『たぬ恋。』自然豊かな町ではぐくまれるたぬきと女子高生のピュアラブストーリー
人恋しい時、風を肌寒く感じる時、もふもふなたぬきと女子高生の心温まるピュアラブストーリーはいかがでしょうか。
くろふねピクシブにて連載された裏ロジ先生による『たぬ恋。』をご紹介します。
本作は人間に化けるたぬきと天然女子高生が織り成す小さな恋の物語。人間に恋する不器用で愛おしいたぬきの奮闘模様に胸キュンです。
たぬきと女子高生のピュアラブストーリー
山々に囲まれた小さな町で暮らす女子高生浅藻結希(あざもゆずき)は、雨の中1匹のたぬきを発見します。
全身を濡らしながらも、じっと何かを待ち続けているたぬき。それを見た結希は、持っていた折りたたみ傘を差し出します。
後日、結希が自転車登校していると、なんとたぬきが口に傘をくわえて結希の後を必死に追いかけてくるではありませんか。よく見ると雨の日に出会ったたぬきでした。どうやら結希に傘を返しにきてくれたようです。
そしてその日の帰り道、結希は不思議な雰囲気をまとった青年に出会い、突然綺麗な梅の花を渡されます。この日をきっかけに結希と不思議な雰囲気の青年・茜(あかね)は少しずつ仲を深めていくのでした。
しかし茜にはある秘密がありました。それは人間に化けることができるたぬきだということ。実は傘を貸してくれた結希に恋をした茜は、人間の姿に化けて会いに来ていたのでした。
ちょっと天然な女子高生・結希とたぬきであることを隠し会いに来る青年・茜の小さな恋の物語がはじまります!
ピュアすぎる2人のやりとりに癒される
本作で描かれるたぬきと人間のピュアな恋物語。茜は結希と仲良くなりたい一心で、健気にアピールし続けます。このアピール方法が、なんとも可愛らしいのです。
傘のお礼にお花を渡したり、たぬき流の挨拶をしたりと、なかなかない独特なアピール方法に結希も読者もドキドキです。
また茜に対して真摯に向き合う結希も、本当に素敵です。中でも筆者の印象に残ったシーンが、綺麗な石を見せにいくシーン。
ある時、茜は庭で見つけた綺麗な石を見せようと茜の兄であるマルバノキと共に結希のいる学校に会いに行くのですが、結希の友人である冴(さえ)に石はおかしいでしょうとズバリ指摘されてしまいます。
人間にとって石は嬉しくないものだと知り、しゅんとする茜。しかし結希は素直に喜んでいました。
綺麗なもの見つけたときに 私を思い出して 喜ぶかなって考えてくれたんでしょう
引用元:『たぬ恋。』1巻より
人の多い所苦手なのに それでも見せに来てくれるの 私 そんなのされたことない すごく嬉しい
茜を不思議な男の子だと思いながらも、彼を尊重し好意を真っすぐに受け取る結希。その純粋な言葉に、読んでいてはっとさせられました。相手を尊重し、お互いを思いやる2人の純粋な心に、忘れていた大事ななにかを思い出させてくれます。
結希に喜んで欲しい!と綺麗な石を渡す茜もかわいいし、それを素直に喜べる結希も素敵です。2人のピュアなやりとりに終始癒されます。
もふもふ好きにはたまらない!けも家の人々
茜は同じく人間に化けることができる動物たちと暮らしており、彼らはけも家と呼ばれています。
けも家の長男的存在の銀杏(ぎん)、おおらかでマイペースなマルバノキ、しっかり者の椿(つばき)。そして茜です。
普段はスタイル抜群のイケメン兄弟の姿ですが、家では動物姿になって生活していることも。みんなそれぞれもふもふボディの持ち主で、動物姿で戯れている様子はまさに至福。思わず顔をうずめたくなるほどの魅力的な毛並みです。(ねこ吸いならぬ、たぬ吸いさせて欲しい…!)
まさにもふもふ好きにはたまらない描写の数々となっています。
また単行本1巻の描きおろしでは、けも家の間取りやけも家の休日エピソードが収録されており、まだまだ謎の多いけも家の新たな一面が楽しめます!ぜひチェックしてみてください!
自然豊かな町ではぐくまれる純粋な恋
周囲の心配をよそに順調に仲を深めていく茜と結希。不器用だけど真っすぐに想いを伝えてくれる茜に、結希は次第に心惹かれていきます。
だんだんと近づく2人の心。そんな中、茜は正体を隠し通せるのでしょうか。今後の2人から目が離せません!
自然豊かな町ではぐくまれる2人の恋。純粋で真っすぐな2人が心惹かれてゆく様子に癒されます。たぬきと女子高生の心温まるピュアな恋物語をぜひ。