ここでは『黒執事』1~30巻までの各エピソードを、書店員の一押しポイントと共にご紹介!
ぜひとも作品の予習・復習にお役立てください。
※コミックス30巻までの内容を扱っています。本編のネタバレも含まれますので、ご注意ください。
-
ファントムハイヴ家当主、シエル・ファントムハイヴの朝は目覚めの紅茶(アーリーモーニングティー)から始まる。
爽快な目覚めを届けるのは、執事セバスチャン・ミカエリス。主人のお世話からドジな使用人たちのフォローまでこなす完璧な執事だ。
12歳と幼いながら、政府の汚れ仕事を引き受ける「女王の番犬」として英国裏社会を取り仕切るシエルと、そのサポートを完璧にこなすセバスチャン。2人はある契約によって結ばれていた……。
-
ロンドンで娼婦の連続殺人事件が発生。遺体が無茶苦茶に切り裂かれていることから、犯人は通称「切り裂きジャック」と呼ばれていた。シエルとセバスチャンはマダム・レッドや劉と協力しながら捜査を進めていく。
そんな中、葬儀屋(アンダーテイカー)から教えられた遺体の情報を基に、セバスチャンが容疑者として導き出した男・ドルイット子爵が主催する社交パーティーへ潜入することになったシエルたちだったが……。
-
インドから帰国した軍人や貴族が、英国に対する挑発文と共に街中で逆さ釣りにされる事件が頻発する。犯人を探すためにインド人の移民街に出向いたシエルたちは、インドの王子・ソーマとその執事アグニに出会う。どうやらソーマの目的はある女性を探すことのようだ。そんなソーマの陰で不穏な動きを見せるアグニ。なぜかアグニは悪徳商人のハロルド側につき、セバスチャンとロイヤルワラント(英国王室御用達)をかけたカリー勝負をすることに。神の右手を持つアグニに対抗すべく、セバスチャンはカリー作りを始める。
-
イギリス国内で次々と子供たちが行方不明となる事件が起こり、シエルは調査に動く。「ノアの方舟」という移動サーカス団の巡業先と子供たちの失踪場所が重なることから、シエルとセバスチャンはサーカス団の一員として潜入調査を開始する。するとそこには死神のウィリアムも潜入していた! ウィリアムや先輩団員に邪魔をされ、うまく立ち回ることができない2人は苦戦を強いられる。
一方、裏ではサーカス団の一軍メンバーたちが不穏な動きを見せていて……。
-
人付き合いが嫌いなシエルだが、女王からの命で屋敷で晩餐会を開くことに。
宝石商に造船王、人気のオペラ歌手、そして女王の執事でもあるチャールズ・グレイとチャールズ・フィップスといった錚々たるメンバーに加え、シエルはお気に入りのミステリ小説家・アーサーも招待する。パーティーはつつがなく進行したように思われたが、招待客であるジーメンス卿が殺害され、その後セバスチャンも死体となって発見される。アーサーは持前の観察眼を発揮して推理を始めるのだが……。
-
暁(アウローラ)学会という秘密結社が、人体実験を行い死者蘇生を行っているという噂を聞きつけたシエル。次の会合が豪華客船カンパニア号の処女航海で行われると知り、セバスチャン、新しい使用人スネークとともに船に乗り込む。学会の合言葉・不死鳥(フェニックス)ポーズを決め無事学会に潜入することができた2人だったが、動く死体の暴走により船内はパニック状態に。そこに死神ロナルドたちも現れて――。動く死体の正体、黒幕の目的とは?
-
女王の甥・デリックをはじめ、数人の生徒たちが名門寄宿学校ウェストン校内で姿を消した。その実態を探るべく、シエルとセバスチャンは生徒と教師として潜入を開始。ここでは4人の寮長がP4(ピーフォー)と呼ばれ、学園を取り仕切っていた。
絶対的な権力を持つ校長と、何かを隠すP4。シエルは手がかりを掴むべく、校長主催の「真夜中のお茶会」への参加を目指すことに。そこで彼が目を付けたのは、年に一度開催される寮対抗クリケット大会だった。
-
シエルは女王からドイツにある“人狼の森”の調査を命じられる。この森に近づくと、人狼の怒りに触れ謎の病気で死んでしまうという。森近くの「狼の谷」にやってきたシエルや使用人一同は、村人から敵視されるも「緑の魔女」と呼ばれる領主・サリヴァンの客人として谷への滞在を許可される。
しかし、夜中に森の調査に出たシエルとセバスチャンは人狼の瘴気に触れ、顔や身体が焼けただれる傷を負うことに。さらにシエルはショックで心まで病んでしまい――。
-
エリザベスの兄・エドワードは、寄宿学校の元監督生・グリーンヒルにとある集会へ誘われる。エドワードはエリザベスと共にスフィア・ミュージックホールへ向かうが、施設に心酔したエリザベスはミュージックホールから帰ってこなくなってしまう。そのことを知ったシエルとセバスチャンが実態を掴むべくミュージックホールへ向かうと、そこでは寄宿学校を追われたP4がアイドルさながらのパフォーマンスを披露していた。
一方、街では損傷がない死体が見つかり……?
-
スフィア・ミュージックホールを解散に追い込んだシエルとセバスチャンを待っていたのは、教祖・シリウスからのメッセージ。その文面で二人は、シリウスの正体がファントムハイヴ家に因縁ある人物だと理解する。シリウスとの邂逅をきっかけに、シエルの閉ざされた過去……ファイトムハイヴ伯爵邸襲撃事件の真相が今語られ始める。
-
ファントムハイヴ伯爵の座を奪われ、なおかつ殺人事件の犯人の濡れ衣をきせられ逃亡犯になってしまったシエル。しかし劉の阿片窟で立ち直ったシエルは、報復しすべてを取り戻す計画を練る。セバスチャンとシエル、メイリンと藍猫、バルドと劉、フィニとスネーク、四手にわかれた作戦が始まる。
©Yana Toboso/SQUARE ENIX
写真:アフロ