『ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-』大人気BLの続編がスタート! 正反対のふたりが恋人として過ごす季節
Cannaにて連載中の文乃ゆき先生による『ひだまりが聴こえる』シリーズは累計150万部を突破していて、2017年には実写映画化されている大人気作品です。
2021年12月にはファン待望の新章『ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-』の1巻が発売されました!
この記事では、これまでを振り返りつつ、新章の見所をお伝えしていきます!
君の声は僕のひだまり
『ひだまりが聴こえる』の主人公は、後天性難聴を抱え周りとの関わりをあきらめてしまった大学生の航平と、わけあって祖父とふたり暮らしをしている底抜けに明るい太陽みたいな同級生・太一のふたり。
文乃ゆき『ひだまりが聴こえる』第2話より
太一のまっすぐな声は航平の耳へと難なく届き、航平の優しさは太一のさみしさを温かく包みます。正反対のふたりが惹かれあい、ときにすれ違いながら繋がりを深めていく姿に心温まる作品です。
細やかに描かれる人間ドラマ
本作はボーイズラブ(BL)を描く一方で、マイノリティをテーマにした人間ドラマでもあります。
わからないことって怖かったりしませんか?
でも、太一はどんな事情を抱えた人にも構えず対等に関わり、「お前ばかりがんばらなくていい」と一緒に考えようとします。
文乃ゆき『ひだまりが聴こえる』第1話より
わからないものを勝手な決めつけで違和感として遠ざける、これほどもったいない事ってないですよね。太一のように想像力をもって見つめることが出来たなら、世界はもっと彩を増すはずです。
シリーズを通して寄り添うことの大切さが描かれていて、BLに馴染みのない方にもおすすめしたい作品です。
両思いな僕らのそれから
前作『ひだまりが聴こえる-リミット-』では、いまを肯定できるようになった航平。いつだって対等な太一の存在が自分の居場所なんだと気づきます(それは逆もしかり)。
そして新章『ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-』では、大学4年になった航平は就職活動まっ最中。太一は就職3年目を迎えます。
嬉しいことに、1巻には恋人ならではのエピソードが満載!何となくふわふわしていた関係にしっかり名前がついた感があってうれしくなります。なのに、冒頭から航平の元カノが現れてなにやら不穏な空気です。
文乃ゆき『ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-』第1話より
ずっとハッピーでいてほしいけど
これまで、航平の嫉妬は通常運転でしたが、今回は逆パターン。元カノの登場によってヤキモチを焼く太一の可愛い顔が拝めますぞ。航平(と私たち)にとって夢のような展開です。
文乃ゆき『ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-』第2話より
ただし、ハッピーばかりで終わらないのが『ひだまりが聴こえる』なんですよね。ラストには太一のもとにある人からの電話が。温まったばかりの彼の心が揺さぶられそうな予感です。
ふたりの季節を見守って
『ひだまりが聴こえる-春夏秋冬-』では季節を通じたふたりの1年が描かれます。
波風が立つたびに足元を固めてきた登場人物たち。きっとまた目をそらさず立ち向かっていくはずです。そんな彼らのこれからを共に見守りましょう!