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編集長、オススメのマンガを教えてください!2018

各まんが誌のイチオシ作品がズラリ! 他誌だけどオススメのまんが、さらに「平成を総括する一冊」も聞いちゃいました!

トーチweb 編集長 関谷武裕関谷武裕
リイド社 トーチweb 編集長
最高の読書体験、夢と浪漫と愛と冒険のSF巨編。傑作です。
おすすめ作品サザンと彗星の少女
赤瀬由里子
「真っ直ぐに漫画を描くヒトだな?」というのが最初に赤瀬さんの漫画を読んだ感想。ど直球すぎる王道ストーリー展開で、どこか懐かしさのある筆致で、フルカラーで、読んでいると既視感のある内容にはじめは何だか物足りなさを感じたりもしますが、読み勧めていくとフルアナログで描かれた原稿から溢れ出る作者の圧倒的情熱と素直な人柄とがその王道ストーリー展開をぐんぐん加速させ、物足りなさを置いてけぼりにしていくその伸びやかなスピードに心が奪われます。最後は涙、涙の大団円。こんな真っ当な子供も大人も同じように感動できるエンタメ漫画、久しぶりに読みました。
トーチweb 編集長 関谷武裕関谷武裕
リイド社 トーチweb 編集長
第3話イルカたちの戦闘シーンが、音楽や詩のようで気持ちいい。
他誌のおすすめ作品ディザインズ
五十嵐大介
「多様性」という言葉をよく見聞きするようになって数年、いまその関心は「環世界」に移行してきているような気がしています。少なくとも僕はそう。現代の漫画にユクスキュルの『ウムヴェルト(環世界)』を先駆けて引用したのが五十嵐大介さんだと思いますが、僕は五十嵐作品を読んで動物の見る世界に想いを馳せ、ヒトが見ている世界について思案し、個々人が知覚している環世界の存在について、僕だけが感じ取っているかもしれない世界や、家族や友人・仲間の見ている世界を想像します。そして他者の世界を知りたくなって本を読む、生活にフィードバックする…その時間が本当に楽しいです。もちろんエンタメ作品としても◎ 4巻で完結するとのこと、いま一番心待ちにしている作品です。
リイドカフェ 編集長 松井幹雄松井幹雄
リイド社 リイドカフェ 編集長
作中作から登場キャラまで、今一番どうかしちゃってる作品
おすすめ作品本田鹿の子の本棚
佐藤将
すっかり会話がなくなった思春期の娘・鹿の子の気持ちを知るため、娘の部屋へ忍び込んで本棚を物色する父親。しかし鹿の子の蔵書は思いっきりダークサイドに浸かっていて…。作者が毎回「作る」、担当編集者へ挑戦するかのような際どい作中作が秀逸。ひと言も言葉を発しない鹿の子ちゃんも可愛く、父親も適度に変態。読めばハマれる傑作。
リイドカフェ 編集長 松井幹雄松井幹雄
リイド社 リイドカフェ 編集長
鉄オタの政治家が無性に愛しい
他誌のおすすめ作品テツぼん
画:永松潔 作:高橋遠州
偉大な政治家だった父親の票田をすっかり受け継いで政治家になった息子。しかし彼は、鉄オタだったのです…と言ったところで特に不都合はないわけだが、彼は政務そっちのけで趣味に走る真性の鉄オタ。政治家として大成するより全国の鉄道を旅して回りたい男。ところが、そんな趣味が様々な政務に役立ち、色んな人脈も広がっていく様子が、ほのぼのとした作風に痛快さを持たせている。主要キャラのやりとりも◎。
リイドカフェ 編集長 松井幹雄松井幹雄
リイド社 リイドカフェ 編集長
昭和から平成まで、時代を描写してきた超長期連載作品
平成を総括する一作ゴルゴ13
さいとう・たかを
平成30年間どころか半世紀もの長期連載を続けるモンスター作品である『ゴルゴ13』は、その時代ごとの事件、風潮を題材に、超A級スナイパーを描き続けてきた。言わば、単行本の1冊1冊に時代が反映されているのである。フィクションでありながらまるで歴史書のようなこの作品は、平成においても時代を総括する一作として挙げることができると思う。
WEBコミックガム プロジェクトリーダー 鈴木啓太鈴木啓太
ワニブックス WEBコミックガム プロジェクトリーダー
「美味しいグルメ漫画はここまできた!」
おすすめ作品いこくい!! - かざりとエリーの放課後★異国ごはん -
みにまる
もうすぐ2018年も終わり、いよいよ東京オリンピックが現実味を帯びてきましたね。外国人と親睦を深める機会も増えそうですが、そんな時にその国の料理を食べたことがあって「あれ、美味しいよね!」なんて話したら、きっと相手は嬉しい気持ちになると思うんです。まさにOMOTENASHI!!作品の中では名前は知っているけど、どんな料理があるの?な異国料理屋を女子高生コンビが食べ歩きます。その国の料理を食べれば、歴史や風土も味わえる、かざりとエリーが感じた異国の味をご賞味あれ!
WEBコミックガム プロジェクトリーダー 鈴木啓太鈴木啓太
ワニブックス WEBコミックガム プロジェクトリーダー
「こんな表現も出来るんだ!」と思った1冊
平成を総括する一作妄想テレパシー
NOBEL
モノクロな現実の中にカラーの妄想が表現されたこの作品。キャラも可愛いしストーリーも面白い。でも、もし紙でフルカラー漫画だとしたら…!?ネットで無料配信していく…!?平成の初めの頃であれば始める前に電卓片手に悩んでしまったかも…。SNSやアプリでも作品を発表することが当たり前となった時代にマッチしたという意味で「これぞ平成!」。そして次の時代に最適化した作品を作っていきたいと妄想するのです。