『サイコろまんちか』心理学を下ネタから学ぶお下品学習マンガ登場!
Twitterでこのマンガを知ったという人も多いのでは? 下ネタ多めな学園ラブコメ『サイコろまんちか』は心理学を軽いノリで学べるマンガだ。
だいたい頬を赤らめ発汗している変人女子・伊東ちゃんが部長の心理学研究会に入るハメになったのは、伊東ちゃんの幼馴染みで恋という名のロックオン…発情? をされてる残念イケメン男子・阿部。恋は全てを凌駕するのだ。
『サイコろまんちか』©️小出もと貴/講談社 1巻1話より
マンガだからこそ腹落ちするまでのスピードが段違い!
彼が最初に学んだのは「ハロー効果」。たとえばこの二人の男性を見た時、どっちが「印象が悪くなった」と思うだろうか?
『サイコろまんちか』©️小出もと貴/講談社 1巻1話より
答えはあえて書かないが、これはめちゃくちゃわかりやすい事例だと思う。
ハロー効果とは「ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象」なのだが、文章だけで説明されると、どういうことかなと、数分脳内で考えてしまわないだろうか?でも、本作のように一枚の絵で見せられるとストンと腹落ちする。理解のスピードが段違いなのだ!
ちょくちょく下ネタ絡みなのも心理学的効果を狙ってそう!
伊東ちゃんは、残念イケメンの阿部を見ると常に頬を赤らめて発汗している。時に鼻血も出る始末。彼女は阿部の気をひくため、制服の前ボタンを外しておっぱいチラ見せ状態にしたり「なんでも下ネタに絡める」(ゆえに変人)のだが、下ネタは本作全体にただよっている。
「プライミング効果」のわかりやすい説明でもおっぱいが出てくる。
『サイコろまんちか』©️小出もと貴/講談社 1巻2話より
この「occupy」の例に大きくうなずいた人は、「尋」を「ヨッ!エロ寸!」と覚えたことはないだろうか…。学生あるあるだ。そんなわけで本作は下ネタがかなり多い。心理学のパート以外はほぼエロい。だからこそ、非常に印象に残る。…この作品自体が「プライミング効果」を使っているんじゃなかろうか。
さっそく明日から試してみたい心理学
事例を見て、ふーんなるほど…と受け身で学ぶだけでなく、人生をスムーズに送るために心理学が使えるとわかるのが、4話の「サイコドラマ」。かつては優等生だったのに不良化したクラスメイトの宇堂くんの悩みを炙り出すために伊東ちゃんが試してみるものだ。
『サイコろまんちか』©️小出もと貴/講談社 1巻4話より
この寸劇で、右往左往しながらも最後は彼が「自己開示」をし、悩みの原因を自分の中で「そういうことか」とわかったのだ。寸劇はそこでぶつ切りのように終了し、劇に参加していた他のメンバーは「?」となる。伊東ちゃんだけが満足げ。
でも、そもそも悩みの原因は他人にはっきり明かす必要はない。自分だけがわかればいいものじゃないか?
伊東ちゃんだけが、「サイコドラマ」の効果をわかっていた。
舞台が学校だし、テンポがよくサクサク読める、下ネタ多めという点からも個人的には学生さんにオススメしたいマンガだ。もちろん成人のみなさまにも超オススメなのだが、学んでいる感覚がないのに学んでいるから…あっ、そんな心理学の効果はなんという名前なんだろう?きっとありそうだ。