
小学五年生の秋、なぜか学校へ行けなくなった繭。ある日、電柱や塀に描かれた矢印をたどって行くと、〈日曜日舎〉にたどり着いた。ここは、日曜日にしか生きられない人々の集まるスケッチクラブ。猫と一緒のおばあさんや、羽の音を立ててやってくる少年、しゃべる陶器の人形たちが集う。動く剥製の狐もいるし、時間の狂った柱時計もある。ちぐはぐな空間だ。この店の奥には、スケッチルームがあり、彼らはここで「自分を通して見た世界」を絵にする。繭はこの〈日曜日舎〉に通うことにし、しだいに生きるすべを見つけていく……。 【目次】〈第1日曜日〉矢じるしをたどると/日曜日だけのスケッチクラブ/暗い暗い夜 〈第2日曜日〉スケッチがはじまる/川とおしゃべり/忘れ物、それから名前 〈第3日曜日〉雨がくる/繭のパレット/水の絵の具 〈第4日曜日〉悪天候スケッチ/時計の狂い 〈最終日曜日〉琥珀の蝶/星夜の作品展/羽化
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2025/3/31 23:59 まで有効
学校に行けなくなった繭が、日曜日だけ開いているスケッチクラブの仲間と出会い、自分の道を見つけ出す物語。
学校に行かなくちゃ、お母さんを元気にしてあげなくちゃ、笑わなくちゃ…わかっているけど、何も言えな...
19:学校に行けなくなってしまった主人公が不思議な場所に誘われ、そこでの経験によって一歩を踏み出すことが出来る……と書けばありきたりなのだけど、王道のストーリーを彩るちょっとした描写がふくよかで鮮やか...