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あのころの僕は

あのころの僕は

小池水音

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いつかきっと、いろんなことがわかるようになる。母を病で失った五歳の「僕」は、いくつかの親戚の家を行き来しながら幼稚園に通っていた。大人たちが差し出す優しさをからだいっぱいに詰め込み、抱えきれずにいた日々。そんなとき目の前に現れたのは、イギリスからやってきた転入生のさりかちゃんだった。自分と同じように、他者の関心と親切を抱えきれずにいる彼女と仲良くなった「僕」だったが、大人たち曰くこれが「初恋」というものらしく……。コンビーフのサンドイッチ、ひとりぼっちのハロウィン、ひみつの約束、悲しいバレンタインデー。降り積もった記憶をたどり、いまに続くかつての瞬間に手を伸ばす。第36回三島由紀夫賞候補作、第45回野間文芸新人賞候補作となった『息』に続く、注目の若手による最新中編。

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ジャンル
文芸
出版社
集英社
掲載誌/レーベル
集英社文芸単行本
提供開始日
2024/9/5

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レビュー

レビューコメント(6件)

  • 2025/1/8

    繊細な話。
    5歳の子どもらしい未整理な心の中を16歳となった天が振り返るだけなのだが、5歳の天の心の揺れや成長、周囲の大人たちへの距離感、踏みだすまでの逡巡などが見事に表現されていて、心を揺さぶられた...

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    Posted by ブクログ
  • 2025/1/17

    「僕」は五歳の時、母を病気で亡くした。以来、2軒の祖父母の家、叔母さんの家を行き来して過ごす。
    ある時、通っていた幼稚園にイギリス帰りの「さりかちゃん」が転入してくる。
    両祖父母も叔母さんも、何不自由...

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    Posted by ブクログ
  • 2024/12/22

    お母さんはなくなってしまったけど、たくさんの愛情で育てられた主人公。子どもの心情が繊細に描かれていて、文章に惹きつけられた。朝焼け前の青の描写も素晴らしい。あの場面は感動した。
    ゾウのおばあちゃんの娘...

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    Posted by ブクログ
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