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なぜ日本人はとりあえず謝るのか 「ゆるし」と「はずし」の世間論

なぜ日本人はとりあえず謝るのか 「ゆるし」と「はずし」の世間論

著:佐藤直樹

679円(税込)
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日本人はだれしも「世間」にとらわれている。世間という人的関係の中で、「ゆるし」や「義理」「人情」といった原理に庇護されて生きている。西洋では、神にたいして罪を告白するキリスト教の「告解」という制度により、「個人」が形成され、その集団である「社会」が誕生した。しかし日本にはいまだに個人も社会もなく、世間のなかでしか「存在論的安心」を得られない。ゆえに、日本人は世間からの「はずし」を強く恐れる。日本の犯罪率が低いのはそのためである。もし犯罪や不祥事を起こした場合は、ただちに謝罪しなければならない。日本では真摯な謝罪によって、世間からの「ゆるし」を得て「はずし」を回避することができるのだ。ところが、近年日本の刑法が厳罰化する傾向にある。これは犯罪をゆるす「世間」が解体されつつあることのあらわれなのか?法制度の変遷をたどりながら、日本「世間」の現在を問う意欲作。

ジャンル
ビジネス
出版社
PHP研究所
掲載誌/レーベル
PHP新書
提供開始日
2013/3/22

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レビュー

レビューコメント(3件)

  • 2017/8/26

    先日、不本意ながら謝るという出来事があった。そこから学んだことも多かったんだけど、そもそも謝る、謝罪って何なのだろうと思い、タイトルに「謝る」という言葉が入っているこの本を見つけた。
    日本の独特な「世...

    続きを読む
    Posted by ブクログ
  • 2011/4/16

    世間の「ゆるし」に腹が立ちつつも自分はどこか甘えている。
    都合よく期待している。「起訴便宜主義」
    はずされたくないから擦り寄る気持ち悪さ。暗黙の了解。
    おかしいとは思いつつも世間とはそんなものと割り切...

    続きを読む
    Posted by ブクログ
  • 2011/4/3

    世間論を初めて読んだが大変参考になることが多かった。
    世間の赦しとはずし、それらに我々は意識していなくても縛られている。

    この書は刑法的観点からそれが論じられている

    Posted by ブクログ
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