『九龍ジェネリックロマンス』先の読めない展開に夢中!大人のラブロマンス×本格ミステリーの大注目作品
週刊ヤングジャンプにて連載中の、眉月じゅん先生による『九龍ジェネリックロマンス』。
2019年から連載されている本作はその独特な雰囲気で、今多くのマンガ好きを虜にする作品のひとつともなっています。
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
付かず離れずなドキドキ要素満載な大人の恋愛模様と、物語の先が読めない展開が話題の本作。
魅力的なたくさんの登場人物と、真相が読めない街・九龍を舞台とした、今最も続きが気になるマンガとも呼べるでしょう!
誰にとっても懐かしい街・九龍と街の住人たちの大きな謎とは?物語あらすじ
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
雑多で埃っぽい、それでも多くの人が「なつかしさ」を感じる街・九龍(クーロン)。本作の主人公はその九龍の街に住む一人の女性・鯨井令子です。
従業員たった3人の不動産屋にのんびりと勤めながら、毎日を平凡に過ごしていた鯨井。同じ職場に務める先輩である工藤のことが気になりつつも、この街で代り映えのしない、いつも通りの生活を送っていました。
そんな中で彼女はある日、ひょんなきっかけで自分と同姓同名の、見た目も全くそっくりな自分がこの九龍の街に過去存在していたことを知ってしまいます。そして自分とそっくりな鯨井Bと名付けた女性が、なんと過去工藤の婚約者であり、もうすでに死んでいる、ということも。
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
鯨井Bは一体何者で、なぜいなくなってしまったのか。そして鯨井Bをまるでコピーしたかのような自分という存在は一体何者で、一体いつからこの九龍の街に存在していたのか。
鯨井の異変に共鳴するように、少しずつ街全体やそこに住む人々にも異変が現れ始める九龍。
この街の、そして鯨井の存在の真実とは。その中で鯨井令子という女性は、一体どのように一人の人間として生きていくのかを描いた作品ともなっています。
絶妙な距離感と空気感に悶絶!主人公・鯨井と工藤の大人の純愛ラブロマンス
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
本作の見どころのひとつが、ずばり絶妙なドキドキ感の上に成り立つ鯨井と工藤の大人のラブロマンス!
付かず離れずな距離感の中で、もどかしいプラトニックな関係を続ける二人…。様々な思惑や背景があれど、それでも確かにお互いがお互いに確かに惹かれ合っているのです。
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
しかし一方で、同じ職場で働くたった二人の同僚でもある二人。良い年をした大人だからこそ、簡単に性急に進まない関係とも言えるでしょう。そんな二人の絶妙で、かつ非常に心地よい大人の純な恋愛模様。読んでいてこちらも思わずドキドキしてしまうような、二人の関係の描写が男女問わず幅広い読者に熱い支持を得ているのです。
九龍の街の正体は、鯨井の過去とは?隠された様々な物語の真相から目が離せない
そしてもうひとつの見どころは、やはり先の読めない物語の展開です。
ストーリーが少しずつ進むにつれ、徐々に明らかになっていく九龍の謎。ですが謎がひとつ明らかになればその都度新たな謎が現れ、一体このお話の真実はどこにあるの!?と毎回多くの読者が混乱に陥っていますね。
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
鯨井玲子と全く同じ姿形をした鯨井Bの存在。ですが自分と全く同じクローンのような人間がこの九龍の街に存在しているのは、なんと鯨井だけではない様子。さらに併せて彼女たちが住むこの九龍の街は、九龍の外に住む人間の中にはその存在がただの廃墟にしか見えない人も非常に多い街でした。
少しずつ明らかになる九龍の謎。そして併せて、鯨井を始めこの九龍を取り巻く人々にも、それぞれ抱えている秘密や謎、過去を数多く持っている人ばかりです。彼らの、そしてこの九龍の街の正体が全て解き明かされた時。物語を必ずもう一度冒頭から読みたくなってしまうような、そんな読後感がきっと私たちを襲うはず。
眉月じゅん『九龍ジェネリックロマンス』より
ファンの間で飛び交う様々な考察や物語の予測も、非常に興味深く作品愛にあふれたものばかりです。
ぜひ本作を読んだ際には、物語のあちこちに散りばめられた秘密の欠片やヒントから、あなたなりの九龍や主人公・鯨井についての予想を立てながら、作品を読み進めることをおすすめ致します!
執筆/曽我美なつめ(https://twitter.com/ntm_s666)