大島凪

都内でOLとして働く28歳。同じ会社の営業部働く慎二とは社内恋愛中だが、周囲には秘密にしている。節約をすることが趣味で家では豆苗を育てている。周りとの軋轢を避けようとして自らの感情を抑え込んでしまうため職場では控えめな性格で通っている。心無い慎二の発言がきっかけで彼とは決別し、勤めていた会社も退職してしまう。強いくせ毛のため、OL時代には月に1回のパーマと毎朝1時間のブローを欠かさなかったが、無職になってからはありのままのヘアスタイルとなった。

慎二

凪の彼氏。凪とは同じ会社で働いていたが、自身の心無い発言がきっかで彼女が退職してしまい交際関係も解消されてしまう。本当は凪のことが大好きで別れてからも彼女に未練を抱えている。

ゴン

凪が引っ越した先のアパートの隣人。音楽イベントを企画する仕事をしている。根はやさしい性格で誰に対しても分け隔てなく接するため、女性関係であらぬ誤解が生じることも少なくない。

凪の同僚

凪と同じ部署で働く女性社員たち。表面上は凪に気を遣う姿勢を演じつつ、頼まれたら断れない凪をうまく利用し、陰では軽蔑している。凪の退職後は彼女の業務の大変さを痛感することにる。

上のおばあちゃん

凪のアパートの上の階に住んでいる。みすぼらしい身なりで自販機の小銭を漁る姿とは裏腹に、自宅には立派なホームシアターを備えており、あらゆるジャンルの映画を日々楽しんでいる自由人。

うららちゃん

凪が引っ越した先のアパートの隣人。お母さんと二人暮らし。凪のもじゃもじゃの頭に興味を持ったところから交流が始まる。ドライな性格だが、互いに打ち解けてからは凪になついている。

うららちゃんのお母さん

女手一つでうららちゃんを育てている。物腰が柔らかく礼儀正しい。ショッピングモールの建設現場では大型のクレーン車を操り、ほかの作業員たちをまとめている。凪のよき相談相手。

坂本さん

凪が失業保険の申請のために訪れたハローワークで出会った女性。小さいころから学業は優秀で高学歴ではあるものの、職活動に失敗したことが尾を引いて社会人生活に馴染めないでいる。

エリィさん

ゴンが企画する音楽イベントでダンサーをしている。ゴンとはかつて男女の仲だったこともある。ゴンにのめり込む凪に対して彼との距離の取り方について自身の経験に基づくアドバイスをした。

凪のお母さん

故郷で農業に勤しんでいる。家のなかでは標準語を話す。小さいころから凪に対して自分の理想を押し付けるふしがあり、そういったことが現在の凪の性格を形成する一因となっている。

慎二の家族

公務員の父親には4人の愛人がおり子どもまで作っている。母親は美容整形に依存している。慎二には慎一という兄がいるものの上記のような家庭環境に嫌気が差し、実家とは距離を置いている。

スナックのママ

インパクトのある髪型とジャケットの肩パットが特徴。ゴンへの気持ちを整理するためにひとり自転車で海に行く途中の凪が道に迷って怪我を負った際にいろいろと世話を焼いてくれた。

扇風機

無職となって新しい生活を開始した凪がゴミ捨て場から拾ってきた。分解して黄色に塗り直し使用している。凪の生活を陰ながら見守る心強い相棒。巻末の番外編で凪の日常をレポートする。