疲れた体においしい! 人気料理漫画「舞妓さんちのまかないさん」のいちごオムレット
【読んでおいしい!グルメ漫画 Vol.2】
ここ数年、映像化もされ注目を集めている漫画ジャンル「グルメ漫画」。読むだけでも面白く、載っているレシピを再現しても楽しいですよね。
本連載では、そんなグルメ漫画を、毎月ピックアップしてご紹介します。
今回ご紹介するのは、アニメ放送中の人気作!京都の舞妓さんたちの華やかな表舞台と、裏の素朴な日常生活を綴る『舞妓さんちのまかないさん』(©️小山愛子/小学館)です。
『舞妓さんちのまかないさん』って、どんな漫画?
舞台は、京都のど真ん中にある「花街」。舞妓さんたちが活躍する、夜の街です。
主人公は花街にある「屋形」でまかないさんとして働く16歳の女の子・キヨ。屋形とは、舞妓さんたちが共同生活をするおうちの名前です。
キヨも元々は舞妓さん見習いとして屋形にやってきたのですが、ある事情でまかないさんに転身し、いまは舞妓さんたちをおいしいご飯でサポートしています。
『舞妓さんちのまかないさん』1巻より ©小山愛子/小学館
この物語は、華やかな花街の裏側、屋形での暮らしを通じて、温かい人間ドラマを描いています。
知らなかった舞妓の世界、よく知っている料理たち
『舞妓さんちのまかないさん』1巻より ©小山愛子/小学館
舞妓さんの表舞台での活躍は、ガイドブックやテレビなどで目にする機会もありますね。しかし、10代の女の子に戻った舞妓さんたちの日常の生活や、デビューまでの修行のこと、花街ならではの決まりごとなどは、なかなか目にすることがありません。
『舞妓さんちのまかないさん』2巻より ©小山愛子/小学館
この漫画では、そうした舞妓さんたちの舞台裏を丁寧に描いています。 「舞妓さんの姿でコンビニやファストフード店に入ってはいけない(コミックス2巻)」「舞妓さんの着物は屋形のみんなで共有している(コミックス9巻)」など、そうだったんだ!と感心することもたくさんありますよ。
一方、屋形でキヨちゃんが作るご飯は、京都のおばんざいではなく、一般的な家庭料理がほとんど。 京都の舞妓さん、というどこか遠い存在の人たちの物語ながら、親近感をもって読み進められるのは、このご飯のおかげでしょう。 キヨちゃんの作る素朴であたたかい家庭料理、紙面からおいしい香りがただよってくるようです。
親友に作るはずだったケーキと、優しさのオムレット
さて、そんなキヨちゃんの料理から、今回はコミックス6巻掲載の「いちごオムレット」をご紹介しましょう。
季節は春、キヨちゃんは、屋形で一緒に暮らす親友「すみれ(芸名・百はな)」が誕生日を迎えるため、いちごのショートケーキを用意しようとしていました。
花街では、毎年恒例のイベント「おどりの会」の準備が進行中。 この時期、舞妓さんたちは通常のお座敷業務をこなしつつ、おどりの会のお稽古もこなすというハードなスケジュールで生活しています。
『舞妓さんちのまかないさん』6巻より ©小山愛子/小学館
毎日頑張ってるすみれを、ケーキで励ましたいという気持ちもあったことでしょう。
ケーキの調理中、屋形の主「おかあさん」が台所を訪れます。 彼女もまた、おどりの会の準備に追われて疲れ切っており、食事もままならない様子です。
『舞妓さんちのまかないさん』6巻より ©小山愛子/小学館
キヨちゃんは手元の生クリームといちごをじっと見て、すぐに調理にとりかかります。
『舞妓さんちのまかないさん』6巻より ©小山愛子/小学館
スポンジケーキをスライスし、生クリームといちごをはさんだ「オムレット」が完成!
『舞妓さんちのまかないさん』6巻より ©小山愛子/小学館
見た目のかわいらしさに、おかあさんもホッと和んで、元気を取り戻しました。
親友のお祝いのケーキ材料で、すぐさまオムレットを作れるキヨちゃんの機転と優しさが伝わってくるエピソードです。
その後、あるハプニングからショートケーキの材料が大幅に足りなくなってしまい、すみれには別のケーキを出すことになります。 どんなケーキを出して、すみれはどのように受け取ったかは、コミックス6巻をぜひ読んでみてくださいね。
かわいらしいオムレット、作ってみましょう
なんとクックパッドにも、いちごをはさんだオムレットレシピが約60件もありました(2021年2月25日現在)。 今はいちごがスーパーでお手頃に手に入る季節です。ふわふわスポンジとなめらかな生クリーム、甘酸っぱいいちごのハーモニーでおやつ時間を楽しんではいかがでしょうか。
(クックパッドニュースより転載)