
美少女と中年男に弄ばれる甘美で残酷な青春。1958年、東京郊外にある映画撮影所(著者が助監督として活動した松竹大船撮影所がモデル)から物語は始まる。主人公は大学を卒業したばかりの22歳の助監督。映画界は最盛期を過ぎたとはいえまだまだ活気に満ちている。新人女優として突然主人公の目の前に現れた16歳の美少女と大根役者の中年男をめぐってストーリーは展開する。ほとんどは、巨匠が監督する映画「一葉」の撮影現場である。当時の映画製作の現場が微細に生き生きと描写される(著者がこれほど詳細に映画製作の現場を描いたことはない)。最終の第12章のみ33年後という設定である。甘美な青春の日々とほのかなエロティシズム――、青春の苦さを見事に描いた傑作長篇小説。
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2025/3/31 23:59 まで有効
初山田太一作品です。これまで、ドラマも見たことがありませんでした。今回、『本の窓』で紹介されていたので読んでみました。
解説が、角田光代さんだったので、先にそっちから読んでしまい後悔しています。セ...
周囲の人の視線、考え方と自身のそれらとのギャップを感じることってありますね。優越、劣等どちらがどちらかわからないこと、それでいて自分の内ではきちんと合理化してしまう一人よがり。思い当たるところです。