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20周年企画 今も昔もまんがはいいね!漫画の魅力を徹底調査「漫画の歴史」平安から令和まで

1200〜1800年代 日本の漫画そのルーツを探る

古来からある日本独自の文化「絵巻物」に漫画の面影をみる

  • 『国宝 鳥獣人物戯画 甲巻 部分 高山寺 京都国立博物館収蔵』
    ※『国宝 鳥獣人物戯画 甲巻 部分 高山寺 京都国立博物館収蔵』
    画像出典https://www.kyohaku.go.jp/jp/special/koremade/exhibition20141007.html(全体画像のうちの一部)

    12世紀
    -13世紀

    現代の漫画・アニメの元祖と考えられるのは鳥羽僧正覚猷 の作と伝えられる『鳥獣人物戯画(鳥獣戯画)』である。現代の漫画にみられる技法、動物の擬人化や、絵巻物を広げることによりストーリーを展開する手法などが漫画やアニメに繋がる。
  • 鳥羽絵三国志 大阪府立中之島図書館収蔵
    ※『鳥羽絵三国志 大阪府立中之島図書館収蔵』 画像出典https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/995315(全体画像のうちの一部)

    1700
    年代後半

    江戸時代中期、上方から「鳥羽絵」と呼ばれる戯画が流行する。省略化された筆使いでユーモラスな人物を描いたのが特徴。当時の作品として、『鳥羽絵欠び留め』(竹原春潮)、『鳥羽絵三国志』(推定:大岡春朴)『絵本水也空』(耳鳥斎)があげられ、鳥羽絵は日本の浮世絵師にも影響を与えた。
  • 仔犬図 個人所蔵
    ※『仔犬図 個人所蔵』画像出典http://www.miho.or.jp/booth/html/artcon/00001354.htm(全体画像のうちの一部)

    1700
    年代後半

    円山応挙によって、これまでの狩野派に代表される格式高い華麗な装飾性に加え、ありのままを描く写実性を融和させた新しい絵画様式が起こる。『仔犬図』にみられる、デフォルメされた子犬の愛くるしい雰囲気は現代のキャラクター表現にも通ずる。
  • 北斎漫画 すみだ北斎美術館所蔵
    ※『北斎漫画 すみだ北斎美術館所蔵』画像出典https://hokusai-museum.jp/(全体画像のうちの一部)

    1814

    葛飾北斎が描いた絵手本『北斎漫画』が出版される。北斎は「漫画」の意味を「気の向くままに漫然と描いた画」として使っている。あらゆるものを題材とした北斎漫画は、江戸の庶民だけでなく大名にまで親しまれ、19世紀中頃にはヨーロッパに伝わり印象派の画家たちに影響を与えた。
  • 1862

    ジャパン・パンチ
    ※『ジャパン・パンチ』復刻版 第2巻 雄松堂(1975年)
    英チャールズ・ワーグマンによって漫画雑誌『ジャパン・パンチ』が発行。風刺画が中心で、日本の政局や日英間の外交問題など社会の出来事を一コマで表現していた。『ジャパン・パンチ』の中で使われた「ポンチ」という表現が、文明開化の明治初期の日本で「漫画」を指す意味で広がっていった。
  • 1881

    本多錦吉郎が『藪をつついて大蛇を出せし図』を発表。6コマの漫画だが、これがコマを使った日本初の漫画とされている。
  • 『時事新報』創刊号(慶應義塾図書館蔵)
     『時事新報』創刊号(慶應義塾図書館蔵)

    1882

    『ジャパン・パンチ』によって日本でも風刺画が描かれるようになった。福澤諭吉が創刊した『時事新報』には、北澤楽天による風刺画を掲載。「カリカチュア」の訳語として「漫画」が使われる。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

奈良時代以降、漫画のルーツとされる絵画方式「絵巻物」が生まれたが、これらは一部の上流階級でしか読むことができなかった。江戸時代になると、版画の技術が導入され「鳥羽絵」などが町人にまで広がり大衆化してく。同時に、表現もメディア的な側面が強まっていくことになった。

漫画小話 なるほど!

漫画と日本人

日本の漫画がこれまで発展した理由はなんだろうか?と考えた時、歴史はその道標になるかもしれない。古くは奈良時代(約1300年以上前)から絵巻物と称し、「絵」と「物語」で表現するアートがあった。一巻の巻物を広げることで変わっていく情景から、連続した物語がうまれ、キャラクターが存在してきて…というように発展してきたとすると、日本人は昔から絵で伝えることに長けていたと考えられるかもしれない。

1910年~1940年代 風刺からエンタメへ

物語性やキャラクターの登場で少しづつ今の漫画の形態へ

  • 1915

    一枚絵と文章でストーリー性をもたせた「漫画漫文」をはじめ、様々な漫画のスタイルを生み出した岡本一平(画家 岡本太郎の父)が、日本初の漫画家団体である東京漫画会を設立。
    岡本一平
    北澤楽天とならび「漫画」という言葉を多用し、庶民の感情や世の中のありさまを表現した。岡本一平と北澤楽天についての詳細はこちらも参照
  • 1923

    正チャンの冒険
    原作:織田小星・漫画:樺島勝一『正チャンの冒険』連載開始。主人公の正チャンが相棒のリスと冒険する物語は子供に大人気となる。様々なキャラクター商品がつくられ、宝塚少女歌劇団が天津乙女の正チャンで舞台化するなど、日本のキャラクター第1号とも言われている。
  • オギャ
  • 手塚治虫

    1928

    大阪府豊能郡豊中町(今の豊中市)にて手塚治虫が生まれる。まもなく、兵庫県川辺郡小浜村(今の宝塚市)に一家で引っ越す。アマチュア写真家でもあった父と音楽好きの母という文化的な両親のもとで育ち、漫画に理解を示す先生たちと出会ったことが手塚の才能を育てたと言われる。
  • フクちゃんシリーズ
    タンク・タンクロー

    1931
    〜36

    欧米のナンセンス漫画の影響を受け、ギャグ漫画のルーツとなる表現が若手漫画家の間で発展。講談社『少年倶楽部』『幼年倶楽部』の子供雑誌で連載された田川水泡『のらくろ』(31年)や阪本牙城タンク・タンクロー』(34年)、『東京朝日新聞社』(現:朝日新聞)で連載した横山隆一フクちゃんシリーズ』(36年)などの漫画がベストセラーになる。
  • 1939
    〜45

    第二次世界大戦が激化する中、物資の不足、統制により児童雑誌は休刊。新聞からも漫画は消え、漫画の歴史は闇の時代へ
  • 1946

    福岡の地方新聞「夕刊フクニチ」にて長谷川町子『サザエさん』が連載開始。その後、1951年以降は『朝日新聞』の朝刊で連載。4コマ漫画の本数は6500回以上と長寿作品に。
    サザエさん
  • 1947

    原作・構成:酒井七馬 漫画:手塚治虫による長編漫画『新寶島』を発表。これまでの漫画とは一線を画す映画的なコマ割り表現でベストセラーに。本作の出現は、後続の漫画家、アニメーターたちに衝撃を与えた。
    新寶島
  • 1947

    講談社『少年倶楽部』を担当していた編集長だった加藤謙一が「学童社」を設立。雑誌『漫画少年』を創刊。本誌は「読者の投稿コーナー」が設けられ、藤子不二雄(藤子・F・不二雄藤子 不二雄Ⓐの合同ペンネーム)、森章太郎赤塚不二夫など新しい才能の登竜門になった。
    漫画少年

漫画TOPIX この時代の意味とは?

明治前半は欧米の漫画文化が流入た。特にその代表格が『ジャパン・パンチ』であった。新聞に戯画・風刺画が転用され、新聞ジャーナリズムが漫画の中心であった。その後1890年代になると、「ポンチ」をタイトルにいれた戯画本も登場。子供向けのポンチ本もうまれ、これが近代の子供向け漫画本のはじまりと考えられる。

漫画小話 なるほど!

時代で変わる「漫画」の名称

今日的な意味での「漫画」にたどり着くまでの変遷をさらう。絵巻物「鳥獣戯画」で使われた「戯画」という表現から、江戸時代になると「狂画」「鳥羽絵」が今日の漫画に近い意味で使われていた。明治初期には『ジャパン・パンチ』(年表参照)の影響で風刺画を「ポンチ絵」と呼び、これも漫画と同様の意味で大衆に浸透していった。大正後半になり『時事新報』で「時事漫画」という表現が使われ、今日の「漫画」のもとになった。『時事新報』で政治漫画を連載していた北澤楽天は、日本初の職業漫画家とされる。

1950年代 手塚治虫による革命

手塚治虫によるストーリー漫画の発展と漫画の市場の拡大

  • ジャングル大帝

    1950

    手塚治虫初の雑誌連載『ジャングル大帝』を『漫画少年』(学童社)にて開始。アニメや映画の表現を取り入れ、現代漫画の型を確立していく。本作は1965年にカラーテレビアニメ化され大ヒットした。
  • 1951

    藤子不二雄(藤子・F・不二雄藤子 不二雄Ⓐの合同ペンネーム)の4コマ漫画『天使の玉ちゃん』を毎日小学生新聞に投稿し掲載される。両著者にとってのデビュー作となる。本作は手塚治虫のデビュー作『マァチャンの日記帳』(『少国民新聞』で連載)に多分に影響を受けたとされ、その後の藤子不二雄の画風に変化を与えた。詳しくは藤子 不二雄Ⓐの『まんが道』を参照。
  • 1952

    鉄腕アトム
    手塚治虫鉄腕アトム』を『少年』(光文社)にて連載開始。51年から連載していた『アトム大使』の登場人物のロボット少年を主人公にして新連載。アトムはロボットでありながら、悩んだり怒ったり人間と同様の生命を感じさせ、その後のキャラクター表現に大きな影響を与える。
  • リボンの騎士

    1953

    学童社のすすめで手塚治虫が東京都豊島区にある「トキワ荘」に引っ越す。『リボンの騎士』を「少女クラブ」(講談社)で連載開始。日本の少女向けストーリ漫画の第一号である。
  • 1954

    手塚治虫火の鳥 黎明編』を『漫画少年』(学童社)で連載開始。
    火の鳥 黎明編
    その後、本作は複数の雑誌で描き継がれ掲載され、「〇〇編」として連載された複数の編が連なり「生命」をテーマに人類発生から滅亡までという壮大なスケールで描かれた。生涯かけて連載されたライフワークである。
  • 1954

    石森章太郎(当時のペンネーム。84年以降石森章太郎。)『二級天使』を『漫画少年』(学童社)で連載開始。
    石森章太郎
    当時、高校在学中の石森は、異例の早さでの連載デビューだった。
  • 1954

    講談社『少女クラブ』の妹誌として『なかよし』を創刊。現代まで刊行中の漫画雑誌としては、最古の歴史をもつ。(2020年現在)
    なかよし
  • 『ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から』

    1955

    子供に関わる市民団体、PTA、児童文化関係者たちによる「悪書追放運動」がピークに。この時代、月刊児童雑誌の漫画の掲載量が増え一方で、漫画の描写や言葉づかいが児童に悪影響を与えていると問題視されるようになる。新聞各社のマスコミもこの問題を報じ漫画批判を展開。漫画本を燃やす焚書のような行為も行われた。
  • 音無しの剣

    1955

    横山光輝音無しの剣』(東光堂)でデビュー。東京の出版社からも注目され、単行本4作目になるはずだった
    横山光輝
    「鋼鉄人間28号」は月刊誌『少年』で『鉄人28号』として連載される。横山光輝手塚治虫とも交友があり、『鉄腕アトム』の執筆を手伝ったり、手塚治虫漫画のリメイクも手掛けた。
  • 1955

    集英社『少女ブック』の妹雑誌『りぼん』を創刊。
    りぼん
    50年代はつのだじろうルミちゃん教室横山光輝『おてんば天使』などが連載された。
  • 1955

    少年たちに夢を与え、多くの漫画家を輩出し戦後漫画文化の礎だった『漫画少年』の「学童社」が9月に倒産。
  • 影

    1956

    短編雑誌『』が発刊。この短編集の登場は「劇画」の誕生を決定づけたとされる。「」の中心的漫画家だった辰巳ヨシヒロは、翌57年、同著者は雑誌「街」(セントラル出版)にて『幽霊タクシー』を発表。作内に「ミステリィ劇画」という表現をし、これが「劇画」という言葉の初出となる。
  • 1956

    鉄人28号
    横山光輝鉄人28号』を『少年』(光文社)にて連載開始。リモコンを操作する人間次第で善にも悪にも変わってしまう複雑なロボット像は、自らの意思で動くロボット『鉄腕アトム』とは異なる魅力を子どもたちに与えた。
  • 1957

    ロケットマン
    紙芝居作家から漫画家に転身した水木しげるが、初の漫画単行本『ロケットマン』(兎月書房)を発刊。『ゲゲゲの鬼太郎』に代表されるホラー色の強い著者だが、初期にはSF要素の入った冒険活劇も多かった。
  • 1958

    銀のはなびら
    原作:緑川圭子 漫画:水野英子銀のはなびら』を『少女クラブ』(講談社)で連載開始。一方で、短期間ながらトキワ荘に移り、森章太郎赤塚不二夫とともに「U・マイア」のペンネームで『赤い火と黒かみ』、『くらやみの天使』など3本の合作を発表。
  • 1959

    辰巳ヨシヒロが呼びかけ劇画制作集団「劇画工房」発足。辰巳ヨシヒロ他、K・元美津、さいとう・たかを、石川フミヤス、山森ススム、松本正彦、桜井昌一、佐藤まさあきの作家達が集った。
  • 1959

    忍者武芸帳
    貸本劇画として描かれた白土三平忍者武芸帳』(三洋社)発刊。リアルな写実的絵柄と重厚なテーマの作品は青年層に人気を得る。
  • 週刊少年マガジン
    週刊少年サンデー

    1959

    少年向け週刊誌『週刊少年マガジン』(講談社)『週刊少年サンデー』(小学館) が3月17日同日創刊。小学校高学年になる団塊の世代をターゲット。初期作家陣は『週刊少年マガジン』が高野よしてる、伊藤章夫らが連載。『週刊少年サンデー』が手塚治虫、藤子不二雄(藤子・F・不二雄藤子 不二雄Ⓐの合同ペンネーム)などのトキワ荘メンバーや横山光輝などの作家陣が連載。創刊号の発行部数は『週刊少年サンデー』30万部『週刊少年マガジン』20.5万部。大手出版社が、週刊少年誌を出したことにより、次第に漫画の市場が大きくなり、漫画の市民権が徐々に獲得されていく。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

1947年に発表された手塚治虫の『新寶島』は漫画新時代の幕開けだった。以降、手塚治虫はストーリー漫画の開拓者として、多数の名作を残していく。それに影響され漫画家を志した若者たちが、ストーリー漫画を継承発展させていった。

漫画小話 なるほど!

手塚治虫の功績

当時の漫画表現から、コマ割を場面描写として使う映画的表現を一歩進めたこと、漫画に大河的なストーリー長編ものを確立したことである。アニメにも大きな足跡を残し、初の長編TVアニメ-ション制作で成功をおさめ映像業界全体に多大な影響を与えた。

1960年代 ストーリー漫画新世代と劇画

ストーリー漫画新世代の躍進と劇画ブームの到来

  • 1960

    星のたてごと
    水野英子星のたてごと』を『少女クラブ』(講談社)で連載開始。手塚治虫が『リボンの騎士』で描いた少女漫画表現を一段推し進め、女性ならではの視点で男女のラブロマンスの表現を描いた。後述する少女漫画ブームをつくった「24年組」も、青春時代に彼女の作品を読み影響をうけたとされる。
  • 海の王子

    1960

    藤子不二雄(藤子・F・不二雄藤子 不二雄Ⓐの合同ペンネーム)『海の王子』(集英社)の単行本を発刊。『週刊少年サンデー』(小学館)創刊から連載され、藤子不二雄が雑誌連載した初の単行本化作品。
  • 鬼太郎夜話

    1960

    水木しげる鬼太郎夜話』(三洋社)発刊。後の『ゲゲゲの鬼太郎』に出てくる鬼太郎とは違い、本作では正義の味方ではなく不気味な幽霊族の少年として描かれてる。
  • おそ松くん
    ひみつのアッコちゃん

    1962

    赤塚不二夫ひみつのアッコちゃん』を『りぼん』(集英社)、『おそ松くん』を『週刊少年サンデー』(小学館)にて連載開始。『ひみつのアッコちゃん』は「魔法少女モノ」の元祖とされている。『おそ松くん』の登場人物イヤミの「シェー」のポーズは社会現象にまでなった。赤塚不二夫は両作の大ヒットで一躍人気作家に。
  • 1962

    講談社『少年クラブ』『少女クラブ』が休刊。月刊誌は週刊誌へ移行していく。
  • 写真:読売新聞/アフロ

    1962

    貸本屋が、家庭内のTVの普及と大手出版社による週刊少年・少女誌などの影響を受けて激減する。貸本漫画に対する、悪書追放運動の影響も大きかった。
  • 1963

    少女向け雑誌『週刊マーガレット』(集英社)創刊。(現マーガレット)翌年には『別冊マーガレット』も創刊。
    マーガレット
  • 1963

    手塚治虫の『鉄腕アトム』が日本初の長編連続テレビアニメとして放映され大ヒットを記録。
    鉄腕アトム
    アメリカへの輸出を成功させた他、キャラクターグッズの商品化など、漫画の新たなビジネスモデルを生み出した。
  • 1964

    漫画家たちが社会活動を通じてお互いを認識しあい、表現者として安心できる環境づくりが必要と考えた、漫画家の小島功は、漫画家集団の加藤芳郎らに相談し「日本漫画協会」を設立。初代理事長は近藤日出造。
    日本漫画協会
  • 1964

    サイボーグ009
    石森章太郎サイボーグ009』を『週刊少年キング』(少年画報社)にて連載開始。(その後、複数雑誌で連載)これまでのように一人の主人公ではなく、複数のヒーローによる群像劇を描き森章太郎の代表作となる。秋田書店の新書版「サンデーコミックス」で発売され大ヒットする。新書版コミックスのブームにつながった。
  • オバケのQ太郎

    1964

    オバケのQ太郎
    藤子不二雄(藤子・F・不二雄藤子 不二雄Ⓐの合同ペンネーム)『オバケのQ太郎』を『週刊少年サンデー』(小学館)に連載開始。65年にはアニメ化もされ「オバQブーム」と呼ばれる社会的現象を起こし国民的大ヒットととなる。連載当初はトキワ荘出身の作家たちが設立した「スタジオ・ゼロ」が制作に関わり、森章太郎赤塚不二夫つのだじろうらも作画を手伝った。
  • カムイ伝

    1964

    貸本出版社を営んでいた長井勝一が『月刊漫画ガロ』(青林堂)を創刊。もともとは、白土三平の新作『カムイ伝』の発表場所として企画され、白土三平水木しげるが中心執筆者だったが、個性的な作風をもつ新人作家に門戸を開き「ガロ系」と呼ばれる作家たちを世に出した。
  • 週刊少年マガジン

    1965

    水木しげる墓場の鬼太郎』を『週刊少年マガジン』(講談社)にて連載開始。当初は不定期連載だった。その後、正式連載になった際にこれまでの「怪奇もの」から「悪の妖怪を退治する」という少年向けの設定に変更。68年、アニメ化に合わせタイトルを『ゲゲゲの鬼太郎』と改題する。
  • 1965

    原作:梶原一騎 漫画:川崎のぼる巨人の星』を『週刊少年マガジン』(講談社)にて連載開始。当時の編集長・内田勝が進めた劇画路線の作品で、野球に人生を掛ける人々の重厚な人間ドラマが高校生や大学生の読者も取り込んで空前の大ヒット。
    巨人の星
    週刊少年マガジン』の1967年に発行部数が100万部を突破する。
  • 1966

    白土三平カムイ伝』を『月刊漫画ガロ』(青林堂)で、64年から連載開始し、67年に小学館のゴールデンコミックスとして刊行。不条理な身分制度のなかで苦しむ主人公カムイとする群像ドラマは長編漫画の代表作となる。
    カムイ伝
  • 1967

    手塚治虫が『COM』(虫プロ商事)を創刊。『月刊漫画ガロ』と並び、漫画家を目指す若者の間で人気となった。手塚治虫『火の鳥』石森章太郎『ジュン』など話題になった他、竹宮惠子諸星大二郎
    COM
    あだち充など、その後の人気作家が新人としてデビューした。
  • 1967

    赤塚不二夫天才バカボン』を『週刊少年マガジン』(講談社)に連載開始。不条理かつ理屈を超越したナンセンスなギャグ展開がストーリーを壊していく
    天才バカボン
    「赤塚ギャグ」を完成させた作品。風刺性のあるブラックユーモアや皮肉、グロテスクな表現まで展開してみせた。
  • 1967

    双葉社が『週刊漫画アクション』(双葉社)を創刊。モンキー・パンチルパン3世』を連載開始。主人公は怪盗ルパンの孫という設定。
    ルパン3世
    73年以降アニメ展開されたアクション・コメディの印象とは異なり、当初はアメリカン・コミックを意識した大人向けハードボイルド・コミックであった。
  • 1967

    週刊少年マガジン
    原作:高森朝雄 漫画:ちばてつやあしたのジョー』を『週刊少年マガジン』にて連載開始。梶原一騎が「高森朝雄」のペンネームで原作を担当し『巨人の星』に続くヒットで、原作者として人気を決定づけた作品。スポーツを通したシリアスな人間ドラマを描き、子供向けだった少年漫画を成熟させた作品。
  • 1968

    アタックNo.1
    浦野千賀子アタックNo.1』を『 週刊マーガレット』(集英社)で連載開始。日本のバレーブームを起こした少女版スポ根漫画。少女漫画の単行本としては10巻を超える長編となった。
  • ビッグコミック
    ゴルゴ13

    1968

    小学館から青年向け雑誌『ビックコミック』(小学館)が創刊。創刊時より、手塚治虫森章太郎白土三平水木しげる、藤子不二雄(藤子・F・不二雄&藤子 不二雄Ⓐ)、ちばてつやらなどヒット作家達が執筆。特に、同年11月号からさいとう・たかをの『ゴルゴ13』が連載開始され、今日まで続く長期連載に。
  • 1968

    つげ義春『月刊漫画ガロ』6月増刊号に『ねじ式』を掲載。つげ義春は、1954年『痛快ブック』に『犯人は誰だ!!』を発表してデビュー。貸本短編集にミステリー、SF,、時代劇など幅広い作品を発表。白土三平の推薦され『ガロ』に短編を発表。
    ねじ式
    ねじ式』ではシュールな世界観を独自のスタイルで昇華し、一方で「旅もの」と呼ばれるシリーズや「夢」をテーマにした短編なども描き、その芸術性が世界的にも評価されている。
  • 1968

    集英社『少年ジャンプ』創刊。創刊時は月2回の隔週発売だったが69年に週刊誌化された。先行した他誌と異なり新人作家を多く起用し、永井豪ハレンチ学園
    少年ジャンプ
    本宮ひろ志男一匹ガキ大将』などが人気を集めた。
  • 1969

    秋田書店『少年チャンピオン』を創刊。当初は月2回の発刊だったが70年に週刊化。現存する週刊少年誌としては後発だったが、前年創刊した『少年ジャンプ』(集英社)の新人起用と異なり、手塚治虫、藤子不二雄(藤子・F・不二雄&藤子 不二雄Ⓐ)、さいとう・たかをなど秋田書店刊行の「サンデーコミック」の常連だった作家が執筆。『少年チャンピオン』の歴史はこちらも参照
  • 1969

    長谷川町子『サザエさん』のアニメ放映開始。現在までの続く国民的長寿番組となる。
    サザエさん
    世界で最も長く放映されているテレビアニメ番組としてギネス世界記録を保持。(2020年現在)
  • 1969

    ドラえもん
    藤子・F・不二雄(当時は藤子不二雄名義)ドラえもん』を小学館の『小学1年生』など各幼年向け雑誌で連載開始。各雑誌に掲載された幻の1話については『ドラえもん0巻』に収録中。子供向けに子供らしい夢と希望を与える表現を貫いた本作は、日本を代表するキャラクターになった。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

手塚治虫の影響を受けた若い作家たちの躍進。『サイボーグ009』『天才バカボン』『オバケのQ太郎』など往年の名作がこの年代にうまれる。貸本漫画出版から生まれた「劇画」がヒット。青年層に人気を獲得し一大ブームとなる。少女マンガでは、水野英子、牧美也子ら女流作家が台頭してくる。

漫画小話 なるほど!

貸本業界の盛衰

この年代から衰退がはじまった貸本業界だが、古くは江戸時代からはじまったとされている。文字通り本を貸す商いだ。当時、本が高価だったこともあり庶民の間でこれが人気となった。昭和になると貸し出す本も、より回転率を重視した雑誌や漫画が好まれ、貸本専用の漫画「貸本漫画」が誕生した。ここから「劇画」を筆頭に漫画雑誌とは異なった文化がうまれ、さいとう・たかを、水木しげるなどが輩出された。しかし、高度経済成長により日本も豊かになったことで誰もが本を買えるようになったこと、漫画雑誌も徐々に安価になったことなどが原因となり、東京オリンピック開催の1964年前後に貸本店・貸本出版社ともに減少する。

1970年代 少女漫画の躍進

少女漫画からメディア展開もあわせヒットがうまれる

  • 1970

    原作:小池一夫 漫画:小島剛夕子連れ狼』を『週刊漫画アクション』(双葉社)にて連載開始。劇画ブームを牽引してきた両名がタッグを組んだ本格的時代劇画作品。
    子連れ狼
    1983年、日本の漫画として早い段階で北米で英訳出版され世界的にも高い評価を得ている。
  • 1971

    横山光輝三国志』を『希望の友』(潮出版社)で連載開始。吉川英治の小説『三国志』をベースに、
    三国志
    独自の解釈で展開された同作は今なお高い人気を誇る。
  • 1972

    水島新司『ドカベン』を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載開始。連載スタート時は柔道漫画だったが途中で野球漫画に変更。
    ドカベン
    打者との駆け引きや実際の試合運びを中心に野球の試合をよりリアルに再現して、新たな野球漫画を確立していった。
  • 『キューティーハニー』『マジンガーZ』『デビルマン』

    1972

    永井豪は6月『デビルマン』を『週刊少年マガジン』(講談社)に10月『マジンガーZ』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。翌73年には『キューティーハニー』を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載開始。永井の代表作になった。それぞれ悪魔をヒーローとするホラー・アクション漫画、ロボット漫画、戦闘ヒロインといった異なるジャンルで、その全てで成功を収めた。
  • 1972

    池田理代子ベルサイユのばら』を『週刊マーガレット』(集英社)にて連載開始。フランス革命を舞台に、戦う主人公の人間ドラマと王宮と市民、
    ベルサイユのばら
    軍隊の群像ドラマを壮大なスケールで描いた大河ロマン。少女漫画に革命を起こし宝塚歌劇団を初め様々な各種メディアに展開され、今なお影響力を持っている。
  • 1972

    萩尾望都ポーの一族』を『別冊少女コミック』(小学館)にて連載開始(不定期)。後に「二四年組」と呼ばれる昭和二四年前後生まれの女性作家(竹宮惠子大島弓子、山岸凉子など)の一人。奥深いテーマと詩的なフレーズで表現の幅を更に広げ、新しい少女漫画の世界を開拓する一方、
    ポーの一族
    男性の少女漫画ファンを拡大した。
  • 1973

    中沢啓治はだしのゲン』を『週刊少年ジャンプ』にて連載開始。著者自身の被爆体験をベースに戦中戦後の描いた自伝的漫画。
    はだしのゲン
    原爆の悲惨さと戦争の記録漫画として各国に翻訳され高い評価をうけた。
  • 1973

    山本鈴美香エースをねらえ!』を『週刊マーガレット』(集英社)にて連載開始。
    エースをねらえ!
    少女版スポ根漫画で、アニメやドラマなど様々なメディア展開がされ全国にテニスブームを巻き起こした。
  • 1973

    手塚治虫ブラック・ジャック』を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて連載開始。
    ブラック・ジャック
    手塚は1960年代終盤以降少年漫画でのヒット作に恵まれなかったが見事復活を果たした。この復活劇は『ブラック・ジャック創作秘話 手塚治虫の仕事場から』も参照。
  • 1973

    ミモザ館でつかまえて
    大島弓子『ミモザ館でつかまえて』を『週刊マーガレット』(集英社)にて連載開始。「二四年組」のひとりに数えられる著者だが、本作でも、繊細な心の機微を大胆なコマ割りで斬新に表現した。
  • 1974

    がきデカ
    山上たつひこ『がきデカ』を『週刊少年チャンピオン』にて連載開始。赤塚不二夫のナンセンス・不条理ギャグと異なり、スラップスティック的笑いや、ボケとツッコミがキャラクターによって役割を分け、時としてそれが逆転するなど、ギャグ漫画の定型の一つをつくりあげた。
  • 1974

    花とゆめ
    白泉社が『花とゆめ』を創刊。月刊誌として創刊し、1975年1月以降月2回刊行に変更。創刊時は、美内すずえ『白ゆりの騎士』山岸凉子『アラベスク』(第2部)が連載。少女漫画を牽引する数々の名作が生まれた。『花とゆめ』の歴史はこちらも参照
  • 1974

    妖怪ハンター
    諸星大二郎妖怪ハンター』を『週刊少年ジャンプ』にて連載(後に『週刊ヤングジャンプ』など複数誌で断続的に連載)。考古学会から追放された主人公が、日本の超常現象を解明する民俗学をベースとした神秘的なストーリー。
  • 1975

    12月21日 第1回コミックマーケット開催。アマチュアがつくった同人誌、ファッションマガジンを販売する交流イベントとして、漫画ファンの間で同様のイベントが定着するきっかけをつくった。第1回の参加者約700名だったが、2019年の「コミックマーケット97」には75万人が参加。
  • 1976

    秋本治こちら葛飾区亀有公園前派出所 』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載開始。2016年の連載終了まで一度も休載なく連載され、単行本全200巻はギネス記録に認定される。ギャグを中心としながら、話題のゲームなどのネタも盛り込み1話完結形式で展開していった。
    こちら葛飾区亀有公園前派出所
  • 1976

    美内すずえガラスの仮面』を『花とゆめ』(白泉社)にて連載開始。演劇を主題に、主人公が演じる戯曲の内容・演出を描く構成で、今日まで愛され続けている。
    ガラスの仮面
  • 1976

    別冊少女コミック』(小学館)の増刊誌を独立させ『ちゃお』を創刊。『なかよし』(講談社)『りぼん』(集英社)とならび、
    ちゃお
    3大少女漫画雑誌の一つ。漫画とともに、付録に力を入れた編集が特徴。最後発ながら、発行部数では最も多い少女漫画雑誌。
  • 1976

    竹宮惠子風と木の詩』を『週刊少女コミック』にて連載開始(後に『フラワー』(小学館)に移籍)。少年同士の恋愛をフランスの寄宿舎を舞台に美しいタッチで、登場人物たちの愛憎ドラマを描く。
    週刊少女コミック
    また、少年同士の愛という型で、少女漫画でタブーであった性描写を描くことを可能にした。BL漫画の祖と言われる。
  • 1976

    白泉社『花とゆめ LaLa』創刊。1年後月刊化され、誌名も『月刊 LaLa』へ変更。
    花とゆめ LaLa
    10代から20代を中心に、幅広い世代を対象に愛読されている。
  • マカロニほうれん荘

    1977

    週刊少年チャンピオン』(秋田書店)が200万部突破し週刊少年雑誌で首位に。手塚治虫ブラック・ジャック』水島新司『ドカベン』山上たつひこ『がきデカ』鴨川つばめマカロニほうれん荘』などの作品が連載されていた。『少年チャンピオン』の歴史はこちらも参照
  • 1977

    松本零士銀河鉄道999』を『少年キング』(少年画報社)にて連載開始。未来を舞台にしたSF漫画。同著者の『宇宙戦艦ヤマト』とともに、
    『少年キング』『銀河鉄道999』
    アニメ、映画、演劇などと多数メディア展開され世界的にヒットした。
  • 1977

    小学館『コロコロコミック』創刊。創刊当時は、3ヶ月に1回の刊行から、79年から現在の月刊に。藤子不二雄の『ドラえもん』を筆頭に、
    コロコロコミック
    ゲームや玩具とタイアップ(コミカライズ)した小学生向けの作品を掲載。すがやみつるの『ゲームセンターあらし』などがヒット。
  • 1978

    高橋留美子うる星やつら』を『週刊少年サンデー』(小学館)にて連載開始。ヒロイン・ラムは「美少女キャラクター」像をつくりあげた一つと言われている。
    週刊少年サンデー
    この高橋留美子の斬新で奇抜なキャラクターは、漫画界だけでなくアニメ界にまで影響を与えた。高橋留美子の詳細はこちら
    うる星やつら
  • 1978

    集英社『ヤングジャンプ』 創刊。当初は月2回の刊行だったが、1981年に現代の週刊化になる。週刊青年漫画誌として最長の歴史を持つ。(2020年現在)
    ヤングジャンプ
  • 1978

    魔夜峰央パタリロ!』を『花とゆめ』(白泉社)にて連載開始。現在も『マンガPark』にて連載中。当初は『美少年殺し』というタイトルの読み切りからスタートし、パタリロも主役ではなかった。
    パタリロ!
  • 1979

    キン肉マン
    ゆでたまごキン肉マン』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載開始。連載当初は、デフォルメされたギャグ漫画だったが、次第に悪魔超人の出現などシリアスなバトル展開に発展。少年から青年まで幅広く支持されるようになった。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

今日では想像もつかないが、60年代前半までは男性作家が少女漫画を描いていた。手塚治虫、赤塚不二夫、横山光輝などは少女漫画でも活躍していた作家である。トキワ荘で唯一の女性だった水野英子や大阪の単行本から出発した牧美也らに端を発し、女性作家による少女漫画の興隆がおきる。女性ならでは目線と繊細な表現が女性読者に共感をよび一大ジャンルを作っていった。

漫画小話 なるほど!

「二四年組」による少女漫画革命

70年代、少女漫画に革新を起こしたのは「二四年組」と言われる。昭和24年前後に生まれた漫画家たちの総称だが、含まれるメンバーは定まっていない。言葉を使用する人によって定義は揺れている。いずれにせよ、この年代近辺の女性作家たちには、少女漫画を変革するだけの力があったことがわかる。作品のテーマ性や、詩的な表現といった描写力が、これまでと異なる新しい波をつくり、今日の少女漫画の礎を築いていった。

1980年代 ラブコメの躍進

高橋留美子、あだち充により少年誌でもラブコメ作品が大ヒット

  • Dr.スランプ

    1980

    Dr.スランプ
    鳥山明Dr.スランプ』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。人型ロボットの少女・アラレの日常を描くギャグ漫画。高いデッサン力による奥行きのあるメカニックなどが特徴。少年漫画に新たな漫画表現を確立した作品といえる。1981年にはアニメ展開もされ高い視聴率を記録し、「んちゃ」「ほよよ~」などのアラレの口癖「アラレ語」は小中学校で大流行した。
  • 1980

    講談社『ヤングマガジン』創刊。当初は隔週だったが、1989年から週刊化。ツッパリ漫画の元祖、きうちかずひろの『BE-BOP-HIGHSCHOOL』や
    週刊ヤングマガジン
    小林まことの『柔道部物語』など個性的なキャラクターを生み出し続けている。ヤングマガジンの歴史の詳細はこちら
  • 1980

    めぞん一刻
    小学館『ビッグコミックスピリッツ』創刊。当初は月刊だったが、1981年に月2回刊、86年から現在同様週刊になる。高橋留美子めぞん一刻』が創刊号から連載。アパート「一刻館」
    ビッグコミックスピリッツ
    管理人の未亡人・音無響子と、住人・五代裕作との恋愛模様を描き同誌の看板作品となる。青年誌にラブコメを持ち込み、そのブームを牽引した。
  • 1981

    あだち充タッチ』を『週刊少年サンデー』(小学館)に連載開始。野球漫画でありながら、双子の兄弟と幼馴染のヒロインの淡い三角関係も描き、スポーツ漫画にラブコメを取り入れた独自の世界観を生み出した。作者あだち充についてはこちらも参照
    タッチ
  • 1981

    高橋陽一キャプテン翼』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。スポ根でもスポーツラブコメでもない、純粋にサッカーを愛しひたむきに努力する少年の活躍を描いた。アニメ化以前、漫画連載中にスポーツショップのサッカーボールが売り切れ、日経新聞に取り上げられるなど社会現象を生み出した。
    キャプテン翼
    日本のみならず、後のジネディーヌ・ジダン、アレッサンドロ・デル・ピエロなど海外選手まで数多くのサッカー少年に影響を与えたと言われる。
  • 1981

    一条ゆかり有閑倶楽部』を『りぼん』(集英社)に連載開始。名門学園でおきる事件を「有閑倶楽部」なる暇を持て余した集団が解決していく学園もの。ラブコメに、ホラーやオカルト、ミステリーなどの要素を盛り込んだ。
    有閑倶楽部
  • 1982

    AKIRA
    大友克洋『AKIRA』を『ヤングマガジン』に連載開始。本作の特徴は、背景も人物も細かい線を重ねてよりリアルに近づけ、自由な視点で構図を決めるなど新たな手法を取り入れた。その技法は日本の漫画界にパラダイムシフトを起こし、後の漫画家たちに「大友以前」「大友以後」と言われるほど多大な影響を与えた。
  • 1982

    絶対安全剃刀
    高野文子『絶対安全剃刀』(白泉社)発売。1977年から81年に発表された短編を収録した初単行本。その独特な作風は、大友克洋等とともに「ニューウェーブ」と称された。極めて寡作な作家であるが、斬新な演出は漫画業界に大きな影響を与えた。
  • 1982

    講談社『モーニング』創刊。当初は隔週だったが、1986年に週刊化。創刊当時は、ちばてつや川崎のぼる永井豪
    モーニング
    水島新司、ジョージ秋山などベテラン作家による大人向けの漫画雑誌として登場した。本誌の歴史についてはこちら
  • 1982

    ときめきトゥナイト
    池野恋ときめきトゥナイト』を『りぼん』(集英社)に連載開始。ストーリーは大きく3部作に分かれており、第1部は魔界人の江藤蘭世、第2部は超能力を持つ市橋なるみ、第3部は蘭世の娘・真壁愛良の3人が主人公となるファンタジー・ラブコメ。魔界人と人間の禁断の恋や、魔界と人間界でおきるトラブルを時にシリアスに時にコミカルに描いた作品。2002年より本作の第1部を登場人物の名前や設定を大幅リメイクした『ときめきミッドナイト』が『Cookie』(集英社)で連載された。
  • 1983

    北斗の拳
    原作:武論尊 漫画:原哲夫北斗の拳』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。核戦争後の暴力に支配された世界で、主人公・ケンシロウが悪を倒していく。「北斗神拳」
    北斗の拳
    の必殺技や印象的なセリフが大流行し、格闘漫画ブームの火付け役となる。
  • 1983

    美味しんぼ
    原作:雁屋哲 漫画:花咲アキラ 『美味しんぼ』を『週刊ビックコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。高級料理の紹介や料理バトルだけにとどまらず、歴史や伝統、時事的問題も取り上げた作品。
  • 1983

    岡崎京子『漫画ブリッコ』(白夜書房)でデビュー。性をストレートに描き、その新しい作風から、桜沢エリカ内田春菊等とともに「女の子エッチ漫画家」とも呼ばれた。サブカル誌、ファッション誌等にも活躍の場を広げた岡崎京子は、人気絶頂の1996年、交通事故により作家活動は中断した。しかし、今日でも作品の映像化や単行本の復刊は続いている。
    ヘルタースケルター
  • 1983

    課長島耕作
    弘兼憲史課長島耕作』を『モーニング』(講談社)に連載開始。課長昇進が決まった主人公・島耕作のサラリーマン出世物語。社内の派閥争いや、同業他社との競合など、当時の日本経済を背景に描いた本作は、団塊世代を中心にサラリーマンの間でヒット。『部長』『取締役』と役職をステップアップしながらシリーズ化され今なお続く連載作品。
    騎士団長島耕作
    2010年代以降は公認パロディ『社畜! 修羅コーサク』(講談社)やスピンオフ『騎士団長島耕作』(一迅社)などが発表されている。
  • 1984

    まつもと泉きまぐれオレンジ☆ロード』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。優柔不断でどこか冴えない主人公・春日恭介と、不良の美少女・鮎川まどか、
    きまぐれオレンジ☆ロード
    ボーイッシュな後輩・檜山ひかるの三角関係を描いたラブコメマンガの金字塔。
  • 1984

    鳥山明DRAGON BALL』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。『Dr.スランプ』(集英社)に続き、個性豊かなキャラクターと鳥山明独特のデザイン・世界観によって展開されるバトル漫画。コミックスは世界40カ国で翻訳され、
    DRAGON BALL
    テレビも世界中で放映され記録的なヒット漫画となった。また幾度となくゲーム化やアニメ化もされ、親子何世代にも亘るファンが存在する。
  • 1985

    望月峯太郎バタアシ金魚を『ヤングマガジン』(講談社)に連載開始。高校の水泳部を舞台に、
    バタアシ金魚
    好きな女の子のためにカナヅチのくせに入部してしまった男子高校生を主人公にしたラブコメ作品。
  • 1985

    吉田秋生BANANA FISH』を『別冊少女コミック』(小学館)に連載開始。少女漫画でありながら一見少年漫画のような画風が特徴。ニューヨークのアンダーグラウンドをリアルに描写し、社会の底辺でサバイバルする少年たちの姿を描いた大長編。作者吉田秋生についてはこちらも参照
    BANANA FISH
  • 1985

    北条司シティーハンター』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。『CAT’S EYE』に続く2作目。
    シティーハンター
    様々な依頼を引き受ける凄腕スナイパー冴羽獠の活躍を描く。87年にテレビアニメ化。93年にはジャッキー・チェン主演で映画化もされた。
  • 1985

    魁!!男塾
    宮下あきら魁!!男塾』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。全国から集まった不良少年達に過激なスパルタ教育を施す全寮制の私塾「男塾」を舞台に、塾生たちのバトルと友情を描いた作品。
    魁!!男塾
    キャラクターの濃い塾生、荒唐無稽な「男塾名物」など一度みたら忘れられないインパクトがある。詳細はこちらも参照にされたい。 
  • 1986

    講談社『アフタヌーン』を創刊。創刊時から漫画家発掘のため、四季にあわせ春・夏・秋・冬の4回で
    アフタヌーン
    「四季賞」を主催。本賞から、 沙村広明黒田硫黄五十嵐大介などの漫画家たちが受賞しデビューしていった。 
  • 1986

    川原泉笑う大天使』を『花とゆめ』(白泉社)にて連載開始。1983年にデビューした川原泉は、コメディタッチな絵柄で、
    笑う大天使
    様々な雑学を描き込んだ。その哲学的な作風に、女性だけでなく男性ファンも多い。
  • 1986

    浦沢直樹『YAWARA !』を『週刊ビックコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。爽やかでコメディセンスあふれる展開は1989年にはアニメ化され大ヒット。
    YAWARA !
    当時まだマイナーだった女子柔道を扱い、柔道ブームの火付け役になった。
  • 1986

    さくらももこちびまる子ちゃん』を『りぼん』(集英社)に連載開始。小学校時代の作者をモデルにした「まる子」が主人公の日常をコミカルに描いた。1990年にアニメ化されブームに。「平成のサザエさん」と評されるほど国民的な人気作品となった。
    ちびまる子ちゃん
    2015年より、本作のセルフパロディ『ちびしかくちゃん』を『グランドジャンプ』に連載。作者さくらももこについてはこちらも参照
  • 1986

    ぼくの地球を守って
    日渡早紀ぼくの地球を守って』を『花とゆめ』(白泉社)に連載開始。互いにつながり合う前世の記憶を持つ7人の若者たちの時空を超えた友情と愛を描くSFファンタジー。物語は現代と前世を行き来しながらすすみ、双方で絡み合う複雑な人間ドラマが壮大なスケールで展開される。その重厚なストーリーから熱狂的なファンが前世探しをはじめるなど「前世ブーム」を引き起こした。2003年に本作の次世代編である『ボクを包む月の光-ぼく地球(タマ)次世代編-』が『別冊花とゆめ』(白泉社)で連載され、2015年にはその続編である『ぼくは地球と歌う 「ぼく地球」次世代編II』が同誌で連載された。
  • 1987

    ジョジョの奇妙な冒険
    荒木飛呂彦ジョジョの奇妙な冒険』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。ジョースター家とディオとその後継者による、100年以上に渡る因縁の戦いを描いた作品。「第○部」単位で構成され、それぞれ主人公も舞台も異なるが、
    ジョジョの奇妙な冒険
    全エピソードには繋がりがあり壮大な群像劇を展開する。海外コミックのようなアーティスティックな絵柄や独創的なセリフ、トリッキーなストーリーで絶大な人気を博している。
  • 1987

    高田裕三3×3 EYES』を『ヤングマガジン増刊海賊版』(講談社)に連載開始。太古に栄えた三つ目の種族「三只眼吽迦羅」の末裔少女・パイに救われ不死身になった主人公・八雲が、
    3×3 EYES
    人間になるために旅に出る長編漫画。続編『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』が『月刊ヤングマガジン』(講談社)にて連載中。
  • 1987

    佐々木倫子動物のお医者さん』を『花とゆめ』(白泉社)に連載開始。獣医学部の学生たちを緻密な取材に基づいて描くコメディ漫画。動物がしゃべるシーンでは吹き出しなしのオノマトペのような独特の表現を用いる。少女漫画でありながら恋愛要素がないのも特徴。
    動物のお医者さん
  • 1988

    ハロルド作石ゴリラーマン』を『ヤングマガジン』(講談社)に連載開始。最終話まで全く言葉を発しない主人公という新しい試みをした、ヤンキー学園ギャグ漫画。
    ゴリラーマン
    学園生活の様々な局面でゴリラーマンの謎が少しずつわかるという展開も話題になった。作者ハロルド作石についてはこちらも参照
  • 1988

    西森博之今日から俺は!!』を『増刊少年サンデー』(小学館)に連載開始。(その後『週刊少年サンデー』に移籍)ヤンキー漫画でありながら、過激な暴力的な表現は控え、下ネタも控え目で、リズミカルなテンポで笑いを誘う。
    今日から俺は!!
    作者西森博之についてはこちらも参照
  • 1988

    岩明均寄生獣』を『コミックモーニングOPEN増刊』(講談社)に連載開始。(後に『アフタヌーン』に移籍)空からやってきた寄生生物が人間を乗っ取り、他の人間を捕食するSF作品。主人公・新一は、右腕のみ乗っ取られ、寄生生物と人間の間の中間者として、共同生活を続ける。人間の捕食シーンなど猟奇的な面もあるが、人類のあり方を問うなど深いテーマで読者を魅了した。作者岩明均についてはこちらも参照
    寄生獣
  • 1988

    柴門ふみ東京ラブストーリー』を『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。就職により上京した永尾完治と同僚の赤名リカを中心に、東京に生きるの若者たちの恋や葛藤、すれ違いを描いたラブストーリー。91年にテレビドラマ化され平均視聴率30%を超える大ヒットを記録した。本作の25年後を描いた続編
    東京ラブストーリー
    東京ラブストーリー 〜After 25 years〜』が2016年同誌で読み切り掲載された。
  • 1989

    平成元年2月9日、ストーリー漫画の父であり漫画の進化をリードした手塚治虫が死去。戦後からつづいた昭和漫画の歴史にとって一つの節目となった。
  • 1989

    伝染るんです。
    吉田戦車伝染るんです。』を『週刊ビックコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。80年代末から90年代末にかけて流行した「不条理四コマ」を代表する作品。起承転結というセオリーを破り、オチを最初にもってきたり、オチ自体が不明瞭だったり、
    伝染るんです。
    シュールさを醸す独特の雰囲気で笑いを誘う。ギャグ漫画そのものにパラダイムシフトを起こしたと言われている。作者吉田戦車についてはこちらも参照
  • 1989

    士郎正宗攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』を、『ヤングマガジン海賊版』(講談社)に掲載。(のちに『ヤングマガジン』に不定期連載。)近未来、人間とサイボーグが混在する世界で、テロや暗殺を防ぐ「公安9課」(通称「攻殻機動隊」)の活動を描いたサイバーパンク作品。1995年押井守監督によりアニメ映画化され、世界中で高い評価を受けた。
    攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL
  • 1989

    相原コージ竹熊健太郎サルでも描けるまんが教室』を、『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。2人の主人公が、漫画で日本を支配するために漫画を研究する。パロディ仕立てで漫画を分析し、新しい表現技法を模索する二人の姿は優れた評論としても評価された。漫画における「お約束」を明確化したことは大きな功績である。
    サルでも描けるまんが教室
  • 1989

    三浦建太郎ベルセルク』を『月刊アニマルハウス』(白泉社)に連載開始。(後に、『月刊アニマルハウス』が『ヤングアニマル』へリニューアル。)中世ヨーロッパをモチーフにした「剣と魔法の世界」を舞台に、巨大な剣を携えた主人公・ガッツの旅を描いたダーク・ファンタジー。
    ベルセルク
    壮大な世界観に加え、重厚かつ緻密な描写が読むものを圧倒し、国内のみならず世界中から支持を集めている。
  • 1989

    尾崎南絶愛-1989-』を『マーガレット』(集英社)に連載開始。幼い頃「イズミ」という少女に初恋をした思い出をもつ主人公・南條晃司。後年再会した時に「イズミ」が男性だったと知りショックを受けつつも惹かれてしまうラブストーリー。まだ「BL(ボーイズラブ)」というジャンルが一般的ではなかった時代に、男性同士のラブストーリーを描き、大ヒットとなった。所説あるが、本作が商業BLの元祖と言われることがある。
    絶愛-1989-
  • 1989

    岡崎京子Pink』を『Newパンチザウルス』(マガジンハウス)に連載開始。単行本発売後、漫画評論家各氏が「マンガは文学になった」と言わしめたほど。その完成度の高さから岡崎京子の名を不動のものとした。
    Pink
    キャラクターの本音を乾いたセリフと独特の情景描写で描き、時代性を作品に落とし込む手法は後の『リバーズ・エッジ』『ヘルタースケルター』に通ずる。
  • 1989

    電影少女
    桂正和電影少女』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。連載デビュー作『ウィングマン』に代表される、著者作品のこれまでの「特撮ヒーロー」ジャンルとは異なり、本作はSF恋愛作品。恋愛における繊細な心理描写と特に女性キャラクターのリアリティある魅力的な表現が多くの読者を魅了した。この路線は後続の『I”s<アイズ>』(1997年連載開始)のヒットにも繋がる。1991年に実写映画化され、2018年にはテレビドラマ化もされた。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

高橋留美子、あだち充らのヒットによって、これまで少女漫画で一般的だったラブコメが少年誌でもブームに。『週刊少年サンデー』は228万部を記録した。また大友克洋や高野文子、さべあのまたち「ニューウェーブ」と呼ばれる革新的な技法の漫画家たちが新しい漫画の可能性を拓いた。

漫画小話 なるほど!

ラブコメはどこからどこへ

まんがや小説の一大ジャンル「ラブコメ」こと「ラブ・コメディ」。諸説あるが、1969年『週刊マーガレット』(集英社)で連載された木村三四子『おくさまは18歳』のアオリで「ラブ・コメディ」の言葉が初めて登場したとされている。以降、「ラブ・コメディ」は少女漫画のなかで広く使われ「ラブコメ」という略称が一般化していった。1980年代以降になると、少年漫画の世界にも移植され一大ジャンルとなった。特に、『うる星やつら』ではSFとの融合、『タッチ』ではスポーツとの融合など他ジャンルと掛け合わされて、ストーリーの幅を広げていった。

1990年代 週刊少年ジャンプの台頭

ジャンプの勢いとどまらず94年空前絶後の653万部達成

  • 1990

    井上雄彦『SLAM DUNK』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。バスケットボールを主題とした王道スポーツ漫画だが、バスケットのパワーとスピードを躍動感溢れるリアルな絵で表現し、
    SLAM DUNK!
    バスケに情熱を捧げる人物造形が、連載終了後も今なお根強い人気漫画となっている。1999年に障害者による車イスバスケットボールを描いた『リアル』を『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で不定期連載中。
  • 1990

    幽☆遊☆白書
    冨樫義博幽☆遊☆白書』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。「霊丸」「邪王炎殺黒龍波」といった子供心くすぐる必殺技の数々、強敵を死闘の末に倒すといった展開に、バトル漫画として人気を博す。アニメ、ゲーム、CDグッズと多メディア展開され、
    幽☆遊☆白書
    DRAGON BALL』、『SLAM DUNK』と並び『週刊少年ジャンプ』の最盛期をつくった作品の一つと言える。
  • 1990

    臼井儀人クレヨンしんちゃん』を『漫画アクション』(双葉社)に連載開始。(後に『まんがタウン』に移籍)幼稚園児野原しんのすけを主人公とする家族の日常を描いたギャグ漫画。1992年よりアニメ化され大ヒット。しんのすけの大人をからかう態度や下ネタ的なギャグが子供に悪影響を与えると物議を醸したこともあったが、今では国民的人気漫画となっている。
    クレヨンしんちゃん
  • 1990

    田村由美BASARA』を『別冊少女コミック』(小学館)に連載開始。20世紀末の文明崩壊後、戦国時代まで衰退した日本を舞台に、暴君の支配から民衆を救う少女の物語。
    BASARA
    少女漫画としては珍しい戦記ものでありながら、宿命に立ち向かう男と女の愛憎を描いて大人気となる。作者田村由美についてはこちらも参照
  • 1990

    藤田和日郎うしおととら』を『週刊少年サンデー』(小学館)に連載開始。主人公・蒼月潮と妖怪・とらが、異形のものと戦うバトル漫画。人間と妖怪の絆を主軸に描きながら、数多くの登場人物たちのエピソードを交え、
    うしおととら
    最終決戦で一つに収束させていく展開は圧巻。作者藤田和日郎についてはこちらも参照
  • 1990

    青木雄二ナニワ金融道』を『モーニング』(講談社)に連載開始。大阪を舞台に、消費者金融会社の営業である主人公・灰原達之と債務者との人間模様を描いた作品。詐欺や裏社会など人間社会の闇と作者特有の絵柄が相まって人気作となる。
    ナニワ金融道
    1998年手塚治虫文化賞のマンガ優秀賞を受賞。
  • 1991

    少年愛・男性同士の恋愛を描いた作品は「耽美系」「JUNE系」等と呼ばれていたが、この年創刊した「イマージュ」(白夜書房)キャッチコピーに「BOY'S LOVE COMIC」と冠され、これが「ボーイズラブ」という言葉の初出と言われている。(※諸説あり)
    イマージュ
    90年代後半に向かって次々と参入雑誌も増え、「ボーイズラブ」というジャンルが確立していった。
  • 美少女戦士セーラームーン

    1991

    美少女戦士セーラームーン
    武内直子美少女戦士セーラームーン』を『なかよし』(講談社)に連載開始。主人公・月野うさぎが、仲間とともに「セーラー戦士」として美しく変身し戦う姿を描いた作品。1992年、雑誌連載と同時期にテレビアニメも放映され、その後ゲーム、ミュージカル、ドラマなどでメディア展開され、少女だけでなく幅広い層で人気となり社会現象を巻き起こした。また日本のみならず海外での人気も高く、今なお世界中で愛されている作品。セーラームーンについてはこちらの特集ページも参照
  • 1991

    グラップラー刃牙
    板垣恵介グラップラー刃牙』を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載開始。主人公の範馬刃牙と、刃牙の父で地上最強の生物と評される範馬勇次郎との父子関係を通じて「最強とは何か?」を問い続ける長編格闘マンガ。続編として『バキ』『範馬刃牙』『刃牙道』『バキ道』と続き、『バキ道』は現在も『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載中である。作者板垣恵介についてはこちらも参照
  • 1992

    花より男子
    神尾葉子花より男子』を『マーガレット』(集英社)に連載開始。裕福な子弟が集まる名門高校に通う、貧乏な主人公牧野つくしの学園生活を描いたラブコメ作品。花男(はなだん)の愛称で親しまれ、アニメ化、ドラマ化、映画化、宝塚歌劇化などメディアミックスは多岐にわたる。海外でもドラマ化され、2020年現在少女漫画において歴代発行部数1位とされている。続編『花のち晴れ〜花男 Next Season〜』が『少年ジャンプ+』(集英社)にて2015年から2019年まで連載された。
  • 1992

    細野不二彦ギャラリーフェイク』を『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)にて不定期で連載開始。メトロポリタン美術館の伝説的キュレーターだった主人公が創設した贋作専門のアートギャラリー「ギャラリーフェイク」を舞台に1話完結形式で描かれる。美術史やアート市場の裏に潜む虚飾のドラマを軸に、社会問題や時事問題も扱う多種多様な展開が高い支持をうけた。
    ギャラリーフェイク
    著者細野不二彦についてはこちらも参照
  • 1992

    CLAMPX』を『月刊ASUKA』(KADOKAWA)に連載開始。CLAMP(クランプ)は、大川七瀬、いがらし寒月、猫井椿、もこなの4人からなる日本の女性漫画家集団で『聖伝-RG VEDA-』(新書館)でデビュー。漫画家の枠にとどまらないマルチな活躍をみせている。本作は『X』は、東京を舞台に、人類を汚染とみなし元の自然溢れる地球に戻そうとする「地の龍」
    X
    と人類存続を願う「天の龍」という2大勢力の戦いを描く。
  • 1993

    松本大洋鉄コン筋クリート』を『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載開始。義理人情とヤクザがはびこる宝町と舞台に「ネコ」と呼ばれる二人の少年シロとクロの活躍を描く。その独特の世界観で松本大洋の名を一躍世の中に広めた。2006年アニメ映画化され、第80回アカデミー賞アカデミー長編アニメ映画賞ノミネート最終候補選出をはじめ高く評価された。
    鉄コン筋クリート
  • 1993

    行け!稲中卓球部
    古谷実行け!稲中卓球部』を『ヤングマガジン』(講談社)に連載開始。中学校卓球部を舞台に、部員たちを主人公とするギャグ漫画。不条理な下ネタギャグをインパクトある顔面描写で連発する様が笑いを誘う。同作品の影響が強いせいか著者は「ギャグ漫画の作家」と認識されがちだが、2001年に連載された『ヒミズ』(講談社)では一変してギャグは潜め、心理描写を重点に人間の暗部を描いた。作者古谷実についてはこちらも参照
  • 1993

    地獄先生ぬ~べ~
    原作:真倉翔・漫画:岡野剛『地獄先生ぬ~べ~』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。小学校教師主人公・鵺野鳴介が、「鬼の手」で妖怪や悪霊を退治する学園コメディー作品。お色気シーンのサービスカットと幽霊や死体のグロテスクなホラー表現が幅広い層に人気を博す。続編として、12年後が舞台の『地獄先生ぬ〜べ〜NEO』がある。
  • 1993

    編集王
    土田世紀編集王』を『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。見習い編集者になったボクサー崩れの桃井環八(カンパチ)を主人公に、個性的な編集者や漫画家が登場する出版業界を描いた作品。「出版は文化か営利か」というシビアなテーマに切り込んだ内容も特徴。土田世紀についてはこちらも参照
    編集王
  • 1994

    孤独のグルメ
    原作・久住昌之 漫画・谷口ジロー『孤独のグルメ』を『月刊PANJA』(扶桑社)に連載開始。輸入雑貨商の個人経営をしている主人公・井之頭五郎(いのがしらごろう)が、出先や家で独り食事をする様を描いたグルメ漫画。料理バトルや料理に関する知識を語るのではなく、ひたすら主人公が独りの食事を楽しむのが特徴。テレビドラマ化もし、現在Season8までと長期シリーズ化している。
    孤独のグルメ
  • 1994

    名探偵コナン
    青山剛昌名探偵コナン』を『週刊少年サンデー』(小学館)に連載開始。高校生探偵だった主人公が謎の組織に飲まされた薬により、身体だけ小学生になってしまう。元の体に戻るため謎の組織を追いながら、数々の事件を解決していく本格推理漫画。2020年現在『週刊少年サンデー』誌上では歴代最長の連載となっている。テレビアニメ、劇場アニメでも大ヒットを続けている。『名探偵コナン』に関してはこちらも参照
  • 1994

    るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-
    和月伸宏るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』を『週刊少年ジャンプ』に連載開始。幕末に人斬りとして恐れられた緋村剣心を主人公とする歴史漫画。人斬りとしての過去を抱えながら、同じく過去に囚われている宿敵たちとの闘いを通して、新しい時代に自分の生き方を見出す。同誌連載の歴史ものとしては男女ともに幅広く人気を得た。『ジャンプSQ.』(集英社)にて続編『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚・北海道編―』が連載中。
  • 1994

    1994年12月末発売『週刊少年ジャンプ』(1995年3・4号)が653万部を突破。漫画雑誌として最高部数を記録した。連載作品は『SLAM DUNK』『DRAGON BALL』『みどりのマキバオー』『るろうに剣心』など。コミック雑誌の金字塔を打ち立てたこの記録は、2020年現在未だに破られていない。
  • 1995

    ハッピー・マニア
    安野モヨコハッピー・マニア』を、『FEEL YOUNG』(祥伝社)に連載開始。彼氏がいない主人公・重田加代子が幸せを求め、色々な男性と恋に落ちる姿を描き、後にドラマ化もされ大ヒットとなった。少女漫画でそれまで多く描かれてきた、主人公と彼(一人)が、恋に落ちる物語ではなく、主人公が次々と失恋し、また新たな恋をする姿は、当時多くの女性から共感を得た。2019年より、連載終了から18年の時を経て、続編『後ハッピーマニア』が連載されている。
  • 1995

    頭文字D
    しげの秀一頭文字D』を『ヤングマガジン』(講談社)に連載開始。実在する峠道を舞台に、「トヨタ・スプリンタートレノAE86型」(通称ハチロク)に乗った主人公が、腕利きの走り屋たちと競うカーレース漫画。アニメ化、映画化、さらには香港で実写映画化もされた。2017年より、本作の後継とされる『MFゴースト』が『ヤングマガジン』で連載開始された。作者しげの秀一についてはこちらも参照
  • 1995

    うすた京介セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』を『週刊少年ジャンプ』に連載開始。謎の格闘技「セクシーコマンドー」を使う主人公・花中島マサルと、彼にひきよせられたセクシーコマンドー部(ヒゲ部)の部員を中心に展開されるシュールギャグ漫画。突如発する意味不明な言動や、予測不能な展開が笑いを誘った。
    セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん
  • 1995

    篠原千絵天は赤い河のほとり』を『少女コミック(現Sho-Comi)』(小学館)に連載開始。紀元前14世紀のヒッタイト帝国にタイムスリップした主人公・鈴木夕梨が、やがて覇権争いに巻き込まれていく。創作を交えながらも歴史ものとしての完成度の高さに加えて、恋愛やサスペンス要素を入れたことで、幅広い層に受け入れられた。
    天は赤い河のほとり
  • 1995

    原作・原案李學仁・漫画:王欣太蒼天航路』を『モーニング』(講談社)に連載開始。日本では長く人気のある「三国志」の「正史」を基に、従来は悪役だった「曹操」を主人公にしたのが特徴。躍動感あふれる絵柄と、熱量高い展開が、激動の三国志時代とマッチし人気を得た。原作者の李學仁が連載途中に死去したため、王欣太の手で完結に至った。
    蒼天航路
  • 1996

    賭博黙示録カイジ
    福本伸行賭博黙示録カイジ』を『ヤングマガジン』(講談社)に連載開始。バイト仲間の借金の保証人になった主人公・カイジが、返済のためクルーズ船で行われるギャンブルに挑む漫画。心の動きを表現する「ざわ…ざわ…」に代表される、独特のオノマトペが特徴。続編として『賭博破戒録カイジ』『賭博堕天録カイジ』と続き『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』が『ヤングマガジン』(講談社)で連載中。また同作内の登場人物が主人公になったスピンオフ作品『中間管理録トネガワ』『1日外出録ハンチョウ』もヒットした。
  • 1996

    遊☆戯☆王
    高橋和希遊☆戯☆王』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連鎖開始。主人公・武藤遊戯は古代エジプトの「千年パズル」を解いたことで、古代王の魂を別人格として宿し、悪人たちを「闇のゲーム」で裁いていく。作中に出るカードゲームが大人気となり、トレーディングカードゲームとして商品化され大ヒット。海外でも販売され「世界一販売枚数の多いトレーディング・カードゲーム」とギネス認定された。
  • 1996

    女帝
    原作・倉科遼 漫画・和気一作『女帝』を『週刊漫画TIMES』(芳文社)に連載開始。熊本で育った主人公・立花彩香が「銀座の女帝」になるまでの半生を描いた物語。2002年、彩香の娘・明日香を主人公とした続編『女帝 花舞』が『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)で連載された。夜の煌びやかな世界と、その反面厳しく儚い水商売の世界を描いた本作のジャンルを「ネオン街モノ」とも呼ばれる。
  • 1996

    GTO
    藤沢とおるGTO』を『週刊少年マガジン』(講談社)に連載開始。『湘南純愛組!』の主人公で、元暴走族だった鬼塚英吉が都内私立中学校に赴任し、型破りな教師として数々の問題を解決していく学園漫画。1998年ドラマ化、翌年アニメ化、実写映画化もされた。2014年以降、続編『GTO パラダイス・ロスト』が『ヤングマガジン』にて連載中。(2020年現在)
  • 1997

    手塚治虫文化賞創設。朝日新聞社主催で、手塚治虫の功績を記念し、優れた漫画に授与される。第1回のマンガ大賞は『ドラえもん』(藤子・F・不二雄
    ドラえもん
  • 1997

    ONE PIECE
    尾田栄一郎ONE PIECE』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。海賊王を夢見る主人公・ルフィと仲間たちの、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海洋冒険ロマン。緻密な設定と壮大な世界観で展開され、現在歴代の『週刊少年ジャンプ』作品の中で『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に次ぐ長期連載となっている。(2020年現在)2015年
    ONE PIECE
    「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定された。テレビアニメ化、映画化のほか歌舞伎・舞台化もされた。
  • 1997

    レディースコミックより若い女性読者をターゲットに「ティーンズラブコミック」というジャンルが浸透し始める。定義は、王道少女漫画のラブストーリーの「その先を見せる」とされていた。1995年創刊の『エルティーンコミック』(近代映画社)、1998年創刊の『少女革命』(一水社)、『恋愛白書パステル』(宙出版)等が草分けとされている。レディースコミックと比べると、少女漫画の可愛らしい絵柄で、性描写が描かれるのが特徴。90年代後半から00年代にジャンルとして定着し、ケータイコミック市場の広がりとともに、読者数を増やした。
  • 1998

    高屋奈月フルーツバスケット』を『花とゆめ』(白泉社)に連載開始。十二支の物の怪にとりつかれた一族「草摩家」のもとに居候する主人公・透が巻き起こすファンタジーラブコメ。複雑な家系で過去に傷を抱えた草摩一族が、まっすぐに向き合う透との出会いによって癒やされ少しづつ変化していく。2015年から、本作の数十年後を描く『フルーツバスケットanother』が『花LaLa online』
    フルーツバスケット
    (後に『マンガPark』)で連載中。(2020年現在) 作者高屋奈月についてはこちらも参照
  • 1998

    武井宏之シャーマンキング』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。シャーマン(霊能力者)の能力をもった主人公・麻倉葉が修行を経て、全てのシャーマンの頂点「シャーマンキング」を目指す物語。ユルい雰囲気とバトルのときのシリアスさのギャップが人気を博した。続編『シャーマンキングFLOWERS』や、
    シャーマンキング
    本作の前日譚である『シャーマンキング0-ZERO-』がある。20周年の2018年、『SHAMAN KING THE SUPER STAR』が『少年マガジンエッジ』(講談社)にて連載中。
  • 1999

    岸本斉史NARUTO-ナルト-』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。落ちこぼれの忍者「うずまきナルト」が、木の葉隠れの里の長「火影」を目指し、仲間とともに成長していくバトルアクション漫画。同時期に連載した『ONE PIECE』『BLEACH』と並び『週刊少年ジャンプ』(集英社)を代表する人気作品となった。2016年より本作のスピンオフ『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』が連載中。
    NARUTO-ナルト-
  • 1999

    許斐剛テニスの王子様』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。中学のテニス部を舞台に天才テニス少年・越前リョーマが全国制覇を目指すスポーツ漫画。試合中に繰り出される「技」の数々も特徴。2003年からはじまった舞台は、その後盛んになる「2.5次元ミュージカル」の先駆けとされる。2009年から続編『新テニスの王子様』が『ジャンプSQ.』(集英社)で連載されている。
    テニスの王子様
  • 1999

    ヒカルの碁
    原作:ほったゆみ 漫画:小畑健ヒカルの碁』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。主人公・ヒカルの前に平安時代の天才棋士藤原佐為(ふじわらのさい)の魂が蘇る。佐為の求めで、囲碁を初めたヒカルは佐為の教えで才能を開花し、囲碁の世界にのめり込んでいく囲碁漫画。囲碁の「座って戦う」という動きが少ない描写の中、本作は小畑健の描く魅力的キャラクターと少年の成長を主軸においたテーマが人気を集め、少年少女の間に囲碁ブームを巻き起こした。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

94年『週刊少年ジャンプ』は公称653万部という驚異的な発行部数を打ち立てたが、ここをピークに漫画雑誌の発行部数は減少の一途を辿る。出版社は単行本で収益をはかる体制へと変化していった。同時に、「男性」「女性」で単純にセグメント化できない作品も増えクロスジェンダー化が進んだ。

漫画小話 なるほど!

漫画とメディア展開

漫画を実写映画の原作として使用されることも珍しくなくなった。2005年社会現象を起こす大ヒットとなった矢沢あいの『NANA』(集英社)など、多くの作品が実写映画化され、邦画のみならずハリウッドでも日本の漫画を原作とした作品がつくられるようになった。漫画がすでに映画の脚本・絵コンテとして使える点が映像化が増えたひとつの理由だろう。予め映像イメージがある漫画は各メディアで展開しやすい特徴があるといえる。

2000年代 ネットで加速する漫画

ウェブ漫画の登場やネットによる口コミ効果でメジャー誌以外でもヒットが生まれはじめる

  • 2000

    羽海野チカハチミツとクローバー』を『CUTiE Comic』(宝島社)に連載開始。(後に、『ヤングユー』『コーラス』に移籍)美大を舞台にした青春群像劇。等身大の若者たちの姿が多くの読者の共感をよんだ。
    ハチミツとクローバー
    作者のデビュー作であり、アニメ化、実写ドラマ化もされたヒット作。作者羽海野チカについてはこちらも参照
  • 2000

    NANA-ナナ-
    矢沢あいNANA-ナナ-』を『Cookie』(集英社)に連載開始。同じ名前をもつ二人の少女の夢と友情と恋の物語。素直で少しお調子者の奈々とロックボーカルでプロデビューを目指すナナ。性格も目標も異なる二人だが、様々な問題を乗り越える中で友情を越えた絆で結ばれる。リアルな姿が、
    NANA-ナナ-
    同世代の女性読者の共感を呼んだ。2005年実写映画化し、日本国内だけで300万人を動員するなど社会現象を起こした。
  • 2000

    5月ebookjapan創業。12月には、電子書籍販売サイト「10daysbook」がオープン。電子書籍市場の草分け的存在だった。20年分の年間ランキングと歴史についてはこちらも参照
  • 2001

    荒川弘鋼の錬金術師』を『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)に連載開始。物質を操る「錬金術」が存在する世界が舞台。母親を蘇らせるため禁忌の人体錬成を行った結果、肉体を失った錬金術師兄弟が、絶大な力を持つという賢者の石に肉体を取り戻す可能性を求め旅に出る物語。練り上げられた世界観とスピーディーなアクションで多くの読者の心を掴んだ。アニメ、映画、ゲームなど多メディアへ展開も行われた。作者荒川弘についてはこちらも参照
    鋼の錬金術師
  • 2001

    二ノ宮知子のだめカンタービレ』を『Kiss』(講談社)に連載開始。ピアノに天賦の才をもつ主人公・野田恵(通称:のだめ)の成長を描く音楽学園漫画。落ちこぼれなのだめの才能を見出し関わるようになったエリート音大学生・千秋真一は、いつの間にか彼女に振りまわされがらも惹かれていく。笑いの中に音楽に向き合う若者の姿を描き、多くのファンを掴んだ音楽ラブコメ。作者二ノ宮知子についてはこちらも参照
    のだめカンタービレ
  • 2001

    BLEACH
    久保帯人BLEACH』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載開始。虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊を退治する「死神」になった主人公の高校生・黒崎一護(くろさきいちご)と仲間たちの闘いを描いたファンタジーバトル漫画。ハイセンスな装飾とキャラクター造形、現世と霊界を舞台にした壮大なストーリー展開が男女問わず幅広い層で人気を得る。2004年にアニメ化、2018年には実写映画化もされた。
  • 2001

    雷句誠金色のガッシュ!!』を『週刊少年サンデー』(小学館)に連載開始。天才すぎるゆえに周囲から理解されず不登校中だった中学生・清麿のもとにやってきた謎の少年ガッシュ。ガッシュは、魔界の王を決める戦いに参加する魔物の子の1人で、戦いのなかで「やさしい王様」を目指すことになる。
    金色のガッシュ!!
    ギャグを交えながらも、人間の清麿と魔物の子ガッシュの熱い友情物語となっている。
  • 2002

    仲村佳樹スキップ・ビート!』を『花とゆめ』(白泉社)に連載開始。自分を弄んだ幼馴染で、今はロックミュージシャンになった不破尚への復讐のため芸能界入りをした主人公・最上キョーコが、演技の面白さに気付き成長していく物語。
    スキップ・ビート!
    2008年にはアニメ化もされ、台湾で『華麗的挑戦』のタイトルでドラマ化もされた。
  • 2003

    原作:大場つぐみ・漫画:小畑健DEATH NOTE』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。死神が落とした、名前を書けばその名の人間が死ぬ「デスノート」を手にし、罪人を裁き自身の理想郷をつくることを夢見る主人公・夜神月(やがみらいと)と彼を追う警察や探偵たちの頭脳戦を描いたクライム・
    DEATH NOTE
    サスペンス漫画。映画やアニメ、ドラマ、舞台など多様なメディア展開されいずれも大ヒットを記録した。
  • 2003

    よつばと!
    あずまきよひこ『よつばと!』を『月刊コミック電撃大王』(KADOKAWA)に連載開始。作者は「萌え4コマ」でヒットした「あずまんが大王」の作者。不思議な5歳の少女・よつばが出会う「初めての経験」や「感動」を描いた日常コメディ漫画。13カ国語に翻訳されて、2018年までの全世界累計発行部数は1670万部を越えた。
  • 2003

    ドラゴン桜
    三田紀房ドラゴン桜』を『モーニング』に連載開始。主人公は元暴走族の弁護士で、経営破綻しかけの落ちこぼれ高校を再建するために、東大合格者を100人輩出させると請け負う。ドラマ化もされ「バカとブスほど東大へ行け」など強烈なフレーズと実践的な勉強情報で多くの受験生を魅了した。10年後を舞台にした続編『ドラゴン桜2』が『モーニング』にて連載中。作者三田紀房についてはこちらも参照
  • 2003

    魔女
    五十嵐大介魔女』を『月刊IKKI』(小学館)に連載開始。現代に覚醒した「魔女」たちをテーマにした短編オムニバズ作品。作画のほとんどをボールペンを使ったフリーハンドで描いた。本作は第8回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。作者五十嵐大介についてはこちらも参照
    魔女
  • 2003

    ほしよりこきょうの猫村さん』を『@NetHome』で連載開始。『@NetHome』はCATVインターネットサービスの会員向けサービス。鉛筆書きで1日1コマを公開する形式。単行本はマガジンハウスから出版され、ウェブ上で連載された作品が、書籍化されヒットする先駆け的存在となった。
    きょうの猫村さん
  • 2003

    よしながふみ大奥』を『MELODY』(白泉社)に連載開始。日本の江戸時代を舞台とし、疫病により男性の人口が減少し女性が権力の中枢となった逆転世界を描いている。ジェンダーに対する理解を深める内容を称えられるジェイムズ・ティプトリー・
    大奥
    ジュニア賞を受賞するなど、海外からも評価されている。作者よしながふみについてはこちらも参照
  • 2004

    空知英秋銀魂』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。作者の初連載作品でありヒット作。江戸時代末期を舞台に、宇宙人「天人(あまんと)」の存在を入れたSF時代劇コメディ作品。独特のハイテンションギャグを中心に、
    銀魂
    心温まる人情話から政治的動乱のシリアスな展開まで幅広く描き、アニメや実写映画化され人気を博した。
  • 2004

    真鍋昌平闇金ウシジマくん』を『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載開始。闇金を営む主人公・丑嶋馨のもとに金を借りに来る債務者たちの人間模様を描いた作品。社会の闇を克明に描いた本作は、ドラマシリーズ化され、
    闇金ウシジマくん
    実写映画化もされた。
  • 2004

    美水かがみらき☆すた』を『コンプティーク』(KADOKAWA)に連載開始。女子高生4人の何気ない日常生活を描いた萌え4コマ漫画。2007年にアニメ化して大ヒット。本作のモデルの一つ埼玉県鷲宮町(現在の久喜市)の「鷲宮神社」をはじめいくつかの場所にファンたちが詰めかけ話題となった。このファンの行動が「聖地巡礼」と呼ばれ、漫画・アニメのキャラクターを使った「町おこし」が全国各地で盛んになっていった。
    らき☆すた
  • 2005

    吾妻ひでお失踪日記』がイースト・プレスより発売。1980年代にニューウェーブ作家として人気を博した吾妻ひでおは、鬱病を患い原稿を落として失踪、ホームレスとなった自らの体験をノンフィクションエッセイ漫画として描いた。発売後大反響となって数々の漫画賞を受賞し、吾妻ひでおは漫画家として復活を遂げたが、2019年食道癌により死去。
    失踪日記
  • 2005

    椎名軽穂君に届け』を『別冊マーガレット』(集英社)に連載開始。長髪で暗くクラスに馴染めていない主人公・黒沼 爽子が、人気者の青年・風早 翔太と出会い変わっていく恋愛漫画。白馬の王子様的な存在に見初められて変わっていく展開ではなく、努力家で性格の良い主人公が自ら変わっていく姿が魅力となり読者を惹きつけた。
    君に届け
    このマンガがすごい2008」オンナ編1位。
  • 2006

    原泰久キングダム』を『週刊ヤングジャンプ』(集英社)に連載開始。紀元前3世紀の古代中国の戦国時代を舞台に、大将軍を目指す主人公・信と中華統一を目指す秦の国王でのちに始皇帝となる政を描いた歴史大河漫画。基本的な流れは史実に忠実だが、独自のキャラクターや迫力ある戦争のシーンが魅力的である。
    キングダム
    2019年実写映画化もされ大ヒット。
  • 2006

    宝島社による「このマンガがすごい!」が創刊。各界の漫画好きが本音で選んだその年の「すごいマンガ」をオトコ編、オンナ編にわけてランキングを紹介。第1回オトコ編 原案:手塚治虫 漫画:浦沢直樹『PLUTO』(講談社)オンナ編 羽海野チカハチミツとクローバー』(集英社)。以降のランキングについてはこちらも参照
    このマンガがすごい!
  • 2007

    かきふらいけいおん!』を『まんがタイムきらら』(芳文社)に連載開始。女子高の4人が軽音部でバンドを組む高校生活を描き、2009年アニメ化により大反響となった。軽音部を描きながら、「メンバーの対立」「デビューに向けて苦悩する」等のドラマを描かず、日常を描く作風はインターネット上で「空気系」と呼ばれた。
    けいおん!
  • 2007

    浅野いにおおやすみプンプン』を『週刊ヤングサンデー』に連載開始。(後に休刊に伴い『週刊ビッグコミックスピリッツ』に移籍) 主人公・プンプンや家族のみを鳥のような姿で描き、他の登場人物と対比したり、プンプンのセリフが吹き出してはなくモノローグで表現したスタイルが斬新な表現を開拓した。作者浅野いにおについてはこちらも参照
    おやすみプンプン
  • 2007

    こうの史代この世界の片隅に』を『漫画アクション』に連載開始。同著者の『夕凪の街 桜の国』に続き、広島の原爆投下を背景に戦時下で生活する普通の女性の人生を描いた。あとがきで作者は「幾つもの転がっていった筈の「誰か」の「生」
    この世界の片隅に
    の悲しみやきらめきを知ろうとしました」と記している。ドラマ化、劇場アニメ化もされ、海外の8つ国と地域でも翻訳されている。
  • 2008

    Appleから初代「iPhone」が日本で発売。以降、フィーチャー・フォンからスマートフォンへの移行が日本国内でも広がった。これにより電子書籍市場も拡大傾向になる。
    iPhone
  • 2008

    営利を目的としない漫画好きの有志による「マンガ大賞」創設。「面白いと思ったマンガを、その時、誰かに薦めたい!」をコンセプトに、その年最大巻数が8巻までの作品を選定。第1回大賞は石塚真一』(小学館)。以降のランキングについてはこちらも参照
    マンガ大賞
  • 2008

    末次由紀ちはやふる』を『BE・LOVE』に連載開始。競技かるたの頂点・クイーンを目指す女子高生・千早(ちはや)の成長を描いた青春学園漫画。文化部系でありながらスポ根漫画の側面があり競技シーンはスポーツさながらのアクションが特徴。アニメ、実写映画化もされ、高校生の競技かるたの浸透に一役かった。2009年マンガ大賞受賞。
    ちはやふる
  • 2008

    ヤマザキマリテルマエ・ロマエ』を『コミックビーム』(KADOKAWA)に連載開始。主人公である古代ローマ人の浴場設計技師が、現代日本にタイムスリップ。日本の浴場にショックをうけ、ローマに戻り新しい浴場設計に取り入れるというタイムパラドクスギャグ。映画化されて大ヒットした。2010年マンガ大賞受賞。
    テルマエ・ロマエ
  • 2008

    森薫乙嫁語り』を『Fellows!(のち『ハルタ』)』(KADOKAWA)に連載開始。19世紀半ばの中央アジアを舞台に、民族的な伝統や風習を描いた作品。緻密に描写された民族衣装の刺繍や建築が美しく、
    乙嫁語り
    食事や生活のシーンと合わせて異国の暮らしを丁寧に描いている。2014年マンガ大賞受賞。
  • 2008

    島袋光年トリコ』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。未知の食材を求めて旅をする美食屋・トリコを主人公にグルメとバトルが融合させた作品。食材の多くは凶暴な猛獣のため、
    トリコ
    食材にするための闘いが必要というバトル展開もある異色の展開が楽しめるグルメ漫画。
  • 2008

    渡辺航弱虫ペダル』を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載開始。オタクの高校生・小野田坂道を主人公に、自転車競技部のメンバーとインターハイで優勝を目指すスポーツ漫画。アニメ化、舞台化、
    弱虫ペダル
    ドラマ化など多メディアで展開された。作者渡辺航についてはこちらも参照
  • 2009

    諫山創進撃の巨人』を『別冊少年マガジン』(講談社)に連載開始。人間を捕食する巨人が存在する世界で、人類と巨人との戦いを描いたダーク・ファンタジー。巨人の捕食シーンなどグロテスクな表現、複雑で謎を呼ぶストーリーが話題になった。アニメ化、映画化、ゲーム化のほか海外でも翻訳され、2019年に全世界1億部を突破した。「このマンガがすごい2011」オトコ編1位。『進撃の巨人』についてはこちらも参照
    進撃の巨人
  • 2009

    平野耕太ドリフターズ』を『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)に連載開始。異次元世界で歴史上の偉人が一堂に介し戦うアクションファンタジー。島津豊久、織田信長、スキピオ、ハンニバルなど歴史上の英雄たちが時代をこえて戦うストーリーは歴史好きにもヒットした。
    ドリフターズ

漫画TOPIX この時代の意味とは?

インターネットの普及が漫画界にも影響を与える。『きょうの猫村さん』をはじめ、ウェブを初出媒体とする作品が増え、漫画家の発表の場と作品の多様化が進んだ。更にSNSの発達は、その高い双方向性により読者同士が繋がり、それが作品のヒットにつながるようにもなった。

漫画小話 なるほど!

リアル化する漫画

漫画原作のゲーム化やキャラクターのグッズ化などに加えて、新しい商品化スタイルが生まれてきた。特に『テニスの王子様』(集英社)をはじめとした「2.5次元ミュージカル」は俳優が漫画のキャラクターに扮し、興行収入だけでなく、グッズ販売などでも収益をあげている。よりキャラクターにフォーカスした消費傾向がみられるようになった。また「聖地巡礼」と称し、漫画やアニメの舞台となった場所にファンが訪れることも増えてきた。中には地域のイベントにまで発展したものもあり「町おこし」の経済効果も期待される。

2010年代 電子書籍元年

スマホやタブレットの登場により電子書籍市場の活況

  • 2010

    雲田はるこ昭和元禄落語心中』を『ITAN』(講談社)で連載開始。満期で出所した元チンピラの主人公・与太郎が、落語の名人に弟子入りする物語。戦前からバブル時代まで、時代を変えながら、落語にまつわる人物を描く。
    昭和元禄落語心中
    アニメ化、ドラマ化もされ、現在の落語ブームを牽引した。
  • 2010

    押切蓮介ハイスコアガール』を『増刊ヤングガンガン(のちに月刊ビッグガンガン)』(スクウェア・エニックス)に連載開始。1990年代の対戦型格闘ゲームブームを舞台に、ゲームセンター通いに明け暮れる主人公・ハルと大野晶を軸に、周囲の人々との青春を描いたラブコメ作品。実際のゲームのプレイ画面やキャラクターも登場し、当時を知る世代には懐かしい作品となっている。作者押切蓮介についてはこちらも参照
    ハイスコアガール
  • 2011

    石田スイ東京喰種 トーキョーグール』を『週刊ヤングジャンプ』(集英社)に連載開始。人肉を喰らう「喰種(グール)」が蔓延る東京で、「喰種」の臓器を移植され「半喰種」となった主人公・金木研を中心に、人類と「喰種(グール)」との戦いを描いたダークファンタジー。
    東京喰種 トーキョーグール
    続編となる『東京喰種トーキョーグール:re』が2018年まで連載された。
  • 2011

    咲坂伊緒アオハライド』を『別冊マーガレット』(集英社)に連載開始。中学時代の初恋相手との再会を軸に、高校生の初々しい青春を描いた恋愛漫画。タイトルは青春+ride(乗る)で「アオハライド」という作者の造語。2014年アニメ化され、
    アオハライド
    同年には実写映画化もされた。作者咲坂伊緒についてはこちらも参照
  • 2012

    東村アキコかくかくしかじか』を『Cocohana』(集英社)に連載開始。著者の青春時代を描く自伝的エッセイ作品。故郷宮崎で、美大入学のための厳しい恩師と出会いと修行時代から、金沢での大学生活、
    かくかくしかじか
    その後の漫画家になるまでの苦難の歩みを描いた。2015年マンガ大賞受賞。
  • 2012

    原作・ONE 漫画・村田雄介ワンパンマン』をWEBマンガサイト『となりのヤングジャンプ』(集英社)に連載開始。どんな敵も一撃で倒してしまう最強ヒーローサイタマを描いたバトル漫画。原作のONEが2009年からウェブサイト上で連載していた作品を村田雄介がリメイクした。緻密な造形物描写と比較し、シンプルな主人公のキャラクター造形とのギャップ、敵を一撃で倒すという爽快感などで人気を得る。
    ワンパンマン
  • 2012

    海野つなみ逃げるは恥だが役に立つ』を『Kiss』(講談社)に連載開始。愛がなくても結婚できる「契約結婚」というスタイルを描いたラブコメ作品。高学歴無職の主人公・森山みくりや、独身をこじらせ「プロの独身」と自称する津崎平匡など、
    逃げるは恥だが役に立つ
    登場人物たちが現代の社会状況反映した一面ももつ。2016年ドラマ化して大ヒット。「逃げ恥」は流行語にもなった。
  • 2013

    大今良時聲の形』を『週刊少年マガジン』に連載開始。聴覚障害によっていじめられた少女と、そのいじめの中心人物だった少年の物語。人と人とがわかり合うために言葉だけでは伝えられないという表現を描き、「障害」や「いじめ」というデリケートな問題を正面から扱った社会派漫画。
    聲の形
    作者大今良時についてはこちらも参照。「このマンガがすごい2015」オトコ編1位。作者大今良時についてはこちらも参照
  • 2013

    夜宵草ReLife』を漫画アプリ『comico』に連載開始。受験や就職につまづき無職となった主人公が、とある実験で期間限定で高校生活をやり直すストーリー。縦一列にすすむコマをスマートフォンでスクロールして読む縦コミ形式の先駆け的作品。
    ReLife
    単行本化されて、初出が漫画アプリの作品としては、異例の累計100万部を突破した作品。
  • 2014

    眉月じゅん恋は雨上がりのように』を『月刊!スピリッツ』(小学館)に連載開始。(のちに、『ビッグコミックスピリッツ』に移籍)バイト先の店長である冴えない男性に想いを寄せる、女子高生の一途な恋模様を描いた恋愛漫画。
    恋は雨上がりのように
    2018年アニメ化、同年に実写映画化もされた。
  • 2014

    ふじたヲタクに恋は難しい』をイラストや漫画の投稿サイト『pixiv』に掲載開始。オタクであったことが理由で失恋した主人公・桃瀬成海は、転職先で同じくオタクの幼馴染・二藤宏嵩と再会し成り行きで付き合うことになる。オタクカップルの不器用な恋愛模様を描いたラブコメ作品。
    ヲタクに恋は難しい
    同サイト内のオリジナルコミックブックマーク数歴代1位を獲得し、2015年一迅社から書籍化。2016年には100万部を突破した。「このマンガがすごい!2016」オンナ編1位。
  • 2014

    柳本光晴響 〜小説家になる方法〜』を『ビッグコミックスペリオール』(小学館)に連載開始。衰退する文芸界で、天才だが破天荒な性格の主人公・響の姿を描いた作品。圧倒的な才能をもって繰り出される小説が社会に影響を与える一方で、人格に難があるため度々周囲とトラブルを起こす天才像が魅力の一つ。2017年マンガ大賞受賞。
    響 〜小説家になる方法〜
  • 2014

    野田サトルゴールデンカムイ』を『週刊ヤングジャンプ』に連載開始。明治末期の北海道と樺太を舞台に、
    ゴールデンカムイ
    脱獄囚であるアイヌの埋蔵金を追う人々を描くトレジャーアクション漫画。埋蔵金探しというスリルある展開と、狩猟した獲物を調理して食すグルメ要素もあり高い評価を受けている。2016年マンガ大賞を受賞。
  • 2014

    堀越耕平僕のヒーローアカデミア』を『週刊少年ジャンプ』に連載開始。“無個性”だった主人公・
    僕のヒーローアカデミア
    緑谷出久が、ヒーローアカデミアの仲間たちとともにヒーローとして成長していく物語。アメリカン・コミックスのヒーローを意識した作風は海外での人気も高い。
  • 2014

    ダンジョン飯
    九井諒子ダンジョン飯』を『ハルタ』(KADOKAWA)に連載開始。2013年『ひきだしにテラリウム』がなど第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞した短編の名手による初めての長編連載作品。ファンタジーに登場するモンスターを調理して食べるという一風変わったファンタジー&グルメ漫画。登場する料理には実際の調味料とあわせてレシピを詳細に書いているのが特徴。「このマンガがすごい2016」オトコ編1位。
    ダンジョン飯
  • 2014

    原作・アネコユサギ 漫画・藍屋球盾の勇者の成り上がり』を『コミックフラッパー』(KADOKAWA)に連載開始。「盾の勇者」として異世界に召喚された主人公は、冤罪をかけられ勇者としての人望を失い、絶望の底から這い上がっていく展開。原作は小説投稿サイト「小説家になろう」で連載中だったノベル。この「小説家になろう」からの作品は「なろう系」と呼ばれ、同様にライトノベルからコミカライズされヒットする作品が増えていった。※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。
    盾の勇者の成り上がり
  • 2014

    南勝久ザ・ファブル』を『ヤングマガジン』(講談社)に連載開始。「ファブル」と呼ばれる伝説の殺し屋が、大阪で1年間一般人としての暮らしを始め、普通の生活を取り戻していく姿をコミカルに描いた作品。2019年に実写映画化されヒットしたが、同年11月第一部が終了した。現在、第二部を鋭意準備中。
    ザ・ファブル
  • 2014

    ポプテピピック
    大川ぶくぶポプテピピック』をウェブコミック配信サイト『まんがライフWIN』(竹書房)で掲載。女子中学生のポプ子とピピ美を主人公に、ブラックユーモアやアニメ・ゲームのパロディが特徴的なギャグ漫画。SNSを中心に人気を獲得する。2018年アニメ化され、前後半でポプ子とピピ美の声優を変えてほぼ同一内容を放送するなどの異色の展開が話題をよんだ。
  • 2014

    渡邊ダイスケ善悪の屑』を『ヤングキング』(少年画報社)に連載開始。犯罪に手をそめながらも、十分な裁きを受けない者たちに、被害者に代わって復讐を代行する復讐屋を描く。実在の事件を脚色した物語とショッキングな復讐シーンが話題となった。2016年より第2部『外道の唄』を同誌に連載中。
    善悪の屑
  • 2015

    原作・伏瀬 漫画・川上泰樹転生したらスライムだった件』を『月刊少年シリウス』(講談社)に連載開始。通り魔に刺され死んだ主人公・三上悟が、異世界の洞窟でスライムとして転生し、捕食スキルを駆使し強大な魔物に成り上がっていく痛快ストーリー。
    転生したらスライムだった件
    原作は小説投稿サイト「小説家になろう」で連載されていたノベル。後年、「転生したら〇〇」ブームの先駆け的作品。※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。
  • 2016

    1976年から連載40周年を迎え、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(集英社)が連載終了。同日発売の200巻が最終巻となった。40年間にわたり、一度の休載もなく連載された人気作品の終了は大きな話題となった。
    こちら葛飾区亀有公園前派出所
    コミックスの発行巻数が多い単一マンガシリーズでギネス世界記録を保持している。
  • 2016

    高野ひと深私の少年』を『月刊アクション』(双葉社)に連載開始。30歳のOL・聡子と小学生の少年・真修との複雑な関係を描いた作品。大きく年の差が離れた設定と、
    私の少年
    保護者の存在がリアリティのある展開となり話題となった。現在『ヤングマガジン』で連載中。
  • 2016

    ABJマーク
    違法漫画サイト『漫画村』が開設。2017年口コミから爆発的に利用者が増え、その影響の大きさから社会問題に発展。緊急措置として、日本政府は悪質サイトに対しブロッキングを要請。この要請が「通信の秘密の侵害」や検閲に当たるとされ物議を醸したが、2018年4月同サイトは急遽閉鎖された。同サイトによる出版社の被害額は推計約3000億円とも言われている。この違法サイトの問題をうけ、正規版マーク事業組合が正規の許諾を受け配信していること示す「ABJマーク」を制定した。
  • 2016

    板垣巴留BEASTARS』を『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)に連載開始。擬人化した動物たちの学園生活を描いた青春群像劇。愛くるしい動物表現とは裏腹に、肉食動物と草食動物が共存するという複雑な関係を、
    BEASTARS
    種族を越えた恋愛や友情だけではなく根底では理解し得ないという両面で表現した。2018年マンガ大賞受賞。
  • 2016

    原作・LINK 漫画・ 宵野コタロー終末のハーレム』をウェブコミック配信サイトおよび漫画アプリ『少年ジャンプ+』(集英社)に連載開始。ウイルスによって男性が死滅した世界で生き残った数少ない男性の一人である主人公が、人類存亡をかけて子作りを要請される物語。
    終末のハーレム
    過激な性的描写が配信時から話題となり、同アプリを牽引する作品の一つとなった。
  • 2016

    吾峠呼世晴鬼滅の刃』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。大正時代を舞台に、鬼によって家族を殺され、妹も鬼にされた主人公が、妹を人間に戻すため戦う和風ダークファンタジー。2019年アニメ化され空前の大ヒット。
    鬼滅の刃
    関連グッズや単行本書籍が売り切れるなど社会現象にまでなった。『鬼滅の刃』についてはこちらも参照
  • 2016

    コナリミサト凪のお暇』を『Eleganceイブ』(秋田書店)に連載開始。会社内で空気を読みすぎ何もできなくなってしまった主人公・凪が、会社を辞め人間関係も全てリセットし、郊外で一からやりなおす姿を描いた作品。2019年テレビドラマ化され大ヒット。第22回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。本作についてはこちらも参照
    凪のお暇
  • 2016

    原作・白井カイウ 漫画・出水ぽすか『約束のネバーランド』を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載開始。孤児院「グレイス=フィールドハウス」で育てられたエマ・レイ・ノーマンの3人を主人公に、孤児院の秘密を知ったことで脱獄をはかるファンタジー・サスペンス作品。『このマンガがすごい! 2018』オトコ編 1位。
    約束のネバーランド
  • 2017

    春場ねぎ五等分の花嫁』を『週刊少年マガジン』に連載開始。成績優秀だが貧乏な主人公・上杉風太郎が、借金返済のため富豪の娘で五つ子の家庭教師を務めるというラブコメディ。五つ子の一人と結婚する当日のシーンから、
    五等分の花嫁
    高校時代の出会いを振り返っていく展開。ヒロインを五つ子という似た顔に設定して、時に変装し誰が誰かをわからなくさせ恋心を複雑にさせているのが特徴。
  • 2017

    原作・山口悟 漫画・ひだかなみ乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』を『コミックZERO-SUM』に連載開始。前世がオタクな女子高生だった記憶を取り戻し、今の世界が乙女ゲーム『FORTUNE・LOVER』の中だと気づいた主人公・カタリナ。
    乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…
    ゲーム内での自身のキャラクターは「国外追放」や最悪「処刑」されるという破滅フラグしなかい悪役令嬢だと気づき、バッドエンドを回避するために奮闘する物語。原作は「小説家になろう」で連載されたノベル。ノベルのイラストレーターが作画を担当しているのも特徴。※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です。
  • 2017

    山口つばさブルーピリオド』を『アフタヌーン』に連載開始。学業優秀かつ何事もソツなくこなしてしまうため、生きる目標がなかった主人公が、絵を描くことの楽しさと喜びに気づき最難関の東京藝術大学を目指す物語。作者自身も東京藝術大学出身ということから、美大受験についての説明も豊富なのが特徴。2020年マンガ大賞受賞。
    ブルーピリオド
  • 2017

    十日草輔王様ランキング』を漫画投稿サービス『マンガハック』にて掲載開始。国の豊かさだけでなく国王自身の強さから算定される「王様ランキング」の順位で、国家間の力関係が決まる世界。ボッス王国の第一王子として生まれたが、全聾で非力な少年・ボッジを主人公に、よりよい国王を目指して成長していく物語。「次にくるマンガ大賞 2018」Webマンガ部門にノミネートされSNS上で話題になった。この様子は『脱サラ41歳のマンガ家再挑戦 王様ランキングがバズるまで』にも記載されている。
    王様ランキング
  • 2018

    原作・吉野源三郎 漫画・羽賀翔一漫画君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)発売。1937年に児童向け教養書として書かれた原作は、今日まで幅広い年代に支持されつづけた名著。2018年一番売れた本として小説版
    漫画君たちはどう生きるか
    ・漫画版で累計267万部(2019年度) を突破した。
  • 2018

    石黒正数天国大魔境』を『アフタヌーン』(講談社)に連載開始。文明が衰退した日本で「天国」と呼ばれる約束の地を探す少年少女の物語。「壁に囲まれた施設」と「壁の外側の崩壊した日本」の2つの世界を並行して物語がすすみ、現時点で双方の時系列も明らかになっていないため謎をよぶ展開となっている。
    天国大魔境
    このマンガがすごい!2019」オトコ編第1位。作者石黒正数についてはこちらも参照
  • 2018

    芥見下々呪術廻戦』を『週刊少年ジャンプ』に連載開始。人間の負の感情が集まって出来上がった妖怪「呪霊」と、それを祓う呪術師の闘いを描いたダークバトルファンタジー。各キャラクターが能力を持ち、
    呪術廻戦
    その相性や緻密に計算された駆け引きをして展開されるバトルが特徴。
  • 2019

    遠藤達哉SPY×FAMILY』をウェブコミック配信サイトおよび漫画アプリ『少年ジャンプ+』(集英社)で連載開始。スパイの父と暗殺者の母、超能力者の娘が、それぞれの目的のために疑似家族を演じるホームコメディ。「次にくるマンガ大賞2019」1位「このマンガがすごい!2020」オトコ編で1位など数々の賞を受賞し、『少年ジャンプ+』内でも歴代屈指のヒットとなった。
    SPY×FAMILY
  • 2019

    100日後に死ぬワニ
    きくちゆうき100日後に死ぬワニ」をTwitterで連載開始。100日後に死を迎えること提示しながら仲間たちと何気なく生きる日常を描くことで、死を身近に感じさせる演出をしSNSで話題に。最終話公開された2020年3月20日はTwitterのトレンドで世界1位となった。2020年4月小学館から単行本が出版されたほか、様々なコラボグッズ、
    100日後に死ぬワニ
    タイアップ企画が話題になった。

漫画TOPIX この時代の意味とは?

スマホやタブレットの普及はライフスタイルを一変し、読書体験も変えていった。電子書籍ストアの乱立により電子書籍が徐々に浸透した。スマホ画面に最適化されたタテコミなど新しい表現も出始め、漫画の表現は大きな転換期を迎えている。

漫画小話 なるほど!

掲載メディアの変化

インターネットの普及とパソコンによる作画の簡便化に伴い、投稿サイトやSNSから作家としてデビューしたり、書籍化しヒットも生まれたりすることが珍しくなくなった。SNSでは読者の反応が直接みえるため、告知ツールとしても活用されている。新聞、雑誌と変遷していった漫画掲載のメディアは、新たな時代に踏み込んでいる。

監修者のもと株式会社イーブックイニシアティブジャパンが独自に調査した見解をもとに構成しており、文責は弊社にございます。

参考文献

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