
女子体操着であるブルマーは、ブルセラブームを契機に批判を受け、1990年代半ば以降に学校現場から急速に姿を消した。消滅の社会的背景はこれまでも断片的には語られてきたが、では、腰に密着して身体の線があらわになる服装が、なぜ60年代に一気に広がり、その後30年間も定着・継続したのだろうか。地道な資料探索や学校体育団体、企業への聞き取り調査を通して浮かび上がってきたのは、中学校体育連盟の存在だった。そこから、中体連の資金難、企業との提携などのブルマー普及の背景を解き明かす。また、受容の文化的素地として、東京オリンピックの女子体操が与えたインパクト、戦前から続くスカートの下の2枚ばきの伝統などとの関連も検証する。ブルマーは導入当初から性的なまなざしにさらされてきた。にもかかわらず、学校現場でブルマーが存続してきたのは、ブルマーをはく女子の身体に女子修身教育の幻を見る戦前回帰派と、美と健康を見る戦後民主主義派とが思わぬかたちで共謀していたためではないかと指摘する問題提起の一書。
クーポン利用で【70%OFF】1,700円(税込)で購入できる! 6回利用可能
値引き額上限に達しています。
2025/3/31 23:59 まで有効
「宮部みゆきが「本よみうり堂」でおすすめした本」でお勧めされた本、第ニ弾。
書き振りは新聞記者の週刊誌連載のごとくとても分かりやすいのだけど、大学の先生の本なので、とっても実証的。「まえがき」には、...
何故、学校で密着型ブルマーが取り入れられ、存続され、
そして廃止されていったのか。各種資料やデータ等を調べ、
考察し、詳細に解き明かしてゆく。
・はじめに
第1章 ブルマーの謎と来歴
第2章 密着型ブ...