『ホテル・インヒューマンズ』舞台は殺し屋専門ホテル！？人道に背くインヒューマンズたちのヒューマンドラマ
現在サンデーうぇぶりにて連載中の田島青先生による『ホテル・インヒューマンズ』。殺し屋専門のホテルを舞台とする本作は、そこに務めるコンシェルジュやここを訪れる宿泊客である多彩な殺し屋。そんな彼らの抱える様々な人間模様を描く、スリルに溢れたヒューマンドラマ作品となっています。
ホテルのお客様は「殺し屋」オンリー！？『ホテル・インヒューマンズ』あらすじ
『ホテル・インヒューマンズ』 ©田島青／小学館
日本の某所にあるホテル「ホテル・イン・ヒューマンズ」。一見普通のラグジュアリーな一流ホテルに見えるこの場所ですが、ここを客として利用するのは全員「殺し屋」を稼業とする人ばかり。
まさに今この瞬間も、世界の裏側で暗躍し続けている殺し屋たち。金のために、信じる神のために、名声・権力のために、愛する家族のために。彼らが殺しの稼業に手を染める理由は、文字通り十人十色です。
『ホテル・インヒューマンズ』 ©田島青／小学館
そんな一仕事を終えた殺し屋たちをこのホテルで迎えるのが、新人コンシェルジュである星生朗、そしてベテランコンシェルジュの灰咲沙羅の二人。
血で汚れた衣装を受け取り、替えの衣装を提供し、武器の手入れからメンテナンス、そして時には必要な道具や情報の調達まで。彼らは訪れる宿泊客の身の回りの世話を、すべて器用にこなしていきます。
ホテルのコンシェルジュたる二人に禁じられていること。それはいかなる依頼であろうと、どれほどの要望であろうと、お客様の言葉に「NO」を唱えることです。
ホテルを訪れる、全ての殺し屋であるお客様からのオーダーに。今日も二人は真摯に応え、職務をまっとうし続けているのです。
人の道を外れた殺し屋＝インヒューマンズたちの描く様々な物語を紐解く
『ホテル・インヒューマンズ』 ©田島青／小学館
今作の魅力は、なんといっても描かれるストーリーの多彩さ！
あらすじにもあるように、舞台となるホテルに訪れる殺し屋たちが「殺し」に手を染める理由は実に様々。一人ひとりに違う物語があり、その結果殺し屋たちや、彼らの周囲の人々が辿る運命も実に多彩な結末に満ちています。
どんな理由や動機があっても、「人を殺す」ということは確かに人道を大きく外れる大罪です。ホテルの訪問客は皆一様に、人道に背いた殺し屋＝インヒューマンたち。しかしそんな非人道的な存在であったとしても、彼ら全員にそれぞれ、一人ひとり人間としての物語があるのです。
『ホテル・インヒューマンズ』 ©田島青／小学館
愛する妻に稼業を隠し続けた夫、行方不明の最愛の妹を探す男。わずかな余命の中探し物をする少女、「推し」が次のターゲットとなった女性。
彼らはホテルのサポートを受けながら、何を思い、何のために殺しに手を染めるのか。
その多彩なヒューマンドラマを、コンシェルジュの二人と共にぜひ皆さんも見届けて下さい。
殺し屋専門のホテル…まるでフィクションのような職場で働く二人の過去にも注目
『ホテル・インヒューマンズ』 ©田島青／小学館
そして物語のもうひとつの見どころは、やはり舞台となるホテルに務めるコンシェルジュ二人の抱える秘密について。
殺し屋専門のホテルで、数多くのゲストへのサービスを行う生朗と沙羅。まるでフィクションのような職業に従事する二人ですが、彼らも当然それぞれこのホテルのコンシェルジュとなった経緯や理由があるわけです。
『ホテル・インヒューマンズ』 ©田島青／小学館
特に生朗に関しては、まだ沙羅には「ひよっこ」として扱われるレベルの新人コンシェルジュ。お客様の血まみれの衣装を洗濯したり、物騒な武器を取り扱う際に、人知れずこっそり嫌な顔をしてしまうことも。
ですがそんな彼も、どうやらここで勤め続けるある理由を抱えている様子。未だ謎の多い二人のエピソードも、今後の注目ポイントのひとつですね！
