<あらすじ>下町の銭湯「すずめ湯」の娘・まめは、子供の頃からずっと幼馴染みの聡ちゃん(妻子あり)に片思いを続けている。フラれてもフラれても、あきらめられない恋。志村貴子が贈る、「食い意地」ならぬ「恋意地」のはったヒロインの、究極の片思いストーリー。※電子版には志村貴子まつり2015リレーマンガは収録されていません。ご了承ください。
<書店員のおすすめコメント>「初恋は叶わないもの」というフレーズ、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。この作品の主人公・まめは初恋をこじらせた30代女子。近所に住む幼なじみのお兄さん・聡太になんと20年間も片思いをしているのです。告白して振られたり、聡太が結婚して子どもが出来たりしても諦めることができないまめちゃん。なんとか新しい恋に踏み出してみたり、聡太から離れるために遠くの街に引っ越してみたりしますが、結局戻ってきてしまうのです。まめちゃん一途すぎます!ここまで来てしまった以上は…なんて”意地”も張りながらの山あり谷あり恋模様、果たしてまめちゃんの初恋が実る日は来るのでしょうか…来てほしいな…。
<あらすじ>「もし私の好きな人が女の子だったらどうする?」鎌倉のお嬢様学校&進学女子高を舞台に紡がれる、胸キュン“ガール・ミーツ・ガール”ストーリー、待望の第1巻!マンガ界大注目の志村貴子が描く、女の子の恋と秘密がいっぱいの物語。
<書店員のおすすめコメント>幼い頃大親友だったふみとあきら。高校生になって再会したふみは、女の人との恋に悩んでいて――。友情も、初恋も、片想いも、両想いも、色々な「好き」が様々な形で交錯する、ほろ苦いガールミーツガール。2009年にアニメ化もした作品です。
とても繊細な心理描写と、舞台の鎌倉や江の島特有のゆったりした空気感にきゅんとします。瑞々しい女の子たちが恋や性に四苦八苦しながら成長していくのが読んでいてとても眩しいです。最終話のふみのモノローグは何回よんでもうるっときてしまう…。物語に登場するスポットを聖地巡礼に行ったくらい、個人的に大好きな作品です!!
<あらすじ>女の子になりたい男の子と、男の子になりたい女の子。フクザツで繊細な、思春期物語。女の子のかわいい服を着たいという気持ちが抑えきれない内気な男の子・二鳥修一は、転校先の小学校で、背が高くカッコイイ女の子・高槻よしのと出会う。彼女もまた、「男の子になりたい」思いを胸に秘めた女の子だった。フクザツで壊れやすい心を抱えて思い悩む現代の少年少女たちを、優しく透明に描き出す、思春期学園ラブストーリー!
<書店員のおすすめコメント>みなさんは性別に関して疑問に思ったり悩んだりしたことはありますか?この作品は「女の子になりたい男の子」と「男の子になりたい女の子」と、そのふたりを囲む個性豊かなキャラクターたちの思春期物語です。女の子みたくかわいいお洋服を着たいと望む主人公・にとりん。にとりんの気持ちを理解してくれる友達、同じ気持ちを持っている仲間、からかってくる同級生、両親や姉、恋人など様々な人間関係の中で悩みながらもそれぞれがそれぞれの答えを導き出していく。思春期の複雑な心と体を柔らかく優しく丁寧に描いたこの作品、ぜひご一読ください。
<あらすじ>『放浪息子』テレビアニメ化で話題沸騰、志村貴子の連載デビュー作にして、初のヒット作!ミドリ頭の健康不良中学生・本田千暁、不思議美少女・キクチナナコ、イケメン不良教師の兼田など、個性豊かなキャラクターが思春期の少年少女たちの心情をデリケートに描き出す、志村貴子ワールドの真骨頂!
<書店員のおすすめコメント>この作品は、緑色の髪の毛をした主人公・本田千暁(美少年)のグダグダな青春と、千暁を囲む少女たちとの不完全燃焼恋愛物語。社会人になって思い返す学生時代は、本当に狭い世界に生きていたのだなあと感じます。小さな箱の中、意味もなく反発したり。千暁も派手な髪色、中学生なのに喫煙、学校もさぼっちゃったりして、そんな日常が淡々と描かれています。退屈でもなんでも、人生は続く、生きていく。志村貴子の傑作です。
<あらすじ>ダンナに逃げられちゃった人妻のスズキヨリコさん。飲み屋で意気投合した男の家で、なんとなく暮らし始める。万引き常習犯の少年は、ヒキコモリの妹を愛している。霊と暮らす女は、人間の男と付き合い始める。それぞれの想いは、すれ違ったり合わさったり。ありふれた毎日の中の恋愛模様を淡々と描き出す。ちょっとHで切なくアブナイ、志村貴子待望のエロティック傑作集!!
<書店員のおすすめコメント>旦那に逃げられた人妻、妹に構ってほしくて万引きを繰り返す兄、事故物件に住み続ける女…ちょっと危うい人たちの色っぽい短編集。同性どうしや近親との恋など、志村先生のエッセンスが詰まってます。ちょっとエッチな描写もあってドキドキしますが、描写自体は淡々としているので読みやすいです。個人的には幼馴染小学生カップルがいとこのAV出演で性に目覚めるお話が好きです。すぐ下ネタを言ういとこのお姉さんや、それに対抗しようと未熟な身体で誘惑を試みるみかちゃんが可愛い!クスッと笑えてなんだか切ない読後感です。
<あらすじ>恋とも友情とも、憧れとも執着とも、嫉妬とも恐れとも、言葉にできない、大切なきもち。 舞台に立つことを夢みて歌劇学校に通う少女たちの心を、鮮やかに切り取った青春群像シリーズ。 淡島(あわじま)歌劇学校合宿所――通称“寄宿舎”には、舞台に立つことを夢みる少女たちが全国から集まってくる。ミュージカルスターに憧れて入学した若菜。親友の思いを背負って学び続ける寮長の絹枝。周囲の視線を集める美しき特待生の絵美。かけがえのない季節をともに生きる少女たちの青春グラフィティ。 【目次】第1話 田畑若菜と竹原王子 第2話 竹原絹枝と上田良子 第3話 岡部絵美と小野田幸恵 第4話 伊吹桂子と田畑若菜 第5話 柏木拓人と吉村さやか 【番外編】拓人くんの日常志村貴子まつり リレーマンガ(4)
<書店員のおすすめコメント>「淡島」は女優を目指す高校生たちが通う憧れの歌劇学校。淡島を目指す過程で挫折していく子もいれば、入ってからの熾烈な人間関係に辞めていく子もいて。『青い花』の世界とも繋がる現在と、その子たちの母親世代の過去を行き来しながら展開する青春群像劇です。
華やかな世界ですが綺麗事ばかりではなく、10代の少女たちの懸命な姿と、それでも叶わない夢の残酷さが泣けます。そしてシンプルだけど繊細な線で描かれる表情の切り取り方やなびく髪の美しいこと…。心に沁み入る物語です。
<あらすじ>ある雨の日。青蘭中学の入学式を待ちわびる「塙さほ」は、傘もささずに青蘭の制服を着て立っている少女と出会う。「あたしがみえるの?」と語りかけてきたその少女は、みつあみで、幽霊で、名前は「ちえ」。それを聞いた両親は、その子は、「さほ」の亡くなったお姉さんだという。だが、母のお腹の中で死んだはずの自分が、なぜ成長して、青蘭の制服を着ているのか? 疑問に思った「ちえ」が、あることに気がついた、そのとき……。「ちえ」と「さほ」、ある姉妹が遭遇した不思議なものがたり、その真実はどこに?
<書店員のおすすめコメント>ある日、幽霊が見えるようになってしまったさほ。ちえと名乗る女子高生の霊は、実はさほの死んだ双子の片割れだったです。ここまでの内容ですとありがちかもしれませんが、読み進めると展開が逆転。ちょっと不思議な双子のお話です。双子って、言葉が無くとも相手が考えていることが分かったり感じ取ることができると言いますよね。一心同体というか…。でも、同い年故に相手と比べられたり、例えば同じ人を好きになってしまったり、ちょっと大変そうなイメージもあります。この作品のさほとちえも双子ならではの悩みや葛藤を抱えながら生きています。切なくてさみしくて、そしてあたたかい。そんな作品です。
<あらすじ>気弱なお坊ちゃま・めぐむの前に突然現れたのは、自称“魔女”のお姉さん。不思議な力を使ってめぐむに意地悪したり助けてくれたり……。謎の魔女っこと優等生男子の不思議な交流を描いた「かわいい悪魔」シリーズが、描きおろしを加えてついに完結!表題作の他、銭湯でひとめ惚れをしてしまった女の子の心の揺れを綴る『あたいの夏休み』、憧れの先生が“継母”になってしまった青年(マンガ家志望)の苦悩を描く『不肖の息子』など、志村貴子の魅力が光る珠玉の全7編。
<書店員のおすすめコメント>ある日突然めぐむの前に現れたお姉さん。それは何でも思い通りにできる「魔女」だった――。どんな人間関係にも瞬時になじむ魔女のお姉さんが、めぐむ家族の問題を解決していく表題作「かわいい悪魔」ほか、志村先生の魅力が詰まったポップな短編集です。少し不思議でかわいい女の子がたくさん登場!髪の生え際の美しさやほっぺの柔らかそうなのが好きすぎて\も~かわいいよ~!/って叫びたくなります。
<あらすじ>『青い花』テレビアニメ化で話題沸騰、志村貴子(『放浪息子』)の短編集。夢に出てきたハダカの女の子は…どう見ても、ぼくなんです。繊細で淡々とした作風で人気急上昇中の志村貴子、傑作読切作品が1冊に!『放浪息子』の原点的作品である表題作「ぼくは、おんなのこ」など、計6作品を収録!
<書店員のおすすめコメント>こちらの作品は傑作短編集です。表題作の「ぼくは、おんなのこ」は志村貴子先生のデビュー作であり、『放浪息子』の原点でもある作品です。激しい場面展開があるわけではなく、大笑いしたり大号泣したりもしない。それでも読むと心が揺さぶられて、余韻があたたかく残る。柔らかく透明感のあるキャラクターたちのそれぞれの物語がひとつひとつ心に染みる作品集です。
<あらすじ>再婚した母。離婚して以来、「彼氏」と暮らす父。そんな家族に囲まれて生活する高校生のまゆこはいま思春期の真っ只中。まゆこの「家出」から始まった、さまざまな人生が交差する心に染むランナウェイ・ストーリー。
<書店員のおすすめコメント>主人公・まゆこの両親は離婚しています。父はなんと”彼氏”と一緒に住み、母はもうすぐ再婚。ちょっぴり複雑な家族と、大好きな彼氏と、同じ境遇のクラスメイトたちと、その中でまゆこは日々成長していきます。こちらの作品はまゆこが主人公の位置づけだと思うのですが、まゆこを取り囲む登場人物たちそれぞれのストーリーが描かれています。10人いれば10通りの生活があり、生き方がある。家族だったり、学校だったり、恋愛だったり、無限に出てくる悩みにどんな答えを出しながら進んでいくのか。ふわっと柔らかい絵柄と、深く考えさせられるストーリー、セリフが素晴らしい作品です。ぜひご一読ください。
<あらすじ>姉のエリ子と弟のダイゴは、近所の公園から家に帰るハズが、いつの間にか、ちょっとだけズレた違う世界に来てしまう。いなくなっちゃった両親、違う世界にもいる自分の友達…この世界っていったいどこ? 元の世界へ帰るための、2人の不思議な不思議な日々。
<書店員のおすすめコメント>こちらの作品は藤野千夜の小説をコミカライズした作品。多部未華子主演で映像化もされています!ある時を境に、自分たちが住む世界とは違う世界に迷い込んでしまった姉弟が、元の世界に戻るためにあれやこれや…。果たしてふたりは元通りの世界に帰ることができるのでしょうか。今の自分がいれば、過去の自分もいて未来の自分もいて、その全ての時間に生きる自分がいるとしたら、他の時間に生きている自分は元気で過ごしているのかしら、なんて考えてしまう内容です。
<あらすじ>人気レスラー・藤かおるが帰ってきた!でも、子連れ!?前所属団体へのカムバックを果たそうとするが…!?第1巻。
<書店員のおすすめコメント>主人公の藤かおるはかつて人気女子プロレスラーだったが、好きな人ができて辞めてしまう。やがてその恋人との子供ができるが、今度は恋人の前からも逃げてしまう――。そう、藤はここ一番の大事なときに必ず逃げ出してしまう、ものすごーくダメなやつなのです。
まさに体育会系の、根性とか男気(女だけど)が試される世界で、選手としても妻としても母としても逃げてしまう藤のダメっぷりにはなんだか心打たれます。私みたいな小心者は、逃げたいと思っても逃げられないから。
藤とペアでありライバルでもある町屋ゆりとの関係性にもキュンとします。逃げる側も情けないけれど、逃げられて残された方だって悲しい。
藤の成長記でもあり、友情譚でもあり、なにかを挫折したことのある人に読んでほしい作品です。
<あらすじ>目が覚めると、身体だけが子供になっていた―― 灰島かなで 劇団員・25歳 桑田勇紀 バス運転手・30歳 2人はラブラブ同棲を満喫していた。でもある朝、かなでに起きた異変により、生活は一変する。原因も、大人の体への戻り方もわからず、あたふたする2人。昨日までは恋人・勇紀の身体を、心ゆくまでむさぼっていたのに、どんなにムラムラしても、Hは叶わず…! 舞台の上では老人にも幼児にもなれる。それがかなでの役者としての喜びだ。でも現実的に肉体を変えることなんて、できないはずなのだが…!?
<書店員のおすすめコメント>劇団の脚本家として活動する灰島かなでは、ある日突然子供の身体になってしまいます。同棲する恋人の勇紀はかなで以上に戸惑いますが、なんとその日から勇紀の弟で同じく脚本家の裕太も同居を始めることに……。最初からファンタジー要素も強いですが、話が進むにつれ「演劇=非現実」と「現実」が入れ子構造のようになって、さらに見逃せないストーリー展開になっています。子供になったりまた大人に戻ったりする自分の身体に振り回されながら、自分の心を自覚していくかなでの様子に胸が締め付けられます。創作に関わる仕事だからこそ生まれる嫉妬や不安も繊細かつリアルに描かれていて、本当に演劇を見ていたような気持ちになりました。その読後感も作者の意図だとしたら……もう、さすがの一言ですね。
<あらすじ>志村貴子初BLコミックス「不憫BL」で人気を博した義兄弟のシリーズ連載が待望のコミックス化 ――4年前、親同士の再婚で突然出来た2才下の弟・夏央。兄となった公崇は夏央に勉強を教えてあげると「兄ちゃん」と頼ってきてくれるようになり、そんな弟が可愛くて仕方ないしあわせな日々。しかしある日、公崇は、自室に男を連れ込みHしてるところを夏央に見られてしまった! 嫌われた上にゲイだと学校で言いふらされ… 不登校→退学→ニートの道の公崇。それでも夏央が欲しくてたまらない。好かれたい触ってほしいセックスがしたい! 欲情が甘く痺れる、ダメ恋ボーイズラブ。
<書店員のおすすめコメント>両親の再婚で義理の兄弟となった二人の関係を描いたBLです。成績優秀だった兄は弟に片思いしているのですが、その弟にゲイであることを言いふらされて不登校になり、ニートになってしまった。それでも弟への思いは消えず…。ヤリチンの弟と思いの強すぎる兄の気持ちの掛け合いや、勉強を通じて徐々に距離が縮んでいく二人の様子にヒヤヒヤ、ドキドキしながら読み進めました。一方で家族や、バイト先のコンビニの同僚など、周囲のキャラクターも魅力的で、読後感はほんわか。BL初心者さんにもおすすめしたい一冊です。
<あらすじ>【電子限定!雑誌掲載時のカラーページ&紙コミックス未収録のカラー口絵を特別収録!】義兄が私に恋をした。…けど、「あんたとなんかぜったいセックスしてやんない」エロマンガ家の娘×童貞こじらせ兄&性悪ブラコン妹 できたて家族のくちゃくちゃ人間模様。エロマンガ家の娘・花琳。母が再婚し、新しい父と、歳の近い兄と妹ができた。しかし、義兄の光一は顔がいいだけのセクハラ野郎で、義妹の美咲は花琳を敵視するブラコン女。耐えかねた花琳は、ある月曜日の朝に亡き実父に「会いに」行き――? 別れたり増えたり恋したり、一つ屋根の下で遷り変わりゆく家族のかたち。志村貴子が贈る読切り連作シリーズ、第一集。
<書店員のおすすめコメント>エロ漫画家の両親のもと育った花琳を中心に繰り広げられる群像劇。母の再婚によってできた義兄の光一にセクハラされ、ブラコンの義妹・美咲には嫌われ……亡くなった父親(幽霊)にも心配される花琳。でも、光一にズバっと言い返したり、『妄想で溜飲を下げ』たり、かわいいだけじゃなく図太さもあるところがすごく魅力的。光一や美咲も一見鼻につくけど外面と内面の対比が絶妙に描かれていて、憎めないキャラクターになってる。様々な登場人物が織りなす人間模様で今後の展開も楽しみです。