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――その日まで、私たちは幸せだった。薬師の一族に生まれ、優秀な薬師になることを夢みる少女・オリヴィエ。だがある日故郷の村が襲われ、姉以外の家族を失ってしまう。領主であるエルベルト伯爵に引き取られるものの 待っていたのは、足が不自由になった姉を庇いながらの家畜同然の生活。ついには姉を人質に取られ、力の悪用を強要される。「貴様ら一族にしか作れない、完璧な即死毒」 それは薬師自らの血液を精製して作られる、特別な毒薬。「人殺し公爵」と悪名高いヴィクトールを毒殺するために 身分を偽り公爵家に嫁ぐことになるオリヴィエ。だが噂とは異なり、彼は誠実で優しく…。「彼を…殺したくない…でも、このままじゃお姉ちゃんが…」 ヴィクトールの愛に触れるほど、オリヴィエの苦悩は深くなっていく――
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