『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』昭和のおっさんが出会うイマドキの新常識!
LINEマンガで連載中の『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』は、48歳、企業戦士、二人の子を持つステレオタイプ的なお父さんが、ゴリゴリに凝り固まった昭和の常識を、家族や友人、同僚といった身近な人との関わりを通してアップデートしていく物語です。
おっさんの成長、それは周囲にとっても隠れた悲願
凝り固まった偏見にまみれ、昭和の価値観からアップデートできていない誠は、やることなすこと墓穴を掘りまくってしまい、家庭も、会社にも居場所がありません。
一生懸命家族のために生きてきた。他人を理解する余裕なんてない、でもそうやって周囲に目を向けないでいるうちに周囲が変わってしまい、古い価値観のままとりのこされてしまっていた・・・。
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
©Zim Nerima/LINE Digital Frontier
家族が大好きで、家族のために踏ん張ってきたのに、自分の声は届かない。変わりたいけれどどうしたらいいのか分からない。
そんなある日、ゲイの青年・大地と出会います。初めてのセクシュアリティに思わず拒絶してしまいますが、次第に彼の魅力に気付き、友達になることに。
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
©Zim Nerima/LINE Digital Frontier
大地君と出会ってからの誠は、モラルのアップデートをするのだと決意します。始めは一方的で迷惑だったアップデートも、徐々に相手に寄り添ったアップデートに変わっていきます。そしてようやくたどり着くのです、「その人の趣味や指向を他人が干渉するのはナンセンスだ」と。
誠の体を張ったアップデートに変わっていく周囲の目と身近な人との関係性。
諦めていた家族も、お父さんの変化を感じ、お互いに歩み寄れるようになっていきます。
誠の家族愛が報われる日も近い!? アップデートはどこまでいくのか!? 今後の展開に目が離せません!
特定の性的指向“だけ”が排除されないように
おっさん目線で描かれるストーリーには、おっさんだからこその視点とプライド、葛藤といったダークな部分も描かれます。しかし、過去を引きずった回想シーンも、コミカルでポップな描写で、暗くなるどころか笑いを誘われます。
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
©Zim Nerima/LINE Digital Frontier
笑いの中に紛れ込んでいる、セクシュアリティや特定の性的指向を持った人への偏見を伝えるメッセージは、知らず知らずのうちに決めつけていたマイノリティへの無配慮に気づかされます。
マジョリティだったらスルーされることも、マイノリティだったら興味や干渉の対象になってしまう。過度な干渉が、隠さざるを得ない状況に追い込んでしまい、結果的に排除されてしまう。
そういった無意識の排除に日々、マイノリティの方々が心を痛めているのかもしれません。
生きにくくも生きやすくもなる時代だから
『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』
©Zim Nerima/LINE Digital Frontier
どこにいて、だれといるかによって「正しさ」が変わる。あそこの常識、こっちでは非常識という場面が増えたように思います。めまぐるしく変わる「正しさ」に何を基準に考えたらいいのか迷うこともあるでしょう。
この作品は、セクシュアリティを中心に描かれていますが、性別という大っぴらにしづらい話題を、パンツやブラジャーといった誰でも日々お世話になっているアイテムに置き換えて、価値観の多様性、現代社会に求められているリテラシーを考えさせてくれます。
イマドキの常識を覗き見しながら、ココロが軽くなる方法を考えてみませんか?