ebook japan

ebjニュース&トピックス

1人でも2人でも3人でも! 自分らしく楽しく生きる女性が主人公のマンガ3選

仕事を続けるか転職するか、1人で暮らすのか誰かと生活を共にするのか。大人になった私たちはいつも人生の選択に悩みながら生きています。なぜなら私たちを悩ませる問題の多くは正解がなく、自分なりに考えて答えを出していくしかないからです。

漠然とした将来への不安と悩みばかりが積もり、日々視界に飛び込んでくる多すぎる情報や思想で自分を見失ってしまいそう。そんなあなたに今届けたい、自分の人生を楽しく軽やかに生きる女性たちが主人公のマンガを集めました。

「幸せになるためにはこうするべき」「今しっかり考えておかないと後悔する」そんな周囲の声はミュートして、今夜はマンガを読みながら自分の幸せと向き合ってみませんか?

まるごと 腐女子のつづ井さん

最初にご紹介するのは『まるごと 腐女子のつづ井さん』。

まるごと 腐女子のつづ井さん 著者:つづ井

BL(ボーイズラブ)をこよなく愛する作者が自身の愉快でHAPPYな日常を描いた大人気コミックエッセイ『 腐女子のつづ井さん』全3巻をぎゅっと1冊に詰め込んだちょっとお得な文庫版です。

ゆるめの鉛筆タッチで描かれているのは、オタクライフを全力でエンジョイするつづ井さんと個性が溢れているこれまたオタクの友人たち。社会人となり財力を得て1人暮らしをはじめたつづ井さんは羽が生えたようにおたく活動を存分に楽しみ、ときに友人たちと互いの趣味趣向を分かちあいます。まさに無敵のHAPPYライフ!

オタクに心得のある人なら自分の働いたお金を推しに注ぐ瞬間の、このときめきと満足感に覚えがあるはず! しかし得るものがあれば失うものもある、それが人生。社会人になって新しい人間関係や仕事で忙しく最近オタクらしいこと何もしてない……そんな人も多いのではないでしょうか?

社会人になっても自分らしくいられる時間を大切にし、たまには正気を手放して友人と思いっきり大はしゃぎする。そんなつづ井さんを見ていると、心に閉まっているかつて夢中になっていた趣味や、友人たちとお腹がよじれるほど笑い転げていたあの日々ともう一度再会したい!そんな気持ちが沸き上がってきます。

HAPPYに暮らす秘訣は自分で自分を惜しみなく楽しませること。つづ井さんは決して押し付けることなくそのことを思い出させてくれるのです。

アラフォーまきこのごゆるり家事

お次は『アラフォーまきこのごゆるり家事』をご紹介します。

アラフォーまきこのごゆるり家事 著者:柿ノ種まきこ

作者は日雇いワーカーの仕事や暮らしにまつわる身近なエピソードをマンガに描き、SNSやWeb上で発信している柿ノ種まきこ先生。本作では日雇いワーカー実家暮らしから一児の母へと環境が激変しながらも、日々の暮らしをマイペースに楽しむ柿ノ種まきこ先生の日常が描かれています。

頑張りすぎないように。そう思っていても仕事、家事にさらにそこに子育てが加わってしまうとどうしてもオーバーワークになってしまいがち。それは妊娠も出産も子育ても、どれだけ情報を集めて準備しておいてもやってみないと分からないことばかりで、自分の力だけではどうしようもないことばかりだから。

柿ノ種まきこ先生が家事の力を抜くために導入しているのは食洗器やお掃除ロボット。

仕事や子育てをしながら自分らしく生きるためには文明の力(家事お助け家電)に頼っていいし、当たり前にやらねばと思っていたことを思い切ってやめてみてもいい。それでもくたびれ果てた時は深海という過酷な環境でただ生きることだけをしている生き物たちに思いを馳せてみる。

子育て中はたくさんの手助けが必要不可欠、助けてもらうことに感謝はしても罪悪感で自分を追い詰めないでほしい。上手くできない自分をまずは自分が認めて欲しい。今まさに子育てで大変な日々を送っている人も、これからまさに育児と向き合っていく人にも届けたいメッセージが詰まった1冊です。

マダムたちのルームシェア

最後のご紹介したいのは『マダムたちのルームシェア』。

マダムたちのルームシェア 著者:sekokoseko

子どもが巣立ったり、死別したり、離婚したりとそれぞれの事情でシングルとなった3人のマダムたちがルームシェアをしているお話です。ポップな配色やマネしたくなるマダムたちのおしゃれなファッションなどイラストレーターでもあるsekokoseko先生ならではのセンスが光る作品です。

仲良しのマダムたち3人は季節のイベントを楽しんだり、疲れたときには労わり合ったりと、読んでいると思わず自分も友人とこんな生活がしてみたいと思うような素敵な生活を送っています。その秘訣はお互いを尊重することと、いくつになっても遊び心を忘れないこと。

ですが仕事も趣味もこれまで一緒に過ごしてきた家族構成もまったく違う3人のマダムたちは、ルームシェアをはじめるまでにはそれぞれに葛藤や不安も。

それでも自分が楽しそうだと思う、やりたいという気持ちを優先した結果マダムたちは自分らしく楽しくいられる生活を送っているのです。

会いたい人とは会う、着てみたい洋服は着る、食べたいものは食べる。目の前のやるべきことに追われているとついつい忘れてしまいそうになりますが人生は有限。できない理由を探すより、マダムたちのようにやりたいと思ったことはなるべく早くやっちゃいましょう!

わたしたちはもっと自由に楽しくなれる

今回ご紹介した3作の主人公たちは年代もライフスタイルも全く違います。しかし共通しているのは自分にとって大切なもの、自分が快適に暮らすために必要なものを悩みながらも自分で選択していること。そして完璧ではない自分自身を自虐せず認めていることです。

大人になったからといって趣味を卒業する必要はないし、大多数の人が選ばないような生き方を選んだっていい。1人でも2人でも3人でも、人生は自由に楽しんだ人が勝ちなのです。

執筆:ネゴト / よね

関連記事

インタビュー「漫画家のまんなか。」やまもり三香
漫画家のまんなか。vol.1 鳥飼茜
完結情報
漫画家のまんなか。vol.2 押見修造
インタビュー「編集者のまんなか。」林士平

TOP