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ルテン王国の第二王子ロークランと婚約したエイプリル。幼い頃に両親を亡くし、叔父夫婦に引き取られ、冷遇されていたエイプリルにとって、ロークランと過ごす水曜日の午後3時のお茶会は、楽しく幸せなひと時だった。2人が16歳の頃、隣国がルテン王国への侵略を開始する。「戦場からもエイプリルのことを想っていられるように、愛する人が身に付けていたものが欲しいのです」 そうしてロークランは、エイプリルがいつも髪につけていた青いリボンを腕に巻き、戦場へと向かった。2年後、首を長くしてロークランの帰りを待っていたエイプリルの耳に入ってきたのは、ロークランの訃報だった――。「好きです、ロークラン王子様」 自分の気持ちを素直に伝えられないまま、愛する婚約者を失い、悲しみに暮れるエイプリルの目の前に現れたのは、戦争から帰還した、ロークランにそっくりな双子の兄ドミニク。エイプリルは彼と話すうちに、生き残ったのはドミニクではなく、ロークランなのではないかと疑い始めるが…
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