名曲たち&ドキドキと葛藤が満載の二人の関係に夢中!
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
本作の魅力のひとつはやはり冒頭でも触れた、作中に登場する実在の名バンドの楽曲の数々です!
NirvanaやFoo Fighters、Guns N' Rosesといった、80〜00年代に活躍した洋楽オルタナ・グランジロックを愛好する女子高生の二人。音楽への偏見が良くないことは重々承知ですが、それでもこのラインナップはいわば音楽ツウな、年代にして30代以上の男性リスナーを中心に抱える面々ばかりです。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
とはいえ、中にはこの音楽ラインナップから本作に興味を持った人も多い様子。事実、登場するアーティストや楽曲は、世間でいわゆる音楽好きと呼ばれる人々からすれば、誰しもが一度は通る王道ど真ん中のものばかりです。
みつきやあやのように、まさに学生時代にこのバンドに出会って音楽好きになったという人もきっといるはず。二人の音楽に対する感動や情熱への共感から、本作に魅了された人も多いかもしれません。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
同時に、彼女たちのドキドキと葛藤を抱えた青春ドラマも本作の大きな魅力です。
孤独に楽しむはずだった音楽を、誰かと分かち合う楽しさに気づく二人。ですがみつきはなかなか正体を明かせず、同時におにーさんの正体を知ってしまったあやも、大きく動揺してしまいます。
『気になってる人が男じゃなかった』©Sumiko Arai
一悶着ありつつきちんとクラスメイトとして友達になった後も、彼女たちの周囲では学生時代特有の様々な出来事やトラブルがまだまだたくさん。
その中で二人の関係性は、一体どのように変わっていくのか。ついつい彼女たちの様子を微笑ましく見守りたくなる、そんな作品となっています!