
理論物理学者のロバート・オッペンハイマーは、ロス・アラモス研究所初代所長としてマンハッタン計画を主導し、広島、長崎に災厄をもたらした原子爆弾を生み出した。その結果、「原爆の父」と呼ばれるようになるが、彼自身は名声の陰で原爆のもたらした被害、さらに強力な兵器「水爆」の誕生につながる可能性があることに罪の意識を抱き、その開発に反対の意思を表明していた。本書は、これまでに数多く書かれたオッペンハイマー伝をつぶさに再検討し、その多くに異を唱える。豊富な史料をもとに、彼の足跡を丹念に辿り、政治に翻弄され、欺かれた科学者の実像に迫る。
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2025/3/31 23:59 まで有効
著者が科学者なだけに、ヘンな想像(勘ぐり)や思い込みがなく、正しい共感を持ってオッペンハイマーを描いている。とかく文系の人が描くと、取りつかれた全能感の権化みたいに書かれることが多いけど、そんなマッド...
とても読み応えがあって面白かった。
サブタイトル通り、オッペンハイマーを英雄や奸雄としてではなく、その才能を評価されつつ時代の波に翻弄された凡夫として描かれているのが興味深かった。
昨年(2023年...
4月からずーっと読んで、やっと読了。ともかくたくさんの人が出てきて 若干 混乱気味のまま最後まできた。読み始めてから 映画を観て 今 再び 映画が観たくなった。戦争という事実も こっち側とあっち側...