立原あゆみ先生が描く本格極道ロマン『本気!』を大特集! 1986年の連載開始以来、30年以上も愛され続ける物語『本気!』の世界を徹底的に紹介します! 物語の舞台である渚橋のモデルになった千葉県船橋市の風景もたっぷりとお届けします。
『本気!』の主な舞台である渚橋は千葉県船橋市をモデルにしており、作中では実際の風景が数多く描かれています。もう見ることのできない景色もありますが、そのいくつかは今なお連載当時のままの姿をとどめています。暮らしの息吹が感じられる商店街や、昔からの生活に根を下ろした漁港、人々が慌ただしく行きかう駅前に、本気の姿を探して…。
船橋市が漁業の街であることはあまり知られていないかもしれません。臨海地域には大型の商業施設が立ち並んでいますが、その奥にひっそりと船橋漁港はあります。江戸前のあさりや海苔などの海産物は船橋市の名産品のひとつです。船橋漁港周辺の風景はストーリーと一体となって物語の世界観を創り上げています。
1浜町橋周辺
2湊町周辺
3海老川水門
4南船橋方面
5国道14号
6大神宮下駅
7船橋競馬場
8ストリップ劇場があった通り
9意富比神社
10線路下の交差点
1浜町橋周辺
『本気!』40巻 27ページ
『本気!』43巻 142ページ
『本気!Ⅱ』2巻 86ページ
『本気!』8巻 117ページ
『本気!』50巻 166ページ
『本気!』23巻 89ページ
物語のなかで幾度となく登場する赤い橋の正式名称は浜町橋。現在の橋は平成期に入ってから架け替えられたもの。それ以外の場所については連載当時の雰囲気が色濃く残っている。
2湊町周辺
『本気!』15巻 88ページ
『本気!』17巻 47ページ
船橋が漁師町であることを感じさせてくれる一角。市内を流れる海老川の河口には多くの漁船が所せましと停泊している。2枚目の写真は物語のなかで警察署として登場する船橋市漁業協同組合の建物。
3海老川水門
『本気!』22巻 106ページ
『本気!』27巻 40ページ
『本気!』39巻 40ページ
『本気!』39巻 45ページ
海老川の河口と船橋港にあいだに設けられている水門。河口の東西を結ぶ生活の道としても利用されている。4枚目の写真にあるように、水難事故で亡くなった方の慰霊碑が建てられている。
4南船橋方面
『本気!』43巻 7ページ
奥にはららぽーとTOKYO-BAYが見えている。コマ絵の方にはそごうのマークが掲げられており、当時の核テナントであったことがわかる。また全天候型屋内スキー場のザウスが確認できる。
5国道14号
『本気!』15巻 158ページ
『本気!』31巻 67ページ
上の写真は湊町2丁目の交差点付近。奥に見えるNTTの建物の上に立つアンテナは当時のままだ。下の写真は道沿いにあるポンプ場。当時からは道幅が変わってしまったが、ほぼ当時のままだ。
6大神宮下駅
『本気!』21巻 70ページ
京成線が高架化されてしまったことにより踏切は失われてしまっている。向かって左の建物は連載当時からあったようだ。向かって右の方向に進んでいくと意富比神社がある。
7船橋競馬場
『本気!』14巻 173ページ
地方競馬の競馬場。ららぽーとTOKYO-BAYとは道を挟んで向かい合っているため、休日は周辺の道路が混雑する。建物のおもむきは連載当時と現在とで大きな差はないように見える。
8ストリップ劇場があった通り
『本気!』29巻 53ページ
この通りにあったストリップ劇場は2013年に惜しまれつつ閉館した。かつてこの界隈は海神新地と呼ばれた歓楽街であった。現在ではほぼ住宅街となっているが、一部にその形跡をとどめている。
9意富比神社
『本気!』27巻 132ページ
船橋大神宮とも呼ばれる。創建は景行天皇40年と伝えられ、日本武尊がこの地で東国平定の成就を祈願したとされる。船橋大神宮灯明台は千葉県により有形民俗文化財に指定されている。
10線路下の交差点
『本気!Ⅱ』2巻 62ページ
JR総武線の線路に近接した交差点。船橋駅から東船橋駅までの区間のほぼ中間に位置している。こちらの風景は連載当時から現在にかけてそのままの姿が保たれている。
©立原あゆみ(秋田書店)