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「e-Sports」の熱狂とともに盛り上がる最新ゲームマンガ!

みなさん「e-Sports」はお好きですか?

2021年における日本の「e-Sports」の市場規模は78億円を突破。2025年までには倍以上となる180億円を超えると予想されています。「e-Sports」や「プロゲーマー」という言葉がテレビなどで話題になる日も珍しくありません。そんな人気にともない「e-Sports」や「ゲーム」に関するマンガもさまざまなものが出てきてます。

ゲームのジャンルだけでも、格闘ゲームにはじまり、FPS、MOBA、レトロゲームと多種多様。くわえてゲーム以外の要素としても、お嬢様、狩猟、障がい者、制作側、部活、ギャルなどさまざまな要素を掛けあわせ独自性が生みだされているのです。

そんな現実世界を巻きこんで盛りあがるゲームに関するマンガを一挙に紹介していこうと思います!

ビジュアルの強さに定評のある「格闘ゲーム」!

最初に紹介していくのは格闘ゲームに関する作品です。古くから「ストリートファイター」など数々の格闘ゲームが人気を博してきました。日本に「プロゲーマー」という存在を知らしめた「背水の逆転劇」(是非YouTubeで伝説のプレイをご覧下さい)で誰もが知るウメハラこと梅原大吾さんも「ストリートファイター」のプロです。

現在では男女問わず多くのかたがプロゲーマーとなり世界の舞台で活躍しています。そんな格闘ゲームはマンガでも大きな勢力となっているのです。

東京トイボクシーズ 著者:うめ(小沢高広・妹尾朝子)

高校に「e-Sports科」が創設され、そこで頂点を目指してゲームにいそしむ少年少女たちを描いた『東京トイボクシーズ』にはじまり、最強のゲーマーが国宝と称される架空の世界を描いた『青天』。潔癖症でひきこもりの少年が車イスにのったプロゲーマーの少女と出会い、プロを目指してゆく『ケッペキゲーマー』など、様々な格闘ゲームマンガがあります。

また2023年5月に実写ドラマ化もされた『対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~』など、お嬢様要素との親和性も高く、普段はおしとやかなヒロインたちが、ゲーム内では迫力満点のアクションをくり広げることでギャップを作り相乗効果を生みだしています。

対ありでした。 ~お嬢さまは格闘ゲームなんてしない~ 著者:江島絵理

「格闘」という要素があることで、普通の人間にはおおよそできないような派手なアクションを描くことができ、そこに「お嬢様」や「障がい者」など様々な要素がプラスされることによって、より重層的な楽しみができるジャンルになっているのです。

一瞬の油断もゆるされない緊迫感「FPS」!

「FPS」というのは「First Person shooter」の略で、一人称視点のシューティングゲームを指します。生き残りを決めるゲームは「バトロワ」、三人称視点のものは「TPS(Third Person Shooter)」等、別のものとして扱うこともありますが、ここではまとめて「FPS」といたします。
古いゲームですが、NINTENDO64の「ゴールデンアイ 007」などは遊んだことのあるかたも多いのではないでしょうか。昨今のゲームでは「Apex Legends(エーペックスレジェンズ)」や「荒野行動」などが人気です。

マタギガンナー 原作:藤本正二 著:JuanAlbarran

妻に先立たれたマタギのおじいさんがFPSにはまり、マタギでつちかった技術と経験で無双する『マタギガンナー』や、27歳ニートだった青年がFPSのプロチームにスカウトされ、そこから成り上がっていく『利口になるには青すぎる』など、一瞬の油断が命取りになる緊迫感あふれるゲームシーンが魅力です。

また『ギャルゲーマーに褒められたい』では、FPSゲームの個別講師を頼んだら、やってきたのはかわいくて魅力あふれるギャルプロゲーマーだった!?じつは学校も同じでひとつ先輩!?という殺伐としたゲーム世界もなんのそののギャル×FPSラブコメになっています。

ギャルゲーマーに褒められたい 著者:げしゅまろ

FPSでは複数の敵がいることがほとんどのため「一対多数」のような状況が生まれやすく、危機的状況を打開するためには個人の力量がものを言います。そうやって敵をばったばったと倒していくことで生まれる爽快感を味わうことができるのです。

チームスポーツの良さを持ちあわせる「MOBA」!

格闘ゲームやFPSは、個々人のスキルが重視されるものが多いのに対し、チームとしての完成度の高さが重要視され、チームvsチームにより勝敗が決するゲームが「MOBA」です。「MOBA」とは「マルチプレイヤーオンラインバトル」の略。世界で最もプレイヤー数の多いと認定された「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」などがこのジャンルのゲームになります。

バトル・アリーナ 皆本形介 原案:栗原純也

ダブルクリックすら知らなかった少年が数合わせでゲーム部にさそわれ大会に参加。しだいにゲームの楽しさに目覚めていく『バトルアリーナ』や、ボクシングをしていた少女が転校した先で「e-Sports同好会」に入会。負けん気の強さと高い集中力でゲームに打ちこんでいく『ガーディアン・エンジェル』などの作品があります。

ガーディアン・エンジェル 漫画:しゃるもん シナリオ:杉浦真夕 シナリオ:ハートウッドクラン 原案:マイム・コーポレーション

ファンタジー風など、ゲーム独自の世界観を楽しめることも魅力のひとつ。またチームで参加することが前提であり、チームとして実力を磨き、戦略をたてて戦っていくという形式から部活動との相性が抜群です。
仲間集めにはじまり、すれ違いや仲たがいがありながらも最後は仲良くなって勝利を目指して一丸となっていく。そんなチームスポーツとしての魅力にあふれているのが「MOBA」なのです。

リアルスポーツとe-Sportsが融合した作品!

ゲームのマンガは画面の中だけにとどまりません。ゲームで得た技術や経験を現実のスポーツに生かしていくマンガもあります。

たとえば『1Fの騎士』では冒頭、主人公はプロを目指し格闘ゲームに打ちこんでいます。しかし先輩による強引な勧誘と対決の結果、彼がやることになるのは「剣と肉体の頭脳戦」とも言われるフェンシング。
タイトルにある「1F」とは、「フレーム」と呼ばれる格闘ゲーム内の時間の単位で、「60分の1秒」のことを指します。そんな刹那の時間で勝敗が決まってしまう格闘ゲームでつちかってきた判断力や対応力は、フェンシングでも強い武器となるのです。

1Fの騎士 著者:たけうちホロウ

また『iコンタクト』という作品の主人公は現実では部活でサッカーをやり、ゲームでもサッカーにいそしむほどサッカーが好き。ゲームは順当に強くなりますが、現実でのサッカーはからまわるばかりでなかなかうまくいきません。
そんな時、サッカーゲームの強者と連絡をとりあうようになり、なぜか現実のほうのサッカーを教わることに。筋トレなどの現実的でフィジカルな要素にくわえ、「ゲームから生かすことができる要素」がいくつもあることも教えてくれるのです。

iコンタクト 著:月山可也 原作:伊賀大晃

ゲームがひとつのスポーツとしての地位を確保し、そのすごさや効能が世間に認められてきたことが、スポーツゲームからリアルスポーツという流れを生み出しているのではないでしょうか。今後も目が離せない潮流でしょう。

多くの人が通ってきた道。ノスタルジーをくすぐる「レトロゲーム」

ゲーム自体が脚光をあびることで、最新機器を使い、オンラインで遊ぶようなものではないジャンルの作品も増えてきています。そのひとつが「レトロゲーム」です。

ハイスコアガール CONTINUE 著者:押切蓮介

2D格闘ゲームが全盛を誇っていたゲームセンターの空気を色濃く描いた『ハイスコアガール CONTINUE』を筆頭に、高校のゲーム部で同級生のギャルと一緒にレトロゲームを楽しむ『きみとピコピコ』。「ゲームギア」や「バーチャルボーイ」など、コアなレトロゲームを攻めてくる『れとろげ。』など、ゲームという娯楽を経験してきた人のノスタルジーをくすぐってきます。

レトロゲーとかマジウケる! 著者:大場玲耶

『レトロゲーとかマジウケる!』は、35歳の漫画家のもとに姪っ子のギャルがやってきて、押し入れにあったファミコンのソフトを遊びたおす4コママンガですが、実は著者の大場玲耶先生はスーファミ世代。
数々のゲームが発売された当時に実際にプレイしていたわけではなく、最近になってからそのゲームを初めてプレイしてみた際の感想がふんだんにもりこまれているのです。結果、レトロゲームをテーマとしながらも、なつかしさだけにとらわれることなく、その不条理さや面白さを、まったくそのゲームを知らない人の視線からも余すところなく伝えてくれる作品となっているのです。

どのゲームを「レトロ」と称するかは作品によってさまざまですが、現在もなんらかの形でプレイできるものも少なくありません。ゲームを好きだった人にとってはなつかしさを感じさせてくれ、あまりゲームをやったことのない人にとっては新たな出会いを提供してくれるマンガたちと言っていいでしょう。

その他、ゲームを取り巻くマンガたち!

ゲームをする人が存在するためには、ゲームを作る人がいなくてはなりません。そんなゲーム製作側のマンガ作品もにぎわっています。前述した『東京トイボクシーズ』の前作にあたる『東京トイボックス』や、アニメ化もされた『NEW GAME!』など、ゲーム製作はクリエイターマンガの一角を締めています。

NEW GAME! 著者:得能正太郎

昨今の作品でも、京都の古い家に有志であつまった個人がゲーム開発をする『ここは鴨川ゲーム製作所』や、陰キャの女子高生が自主製作したゲームが業界の人の目にとまり、スカウトされ、会社でゲーム作成にたずさわる『虹色ゲームメーカー』などの作品があります。

また『16bitセンセーション 私とみんなが作った美少女ゲーム』もアニメ化が決まっている作品です。今作でテーマにしているのはなんと1990年代のエロゲー製作現場。

16bitセンセーション 私とみんなが作った美少女ゲーム 原案:みつみ美里(アクアプラス) 原案:甘露樹(アクアプラス) 漫画:若木民喜

特筆すべきは、原案としてクレジットされているのがみつみ美里先生と甘露樹先生という最前線で時代を作ってきたレジェンドイラストレーターの先生がたであること。本作はそんなレジェンド自身の実体験をもとにした自伝的作品なのです。あの時代のエロゲーやオタク文化に一家言のあるかたに刺さること間違いありません。

これだけプロゲーマーや「e-Sports」が流行っているのですから、その周りの仕事にも注目があつまります。『パパはゲーム実況者~ガッチマンの愉快で平穏な日々~』では、タイトルにある通り、日本のゲームの実況者としてTOP4に入ると言われているガッチマンさんの「実況者」としての日常をつづったエッセイコミックです。

パパはゲーム実況者 ガッチマンの愉快で平穏な日々 著者:トラちん 協力:ガッチマン

これまで存在すらしなかった「ゲームを実況する」という仕事の一端を垣間見ることができますし、これからゲームに関係する仕事に就きたいと考えている人にとってはノドから手が出るほど貴重な情報と言っていいでしょう。

こういったプロゲーマーだけではない、ゲームに関連する職業にスポットライトを当てたマンガも、ゲーム人口の増加とともに増えていくのではないでしょうか。

ゲームの地位は向上し、ひとつのスポーツへ

「e-Sports」に関するマンガは増えてきており、今後も盛り上がっていくでしょう。特筆すべきは高校などの「部活」を舞台としているものがかなり多くみられることです。

ゲームなんて遊びにすぎないという時代は終わりをつげ、昨今では地方の学校でも「ゲーム」や「e-Sports」を冠した部活がゴロゴロしています。取り組んでいるゲームやジャンルは様々かと思いますが、努力をつみかさね、仲間と切磋琢磨し、勝利を勝ちとっていく構造はリアルスポーツとなんらかわりがありません。

今、まさに「e-Sports部」にかかわりのある子たちが現在進行形で増えているところですから、彼らがこういったマンガの強い後押しになることは必至です。サッカーや野球などのメジャースポーツと「e-Sports」が並ぶ日も遠くないでしょう。

そんな「e-Sports」に関するマンガを読んで、実際にゲームにも触れ、これから開かれる新しい未来に備えてみてはいかがでしょうか。

執筆: ネゴト / たけのこ

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