
「人間の知識の起源と確実性を探求し、あわせて信念や意見の根拠を探求することが私の目的である」。ジョン・ロックは、近代哲学の基盤というべき「認識論」において、最初のアプローチを試みた一人である。しかし、その仕事に対しては誤読が重ねられ、真意は充分に捉えられてこなかった。例えば、ロックは心の直接的対象を観念と設定したため世界へのアプローチを不可能にしてしまったという批判等だ。イギリス経験論の原点となったロックの思想の真意とはどのようなものだったのか?社会思想・政治哲学でも知られるロックの形而上学的真価に迫る。平明な筆致による、書下ろし学芸文庫オリジナル。
クーポン利用で【70%OFF】820円(税込)で購入できる! 6回利用可能
値引き額上限に達しています。
2025/3/31 23:59 まで有効
2020年の読了一冊目はこれ。
年末から読んでたけど。
これは素晴らしい本でした。
勢いで同じ著者のカント入門とデカルト入門も買っちゃった。
著者と反対の意見(しかも世界的大御所)を取り上げつつも...
第1章 ロック略伝―一六三二年~一七〇四年
第2章 観念はヴェールではない―仮説の論理の無理解に抗して
第3章 経験論―「白紙」からの出発
第4章 感覚と概念的把握―ロックを心像論者とする誤解に抗して...
7章「観察の理論負荷性への視点」の視覚と空間認識のあたりがおもしろい。
社会契約や統治などなどは記述ゼロ、副題の「イギリス経験論の原点」どおりに観念をねちねちと300ページと読める。