
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かつて、『紺碧の艦隊』『旭日の艦隊』『ビッグ・ウォーズ』などで一世を風靡したSF作家・荒巻義雄...。その初期の思弁小説の世界を全7巻の全集にて刊行開始!「21世紀に入り、ますます豊穣をきわめ、国際的注目を浴びる日本SF。そんな現在、荒巻SFのエッセンスともいうべき初期のメタSFの名作の数々がここに復刻されれば、新たな読者を獲得するばかりか、我が国において筒井康隆、荒巻義雄、山野浩一から川又千秋、伊藤計劃、円城塔までを貫く思弁小説の精神史をも明らかにすることができるだろう」(巽孝之)【第2回配本について】 『聖シュテファン寺院の鐘の音は』は、第1回配本の『白き日旅立てば不死』の14年後の世界が描かれています。荒巻ファンには、「白樹シリーズ」として知られているものです。永遠の恋人であるソフィーを求めてウィーンを、そして「異界」を彷徨う主人公・白樹直哉の行く先は...。純文学とSF作品の間を行き来しているかのごとく傑作が完全版で! 解説は、マニエリスムを語らせたら随一の学魔・高山宏(英文学者)と新戸雅章(SF評論家)が書き下ろし!
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2025/3/31 23:59 まで有効
『白き日旅立てば不死』の続篇。荒巻独自の世界設定が秀逸。クレマンが小説内でいうほど悪の権化というわけではなく、その援助で国を支配するハムラーも奇癖の持ち主だが、とりわけ冷酷な支配者にも見えない。それは...
三部作二作目。『白き日〜』から十数年が経過し、白樹はソフィーを求めて〈異界〉に入り、その中世風の牧歌的市民社会を旅する。グノーシス思想や現象学的精神分析、或はラカンなどを参照しながら幻想世界を解釈する...
『白き日旅立てば不死』の緊密でモノクロームな薄暮の世界に比べると、どことなくルーズで明るいカラーで語り直したような世界はしっくりこなかったが、読み終えた後は劣化では無く変化ではないかと感じられてきた。...
この作品が書かれたのが1987年。ニセコ要塞の1巻が86年。軍略小説、シミュレーション小説で荒巻作品に触れた者としては、文体や「世界」のとらえ方が似ているので、ちょっと懐かしさを感じてしましました。