
読者にも作品を書くことのエロティシズムを共有させる、研ぎぬかれた文学。泉鏡花賞受賞作ーーあなたの名前で発表された小説を書いたのはわたし……との書き出しで届く奇妙な手紙は、小説を発表するたびに必らず送られてきた。小説を書くことによって、初めて彼女との関係が始まるのだ……。書くことに内包されたエロティシズムの悦楽と恐怖とを、読者=作者に鋭く突きつけた、現代文学の成果。泉鏡花賞受賞作品。
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2025/3/31 23:59 まで有効
メタ的な着想を思わせる、日本では少し珍しい作家だと思った。私小説的でありながら、どことなくボルヘスを感じた。
さてさて愛には数種類ある。他者を絶対的に愛するアガペや恋をゲームとするルダスなど。それならば「恋愛」にも種類はあるのだ。恋も愛も恋愛も何もかも分離するものである。小説の中で描き語られる恋愛とは結局は虚...