大型コミエン(最大40%)
妖恋

男と女が落ちたのは、甘美な恋か、底知れぬ闇か。江戸の恋は、こんなにも妖しく、こんなにも切ない。年下の火消し鳶との祝言をひかえた女が、火事の夜に知ってしまった男の秘密に、自らの暗い深淵を覗き込む「心中薄雪桜」。「血の臭いをかぐと螢は死ぬよ……」。姉の家に男を誘う少女の闇を描く「螢沢」。菊作りに精を出す隠居した男が月夜に出会った、娘姿の人形を操る不思議な少年に魅せられてゆく「十六夜鏡」。変化朝顔に魅入られた男女の虚ろで残酷な恋の末路を、無垢な少女が見つめる「濡れ千鳥」。『開かせていただき光栄です』『少年十字軍』などで話題の著者が、江戸の四季の風物に彩られた七つの恋のかたちを描く。大人のための、そして大人の世界を垣間見たい人のための珠玉の短編集。

みんなの感想
ジャンル
文芸
出版社
PHP研究所
掲載誌/レーベル
PHP文芸文庫
閉じる
開く
  • 6回使える70%OFFクーポン(上限・条件あり)

レビュー

3.6
10件
5
1
4
4
3
5
2
0
1
0

レビューコメント(12件)

  • 妖恋
    2019/6/25

    再読でも、ここに描かれる甘やかで残酷な世界にうっとりします。
    どこから狂っていたのだろう、でもきっと最初から狂っていたのだと思います。
    「心中薄雪桜」と「夕紅葉」が好きですが、「妖恋」の一文「おまえ、...

    続きを読む
    Posted by ブクログ
  • 妖恋
    2017/6/7

    美・情・狂
    文章や人物の表に現れる美しさ
    その底や背後にある情念
    そして怪談的幻想的ともいえるが
    一線を踏み越えてしまった狂気の世界
    それに甘く妖しく浸る。
    現代から描くお江戸を舞台に大人の怪談とも。

    Posted by ブクログ
  • 妖恋
    2013/9/8

    タイトル通り、妖しくも切ない、江戸時代だからこそのどうにもならない諦めにも似た絶望、闇のある様々な男女の恋の話。心中薄雪桜、螢沢、十六夜鏡、春禽譜、妖恋、夕紅葉、濡れ千鳥。幻想的な雰囲気。

    Posted by ブクログ
他のレビューをもっと見る

「妖恋」を読んでいる人におすすめ

あなたへおすすめ

[{"item_id":"A001642074","price":"610"}]