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心揺さぶるマンガの名言 Vol.1 勝負前に読みたい、モチベーションUPの言葉

マンガは、至言・名言の宝庫です。大好きなキャラクターがくれる言葉は、さまよう現代人の心を励まし、進むべき道を示すコンパスとなってくれます。

この特集では、悩みを抱えるすべての人にお勧めしたい、マンガの名言を紹介。今回は、モチベーションが上がるセリフを特集します!

仕事や学業、家事、恋愛などで、勝負を控えている人必見の「勝負の言葉」。通勤・通学中の人も、マンガの名セリフに一日のパワーをもらいましょう!

仕事してて 最高に気持ちいい瞬間

週刊「JIDAI」の女性編集者、松方弘子28歳。仕事に没頭する彼女は、今手掛けている記事が校了する前に、次の企画を三本出すほどの熱血ぶりで、世にスクープを放ってきました。

本作は、松方と彼女の周りで働く人間の目線を通して「働くとは何か」を問います。テレビドラマなどの映像作品になって、国民的人気作品となりました。会社勤めをしている人はもちろん、学業やスポーツ、家事、育児など……頑張る人すべてにおススメしたい名作です。

働きマン 著者:安野モヨコ

松方弘子は、週刊誌の編集者。連日、深夜まで仕事に追われています。彼氏とのデートも、かなりのご無沙汰。友だちの雅美からは、何事も「適度」にするように諭されますが、仕事だけは手を抜くことができないのです。

いま取り組んでいるのは、「外務大臣のセレブな日常」という記事。外務大臣の秘書に取材の申し込みをしますが、なかなかアポイントを取ることができません。それでも松方が粘ったことで、大臣への面会に漕ぎつけることができました。

許された面会時間は、わずか8分――。短い時間ですが、松方は外務大臣に食らいつき、「大臣にとって仕事とは?」と鋭く切り込みます。

取材が終わって帰社すると、恋人の新二が食事に誘いにきました。久しぶりのデートですが、同じタイミングで外務大臣の関係者からの電話が入ります。密告……しかも内部告発を匂わせる内容です。特ダネの予感に、松方は迷わずデートを断ります。この先にあるものを思えば、動かずにはいられません。

それは、仕事をしていて最高に気持ちいい瞬間。大きなネタを掴んだとき、勝負師になる松方弘子。その生きざまは、読者にやる気と元気を与えてくれます。スイッチを入れたいときに、思い出して欲しいマンガの名言です。

思い通りにしたかったら
自分でルール作る側にまわれっ!

少子化の影響で、経営破綻状態となった私立龍山学園。その顧問弁護士となった桜木建二は、元暴走族という異色の経歴の持ち主です。桜木は経営改善を図るため、学園を超進学校に変身させるといいます。その目標は、「五年後 東大合格者を百人」出すという破天荒なものでした。

しかし、龍山学園は落ちこぼれ高校。桜木は特別進学クラスを設けて3年生を集めますが、教師たちの不安は募ります。「この学校 潰れるかも」という噂は、瞬く間に生徒の間にも広まりました。

ドラゴン桜 著者:三田 紀房

龍山学園の体育館に、三学年の生徒を集めて説明会が開催されました。しかし生徒たちは、学校が潰れるかもしれないと聞いても、動じることはありません。先生の長い話は「ダルい」だけ。早くお開きにしてほしい、という声も上がります。

特別進学クラスが設けられるという説明にも、落ちこぼれ生徒たちは「誰がいくの」と他人事。そこに桜木建二が登場し、壇上から生徒の顔を見回して「どいつも こいつも バカヅラばっか……お前ら一生負け続けるな」と言い放ちます。

桜木が「負ける」といったのは、「このままだと 一生だまされる」という意味です。給与システム、年金、税金、保険……社会のルールはすべて、誰かの都合のいいように作られていて、逆に悪いところは分からないように隠してあります。頭を使わないでいると、一生騙されたままだというのです。

生徒一同、初めて我が事として受け止めて、桜木の話に聞き入ります。しかし大手製薬会社の御曹司で、学園一の問題児である矢島勇介が、桜木にバスケットボールを投げつけます。「俺らには ルールなんか要らねんだよ」。そんな矢島をしり目に、桜木はゴールに向けてボールを放ちます。そして見事にシュートを決めて、「……てめえの思い通りにしたかったら 自分でルール作る側にまわれっ!」と言い放つのです――。

世に不満があるのなら、自分で変える努力をすればいい――桜木の言葉は、龍山学園の生徒だけではなく、読者の心も揺り動かします。混迷の時代を生きる私たちにとって、エールとして受け取りたい名言です。

自分が死ぬ時のことは分からんけど
生き様で後悔はしたくない

虎杖悠仁(いたどりゆうじ)は、類まれなる身体能力をもつ高校生。病に伏せる祖父の見舞いを日課にしていましたが、祖父は「オマエは強いから 人を助けろ」という言葉を残して、この世を去りました。

芥見下々の『呪術廻戦』は、「週刊少年ジャンプ」で連載中の人気作品。人間が抱く負の感情から生まれる呪霊を祓(はら)う、呪術師の戦いを描くダーク・ファンタジーです。1000年に一度の「宿儺(すくな)の器」として、修羅の道を歩む虎杖悠仁。その根底には、祖父が最期に残した言葉がありました。

呪術廻戦 著者:芥見下々

祖父が亡くなった実感も湧かぬ間に、一人の男が虎杖の目前に現われます。それは、虎杖が学校で拾った謎の箱を追ってきた、呪術師の伏黒恵(ふしぐろめぐみ)。虎杖が拾ったのは、特級呪物・両面宿儺の指を封じた箱だったのです。両面宿儺 は、1000年以上前の呪術全盛の時代に、数多の呪術師を屠った恐ろしい呪いの王。そんないわれがあるとは知らず、虎杖は箱の中身をオカルト研究会の先輩に渡してしまいました。

虎杖は、伏黒とともに学校へ駆けつけますが、時すでに遅し――宿儺の指の封印が解かれた影響で、呪霊たちが現れて先輩を襲います。虎杖は、自らも呪力を得て対抗しようと、宿儺の指を食べて取り込みました。その代償として、両面宿儺が虎杖の体に受肉して復活。虎杖は、危険な「宿儺の器」として捕らえられてしまいます。

都立呪術高等専門学校の教師・五条悟は、死刑の猶予と引き換えに、宿儺の指をすべて取り込むよう虎杖に伝えます。「オマエは強いから 人を助けろ」。祖父の遺言が虎杖の脳裏に過ぎります。宿儺の指が全部消えてしまえば、呪いに殺される人も少しは減るかもしれません。

そんな思いに至った虎杖は、呪術師になるため呪術高専に入学。校長の夜蛾正道から覚悟を問われて宣言します。「生き様で後悔はしたくない」と――。戦いの覚悟を決めたとき、思い出したいマンガの名言です。

男にはな 負けるとわかっていても行かなければならない時もある
死ぬとわかっていても戦わなければならない時がある

はるかな未来世界――。裕福な人々の間では、体を機械化することが当たり前となっていましたが、貧しい星野鉄郎少年は生身の体のままでした。あるとき鉄郎の母親は、機械伯爵による人間狩りの標的にされて命を落とします。

鉄郎は、謎の美女・メーテルに救われて、銀河超特急999号のアンドロメダ行き無期限パスをもらいます。そしてアンドロメダにあるという、機械の体をタダでもらえる惑星を目指すことになるのです。

銀河鉄道999 著者:松本零士々

黒衣に身を包んだ謎の美女・メーテルとともに、宇宙の星々を旅する星野鉄郎。その旅の途中で、さまざまな人との出会いを通して成長していきます。機械人間への復讐心を抱き、永遠の命を手に入れることを夢見ていた鉄郎ですが、その思いも旅が進むとともに揺らいでいきます。

いよいよ銀河超特急999号は、あらゆる空間軌道が一点に集まる宇宙の大分岐点・惑星ヘビーメルダーへ到着。地球から200万光年離れた、大アンドロメダ星雲と銀河系の接点に位置するその惑星は、夢を抱く旅人が必ず訪れるという開拓星でした。

ヘビーメルダーは、自由と無法がうずまく大フロンティア。しかし、時間を支配する「時間城」の城主に蹂躙されていました。メーテルは、機械人間の城主と決着をつけるため、単身時間城に赴きます。

一人残された鉄郎は、たどり着いた酒場でメーテルの行き先を知ります。メーテルが命がけの果し合いに向かったと知って、彼女の後を追おうとしますが、酒場の男たちは「行けば 近よっただけでイチコロよ」と猛反対です。そんなとき、全身マントを羽織った謎の男が、鉄郎をかばってくれました。

「男にはな 負けるとわかっていても行かなければならない時もある 死ぬとわかっていても戦わなければならない時がある」というのです。マントの男の正体は、宇宙にその名を轟かす大海賊キャプテンハーロック。男の中の男が放つ言葉は、読者の私たちの心を奮い立たせてくれます。松本零士の美学が冴える、勝負前に噛みしめたい名言です。

てめえらに
今日を生きる資格はねぇ!!

「おまえはもう死んでいる」――マンガ好きの人なら、一度は耳にしたことがあるセリフかもしれません。武論尊原作、原哲夫作画の『北斗の拳』は、最終戦争を経て荒廃した世界で繰り広げられる格闘マンガ。冒頭で紹介したセリフは、無敵の暗殺拳・北斗神拳の使い手であるケンシロウが、悪党を倒すときに使うものです。

本作は、「週刊少年ジャンプ」で1983~84年にかけて連載。さらに、テレビアニメシリーズが84~87年に放映され、名セリフの数々が子どもたちの間で流行となりました。それから約40年の時が経ちましたが、ケンシロウが放つ珠玉の言葉は、今も色あせることを知りません。

北斗の拳 原作:武論尊 画:原 哲夫

199×年、世界は各の炎に包まれました。海は枯れ、地は裂けましたが、辛うじて生き残った人間がいました。身を寄せ合って、乾いた大地にしがみつくように生きている無垢な人たちです――。

文明が崩壊したことで、社会秩序も失われていきます。生きていくために必要な水と食料は、力のある人間が強奪。その結果生まれたのは、暴力が支配する弱肉強食の社会だったのです。一子相伝の北斗神拳継承者・ケンシロウは、バット少年とともに旅をして、行く先々で悪党に制裁を加えます。

荒野を旅するケンシロウとバットは、一人の老人が襲撃されているのを目撃します。老人はミスミという名前で、村の食料不足を解決するため、半年に渡って種モミをかき集めてきました。そこを、関東一円を支配する一大勢力・KINGに襲われたのです。

今ある食料はいずれ消えてしまいます。しかし、この種モミさえあれば、毎年米作りができるようになるのです。老人は「今日より明日」を考えることが大切だと訴えます。

ケンシロウはKING一味を撃退し、老人を村に送り届けます。しかし、復讐に燃える一味が村を襲撃。老人の最期に駆けつけたケンシロウは、「てめえらに 今日を生きる資格はねぇ!!」と言い放ち、KING一味に怒りの鉄槌を下します。今日よりも明日を守ろうとした老人の想い――その重みは、ケンシロウの力となってみなぎります。

勝負は、本番前から始まっている

勝負前に読みたい名言、モチベーションが上がる出る名言、不退転の決意を示す名言など、マンガの名作からさまざまな言葉を紹介しました。

スポーツの世界では、試合前の精神状態が勝負を左右するといいます。勝負を絶好調で迎えられるか、やる気が出ないまま終わるかは、勝負が始まる前に決まっているというのです。

仕事のプレゼンや商談、受験勉強など、一世一代の勝負が控えているときは、お気に入りのマンガを読み返してみてください。きっと、パワーをもらうことができるはずです!

執筆:メモリーバンク / 柿原麻美

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