「『ゴールデンラズベリー5』(祥伝社) 刊行記念トークイベント」独占レポート! 持田あき×担当編集者が語る創作の裏側
2025年8月17日(日)、東京・青山ブックセンター本店にて「『ゴールデンラズベリー5』(祥伝社) 刊行記念 トークイベント」が開催されました。このイベントは、『ゴールデンラズベリー』新刊5巻の発売と、作者の持田あき先生の画業25周年を記念して行われた企画で、当日はチケットを手に入れた100名のファンが来場しました。大盛況だったトークイベントの様子をお届けします!
▼持田あき
鹿児島県出身。2000年、高校1年生の時に「りぼん秋のびっくり大増刊号」(集英社)掲載の『角砂糖恋愛』にてデビュー。2019年『初めて恋をした日に読む話』が実写ドラマ化。最新作『ゴールデンラズベリー』は、第2回(2022年)ebookjapanマンガ大賞書店員賞、第25回( 2022年)文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。
▼『ゴールデンラズベリー』(祥伝社)
ハイスペックなのに「仕事が続かない男」北方啓介と、恋愛経験豊富なのに「恋が続かない女」吉川塁。続かない二人が紡ぐ、芸能界サクセス・ラブ・ストーリー!
店内に掲げられたイベント看板。満員御礼の文字に期待が高まります
WEBで先着販売されたチケットは即完売。多くのファンが開場前から列を作りました
会場入り口に並べられた『ゴールデンラズベリー』。最新刊の5巻を手に取るファン
貴重な原画の前には、熱心にスマホで撮影するファンの列が
満席の会場。コミックスを読み返しながら、先生の登壇を待つファンの姿もありました
持田あき先生×編集者トークイベント
今回のトークイベントは、持田あき先生と担当編集者の松永朋子さんが、来場者から事前に寄せられた質問に応える形で進められました。
『ゴールデンラズベリー』誕生の背景から、各キャラクターの細かな設定、漫画制作のこだわりまで、興味深いテーマで次々とトークが展開され、先生の飾らない言葉や編集者とのテンポのいいやり取りに、会場からはときおり笑い声も。会場のスクリーンでは、構想段階のラフや先生の作画工程を収めた動画も公開され、貴重な映像にファンの目は釘付けになっていました。
ここからはトークの一部を抜粋し、特別にご紹介します!
絶対に褒められる世界では、漫画は描けない
――ゴールデンラズベリーの構想はどんな時に思いついたんでしょうか?
編集・松永さん(以下:松永さん):『ゴールデンラズベリー』の連載が始まったのは2020年。今から5年前になりますが、実はその4年前から、持田さんとお会いして、いろいろと会話を重ねてきました。まだ『初めて恋をした日に読む話(以下:はじこい)』が出たばかりの頃でしたね。
持田先生:そうですね。『はじこい』が1、2巻くらいの時だと思います。
松永さん:私から、「フィール・ヤング」(祥伝社)でご執筆いただけませんかとお願いしたのが9年前になります。そのあと『はじこい』のドラマ化などもあり、持田さんはかなりお忙しい日々でしたが、その間もちょこちょことお茶をご一緒したり、食事をご一緒したりしていたんですけれども。
持田先生:私たち付き合ってるのかな? みたいな(笑)。 食事はするけど、もう一歩先に行けるのかな? みたいな感じでした。
松永さん:そうですね。で、ようやく『はじこい』のドラマも落ち着き。
持田先生:そろそろ私たちの関係もはっきりさせましょうか、みたいな感じで(笑)。
松永さん:ちょっと腰を据えてやりませんか、ということで2020年から『ゴールデンラズベリー』の連載が始まったという感じなんです。”芸能界もの”にたどり着くまでは、けっこう紆余曲折ありました。「フィール・ヤング」なので、社会人の女性に向けた作品にしたいということで、やっぱり学生というよりはお仕事ものですかね、という話はしていました。医療ものや警察ものなど、いろんな職業をあれやこれやと検討して、最終的に芸能界ということになったんです。私、当時の記憶を掘り起こしたんですけど、持田さんからスパッと「芸能界、どうでしょう?」と言われたような。
持田先生:ふらっと言ったら、(松永さんが)食いついてくれて、これで行こうみたいな。
松永さん:私がわりとミーハーだったというのもあるんですけど。
持田先生:そうそう。K-POPの話とか、お会いするたびに松永さんが推しへの愛を語っていて。私はちょっと推しというのは、あんまり定まらないタイプなんですけど。好きな人がいるってこんなに素敵なんだなと思って。お話を伺っているだけで楽しいんですよね。
松永さん:そうですね。仕事の話もしてはいたんですけど、お会いすると大体そういう推しの話とかをしていて。友達かっていう感じだったんですけど(笑)。なので、私が食いついたっていうのもありますし、やっぱり持田さんの華やかでキラキラした絵と、芸能界っていう世界との相性がバッチリはまったなと。
持田先生:なかなか自分で「うん、うん」とは言えないですけど(笑)。
松永さん:説得力のある感じで芸能界を描ける漫画家さんて、なかなかいないので。みんながみんな描けるわけじゃない。だから、見つけたなという感じで「ぜひやりましょう!」ということになりました。
――タイトルは、どのように決めましたか?
持田先生:映画賞からですね。
松永さん:ラジー賞※という映画賞から来ました。「タイトルどうしますか」と伺ったところ、持田さんからバシっと「ゴールデンラズベリーにしようと思います」と。私はそんなに映画に詳しい方ではなかったので、すぐには点と点がつながらなくて、一拍おいてから「はっ! あの映画賞の」という感じでした。芸能界ものをやろうというときに、逆説的というか、いきなりこのタイトルを持ってくる尖ったセンスといいますか。
持田先生:いやいや、そんなこと言われたら恥ずかしいよ!
松永さん:すげーや持田さんみたいな。光るセンスを垣間見た気がしました。
持田先生:んー、なんというか、作品を読んだ人に「オモロなかったわ」って言われたら、そりゃすごい傷つくんですけど、やっぱりね、絶対褒められる世界ではね、漫画は描けないなと思っていて。絶対褒めてくれる人が言う「おもしろかった」は、ちょっとオブラートに包んだ、本音ではない社交辞令的なものを感じるので。「おもしろくなかった」そう言われることもあるという前提で、「おもしろかった」と言われたいなと思って、このタイトルをつけました。なんか、かっこいいこと言っちゃいました。すみません(笑)。
※ゴールデンラズベリー賞(通称:ラジー賞)アカデミー賞受賞式の前夜に、その年の「最低」の映画を表彰する映画賞のこと。
「北方啓介」は異性というより、アラサーの乙女
松永さん:今日のために持田さんから、漫画を読んだだけではわからないような登場人物の情報を入手しましたので、ちょっと皆さんと一緒に見ていけたらと思っております。最初に「北方啓介」のプロフィールをいただきました。
松永さん:読んだだけで、(会場から)笑いが起きていますね。年齢が32歳で、誕生日が10月17日、身長が 178cmの長身で、体重は「メンタルに左右されがち」ということで、決まった体重はないんですね(笑)。
持田先生:この人はね、アラサーの結婚していない人ですよね。なんかちょっと、いろいろ未来に迷っている感じ。
松永さん:このプロフィールを見たとき、「なんか繊細すぎんか?」って話を持田さんにしたんですけど、持田さんが「ハイスぺなイケメンで長身だけど、メンタルはアラサーの乙女みたいなもんなんで」みたいなこと言われていて、確かにねと。
持田先生:迷える30代の女の人を描けば決まるなっていう感じで。
松永さん:私たち、塁より啓介にシンパシーを感じていて。
持田先生:いつも「かわいそー」って言ってます(笑)。
――異性キャラの心情描写って、難しくなかったですか?
持田先生: 啓介は、なんか女性として描いているんですよね。
松永さん:異性として描いていない?
持田先生:はい。悩めるアラサー・アラフォーとか、『はじこい』もそうですけど、そういう女性の声っていくらでもあるし、検索しても出てくるんですけど、男の人もこのくらい悩んでいたら可愛いなと思って。「まだ人と付き合ったことない」とか、「仕事どうしよう」とか、「親に急かされてる」とか。そういうのを男の人は全然気にしてないっていうんじゃなくて、ちょっとヒヨヒヨしている人がいたらいいなと思って描きました。
「吉川塁」は大吟醸が似合う、かっこいい女の子
松永さん:次に「吉川塁」のプロフィールはこんな感じです。
持田先生:笑っていいですよ(笑)。この子はバイト先とかにいる、なに考えてるんだろうっていう、ちょっと近寄りがたい綺麗めの女の子をイメージして描きました。
松永さん:私、日本酒はあんまり詳しくないんですけど、塁は「花浴陽」という日本酒が好きなんですね。
持田先生:私もあんまり詳しくないんですけど、有識者に聞くと、大吟醸が似合うと思うよと。
松永さん:好きなコスメブランドとかは、もう本当にさすがのコスメ大好きな持田さんらしいチョイスで。
持田先生:塁がジルスチュアートとか使ってたらびっくりなので。
松永さん:それは私も「これわかるー」みたいな感じでした。好きな力士(笑)。相撲も好きなんですね。
持田先生:浅草の近辺に住んでいるので、普通にその辺でお相撲さんを見ると思うんです。たぶん、この子は仕事の休憩中とかにテレビに相撲中継がついてたら、おもしろがっておじさんと一緒に観ていられる気がするので。
松永さん:持田さんは相撲はお好きですか?
持田先生:好きです。
松永さん:宇良関はなにゆえ?
持田先生:宇良知ってるよーって方いますか? 面白いですよね宇良関の取り組み。
松永さん:宇良関はそういう感じのキャラなんですか?
持田先生:おもしろい取組を見せてくれるので。勝ち負けっていうより、今日は何をやるのかなーって感じで見ています。
松永さん:サービス精神旺盛な感じ?
持田先生:そうです。そうです。楽しい感じの。
松永さん:そんな塁が仲良くなれるタイプというのが、「心に乙女心がある人、老若男女誰でも」ということで、啓介だねーと。
持田先生:そうですね。
松永さん:女の人から見ても、かっこいい女の子って感じで。少女漫画とか女性漫画って、どちらかというと、男性キャラのかっこよさに目が行きがちなところがあると思っていたんですけど、 SNSの感想を見ていても、『ゴールデンラズベリー』に関しては、反応が真逆だなと思っていて。塁に対しては「塁かっこいいー」みたいな感じの賞賛がある一方で、啓介に対しては「がんばれ、がんばれ」みたいな。啓介を応援する感じになりましたね。
持田先生:応援したくなる。「もうしょうがないなー」みたいな感じで。
松永さん:そこもちょっと新しくておもしろいなと。
漫画家×編集者のように、二人で何かを作る関係を描きたかった
――アイデアに困ったときは何をしますか?
持田先生:ネームをします。逃げないと言うとかっこいいですけど、なんか漫画をこれまでやってきた時間の中で、気分が転換されたことないです。気が晴れるなんてないです。カラオケ行ってストレス発散とか、どんだけ明るいんだよって思ってます。そういう人いらっしゃるじゃないですか。買い物で元気出ちゃうとか。うそ、うそ、うそ!
松永さん:そういう切り替えの仕方はあまりしない?
持田先生:気分は落ち込むし、お金は減るし。ほんと、気分転換しないです。
松永さん:とことん向き合う?
持田先生:気分が悪いなと思いながら描いてます(笑)。
松永さん:すごいかっこいいです。逃げずに答えが出るまで向き合うってことですよね。
持田先生:いやいや。うーんやっぱりね、絵が描きたい人なので、(ネームができて)原稿に入れたらもう。気分が晴れるのは、いいネームができたときなんです結局。……ちょっと感動しないでくださいよ!
松永さん:いいこと言うじゃんと思って。
持田先生:やっぱり時間の制限とかで、「これでいいか」っていう及第点のネームになってしまうことは、あるにはあるんです。だけどそれで進めると原稿が辛くて、原稿がのってこないので、おもしろいネームができあがることが、私にとって一番いいことですね。
――セリフはどのように浮かんでくるのですか?
松永さん:「『ゴールデンラズベリー』の中でも、ぶっ刺さる言葉がたくさんあったのですが、その語彙がどこから浮かんでくるのか気になります!」という質問があったのですが。
持田先生:恥ずかしいですー。
松永さん:日常的に思い浮かんだらメモするとか、ストックされたりするんですか?
持田先生:そんなことはしないですねー。
松永さん:描きながら、思い出したりとか?
持田先生:そうですね。そんな感じ。
松永さん:5巻の中で、編集部内で深い共感を得たセリフがあって、啓介が塁に対して「人と違うことをするんじゃない みんなと同じことをしても滲み出るのが個性だ」って言うセリフなんですが。(補足:コミックス5巻・P80あたり)
持田先生:そんなこと言っちゃってー(笑)。
松永さん:これほんとうに芸能界に限らないと思うんですよね。仕事全般というか、生きていて当てはまるから共感を呼ぶんだろうなって思うんですけど。うちの編集部の若い子たちも「これ死ぬほど頷きました」と言っておりました。心にすごい響きました。
持田先生:それで思い出したんですけど、芸能界を描くことも一案にあった初期の頃、「なにか二人で作る関係」を描くのがいいなと思っていて。それはなぜか言うと、これまで自分が編集さんと一緒に漫画を作ってきた経験を、入れやすいと思ったからなんです。このセリフは、編集さんから実際に言われたわけではありませんが、こう思っているんだろうなーと感じたことを書きました。
松永さん:やっぱり実体験とか、人生の中で考えたことが生きているんだなーと思います。
持田先生:デビューしたての頃って、読み切りでクリスマスやバレンタインなど、いろんな作家さんが似たようなテーマ設定で物語を描く機会があるんです。何人かの作家さんの作品が同じ雑誌に並ぶので、自然と比べられる感じになるんですね。その時に思ったのは、誰も描いたことがないような(斬新な)ものは、逆に魅力を感じにくかったりすることもあるんだということ。みんなが楽しめる定番の設定の中で、いかにお題を踏むかっていうのが、けっこう腕が出るところなんだなーと思って、それでこのセリフを書いたんだと思います。
松永さん:啓介がまた何かいいことを言ってくれるかなーと楽しみにしております。
持田先生:きっと啓介がいいことを言ったんだとしたら、これまで私がいい編集さんに会ってきたんだと思います。
松永さん:すごくいい話じゃないですか!
「目が光るまで描く」。大きな紙にアナログでカラー原稿を描くのはご褒美みたいな時間
――カラー原稿のこだわりを教えてください
松永さん:持田さんは、現在はモノクロ原稿はデジタルなんですけど、カラー原稿はアナログで描かれていらっしゃいます。「描くときにこだわっているポイントや、どんなに忙しくてもここだけは譲れないってものはありますか?」という質問を頂いています。
持田先生:ちょっと質問の答えじゃないんですけど、デジタル移行がつらかったー(笑)。どちらかというとアナログで描きたかったので。
松永さん:ちょうどコロナ禍のタイミングだったんですよね?
持田先生:そうなんですよ。アシスタントさんを呼んじゃいけないので、人として問われている時期で。本当に嫌だった。
松永さん:『ゴールデンラズベリー』は第1話だけ、アナログなんですよ。みなさん1巻がお手元にあったら見比べてみてください。1巻の1話だけアナログ原稿でいただきまして、2話からフルデジタルに移行されました。正直、全然違いがわからなくて、びっくりしました。
持田先生:ちょっと思い出すと、具合悪くなってくる(笑)。
松永さん:当時の思い出がよみがえりました(笑)。
持田先生:私やっぱりアナログで紙に描くのが好きなので、カラーを描く時間はご褒美みたいな感じです。
松永さん:ちなみに、こだわりポイントは?
持田先生:抽象的ですけど、目が光るまで描くっていう感じですかね。
松永さん:私、持田さんの描く髪のラインがすっごい好きなんですよね。
持田先生:そうそう。私、髪の毛が描きたくて生きてるんですよ(笑)。
松永さん:いつも繊細で華やかで。
持田先生:ショートカットの女性もすごい可愛いし、かっこよくなるし好きなんですけど、やっぱりね、ショートカットを主人公にする勇気がないんです。長い髪の毛を描きたいから。これがないとね。
『ゴールデンラズベリー』1巻カバーイラストと完成デザイン
――漫画を描くうえで、一番大切にしていることはなんですか?
持田先生:納得するって大事です。なんにも引っかからないまま描き終わっちゃうと、あんまり読み返したいと思うものにならない。
松永さん: やっぱり自分でかみ砕きながら納得して、いいものを作るっていうことですか?
持田先生:自分でもいいものが描けたなって思える作品は、絵がどんなに稚拙でも、何年たっても読めるんですよね。これはこの時なりのベストだったんだなって思えるので。歳をとれば漫画が上手くなるかと言われれば、そうでもなくて。なんで昔こんなに描けたんだろうっていう作品もあります。
松永さん:その時、その時しか描けないものがある?
持田先生:そうだと思います。よくわからないけど、流行ってるし、これでいいんじゃないかなーと思って描くと、だいたい失敗するイメージがあります。
――こんど開催される原画展にあたって、注目して見てほしいところがあれば教えてください
持田先生:よく、原稿がでかいねって言われます。
松永さん:会場に飾ってあるとそんなに感じないかもしれませんが、編集部とかにあるとけっこう大きいですよね。B3サイズくらいですかね。
持田先生:大きな絵を描くのがデビュー当時からの夢で、雑誌で一番大きな絵が描きたかったんです。表紙とか、それがすごく自分の中で夢見ていたことなんですけど。デビューした時に、10mm×10mmの小さい予告カットを依頼されて、「何をここに込めろって言うんだ!」っていう(笑)。雑誌にのってもすごく小さい。逆にこれでよく仕事くれたなっていうくらい小さいカットで。原稿が大きいのは、当時もっと大きなカットが描きたいなと思っていた名残だと思います。
松永さん:今回お持ちした原画の中にはないんですけど、ラインストーンとかを貼られているものもあるんですよね。
持田先生:それ、すごい私のオリジナルみたいに言っていただくと気まずいんですけど、デビューした雑誌が「りぼん」でして、そこでは普通だったんです。
松永さん:そうなんですね! 「りぼん」ではスタンダードなんですね。私、りぼん読者だったんですけど、リアルタイムで読んでいたときは、印刷物でしか読まないじゃないですか。だから持田さんから生原稿をいただいたときに、「なんか凸凹してる!」と思って。キラキラしてるーと思って。
持田先生:私が個人的に考えたみたいになってますけど、すごい気まずいなーって(笑)。
松永さん:印刷でも、印刷所の人に頑張ってもらって、なるべく再現してもらっているんですが、やはり生で見ると全然違うなっていうところがあって。原画展に飾られるものには、生原稿ならではの魅力があるので、ぜひご覧いただきたいと思っております。
来場者特典として配られたポーチとイラストカード3枚組。中央のイラストは「フィール・ヤング」で連載している作家さんから「今月のフィール・ヤングの表紙かっこいい」と褒められたことに感激して選んだ1枚だそう
イベントの最後に、持田先生からコメントをいただきました!
――トークを終えての感想はいかがですか?
いや、すごい担当さんが愛しくて! ちょっと愛が募ってました。この漫画って、そういえば編集さんが可愛いと思って描いたのかもなと思いました。来場者のみなさんも、すごい優しかったです。温かくて見てくださって。しゃべっても大丈夫だっていう気持ちでトークができました。
――今日会場に来られなかった読者にもメッセージをお願いします!
すごくお会いしたかったです。読者の皆さんとまたお会いできる場ができるように、漫画を頑張っていきますので、よろしくお願いします。
以上、「『ゴールデンラズベリー5』(祥伝社)刊行記念 トークイベント」の様子をお届けしました。先生ご自身の言葉で語られる登場人物や創作の舞台裏の数々――イベントを通して、より作品世界が鮮明になったファンも多いのではないでしょうか?
トークイベントの後にはサイン会も行われ、会場の外にはもらったサインを何度も見返しながら帰途につくファンの姿がありました。
また、『ゴールデンラズベリー』新刊5巻の発売を記念して、原画展も開催中です。生原稿ならではの魅力と迫力を体感できる特別な機会をお見逃しなく!
インフォメーション
◆持田あき画業25周年&「ゴールデンラズベリー」新刊発売記念原画展
会場:青山ブックセンター本店・ギャラリースペース
日程:2025年9月3日 (水) 〜2025年9月16日 (火)
時間:平日11:30~21:30 土日祝10:00~21:00
*最終日は17:00まで
*状況により、営業時間の変更がある場合もございます。お手数ですが、お出かけ前にご確認下さい。
料金:無料
取材・文=白石さやか 写真=田中和弘
取材協力=青山ブックセンター本店
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