どこから食べても、もちもちとろ〜り!人気登山漫画『山と食欲と私』の「もちザニア」
【読んでおいしい!グルメ漫画 Vol.1】
ここ数年、実写化もされ注目を集めている漫画ジャンル「グルメ漫画」。読むだけでも面白く、載っているレシピを再現しても楽しいですよね。
本連載では、そんなグルメ漫画を、毎月ピックアップしてご紹介します。
今回ご紹介するのは、山ごはんの魅力がいっぱい『山と食欲と私』(©信濃川日出雄/新潮社)です。
『山と食欲と私』って、どんな漫画?
主人公は27歳の会社員の日々野鮎美。
登山が趣味ですが、流行りの「山ガール」という言葉では呼ばれたくない、 自称「単独登山女子」です。彼女はおいしい食材をリュックに詰めて今日もひとりで山を登り、山頂でおいしいごはんを作って楽しみます。
単独登山女子ではありますが、時には仲間と登ったり、山でさまざまな人に出会ったり。山ごはん以外にも、鮎美を中心とした人間模様も楽しめる漫画です。
美しい山の景色と、できたてごはんも見どころ。
ストーリーの面白さもさることながら、モノクロページでもため息が出る山頂からの眺めや、ホカホカと湯気のあがる出来たてのごはんも本作の見どころ。まるで自分が山登りをしたかのような気持ちにさせてくれます。
『山と食欲と私』12巻より ©信濃川日出雄/新潮社
筆者の登山体験は学生時代の遠足レベルしかないのですが、へとへとになって山頂にたどりついた時の気持ちを思い出しながら「ああ、疲れた体にこのメニューはしみ渡るだろうな…!」と想像して、漫画の中の鮎美と同じ表情をしながら読み進めています。
鮎美が作るごはんは限られた調理環境と時間の中でもさっと作れて、登山の疲れを癒すおいしいものばかり。 登山やキャンプをする方はもちろん、しない方もおうちで簡単に真似できるので、自炊のヒントになりますよ!
今回は数あるおいしそうな山ごはんの中から、好評発売中のコミックス12巻の「もちザニア」をご紹介しましょう。
正月の余ったお餅で作れる、簡単ラザニア!
お正月休みに自宅でお餅をめいっぱい堪能した鮎美。きなこやあんこ、磯辺焼きなど定番のメニューを制覇しました。 たくさん買い込んだお餅はまだまだ大量にありますが、飽きが来てしまいます。 口直しにポテトスナックを食べながら、部屋の隅の重ねた洗濯物に目をやり、何事か考え…
後日、新年初の登山で、餅を材料にした山ご飯「もちザニア」を作ります! 材料はお餅、スナック菓子、スライスチーズ、市販のミートソース、牛乳の5つです。
『山と食欲と私』12巻より ©信濃川日出雄/新潮社
まず、メスティン(お弁当箱のような形のアルミ製調理器具。キャンプや登山でよく使用される)の底にスナック菓子を並べ、牛乳を注ぎます。
『山と食欲と私』12巻より ©信濃川日出雄/新潮社
その上にミートソース、薄くスライスした餅、チーズを順番に重ねメスティンをバーナーにかけてじっくり加熱すれば…
餅のラザニア、「もちザニア」の完成です!
『山と食欲と私』12巻より ©信濃川日出雄/新潮社
最初に入れたスナック菓子は、メスティンに餅がはりつくのを防ぐ効果があるうえ、食感のアクセントにもなるそう。
うすく重ねた餅とミートソース、チーズが層を成していて、断面がきれい。とろ〜りとした餅とチーズのビジュアルが食べる前から食欲をそそります!
※ 記事のメイン写真はこちらのレシピをイメージして選定させていただきました
山だけではなく、おうちでもできる!
なんとクックパッドにも、お餅を使ったラザニアレシピが約60件もありました(2021年1月25日現在)。
鮎美はメスティンとバーナーを使って作りましたが、耐熱皿やオーブンを使えば、山頂ではなくおうちでも楽しめますよ。お正月のお餅が余っているという方、ぜひ試してみてくださいね。 (TEXT:菱路子)
(クックパッドニュースより転載)