ちばてつや賞受賞作品が決定! ebookjapan賞も発表!
受賞作品がebookjapanだけで読める!
第76回ちばてつや賞大賞受賞作
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『本がある部屋』
ちばてつや先生の選評
主人公の目を通して繰り返し読むうちに、作者の考えや感性にどんどん近づいて行けるような、不思議な感覚でとても輝いて見えた作品。無表情で無感動、惰性で生きている虚しさがじわりと伝わってくる、純文学的な力作だね。明るくて、読んだ後に元気が出るものばかりが漫画じゃない。こういう救いようのない世の中の不条理みたいなものが描けるっていうのはなかなか得難い才能だと思うよ。
講談社担当からの感想
作家の感性が爆発した意欲作!
十代を卒業したばかりの作家ならではの、同年代のリアルな会話、感情の描き方が魅力的です。武器である抒情性とエンターテインメント性の両立を、これから目指していってもらいたいと思います。
ebookjapan賞受賞作
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『コリン先生随行録』
ちばてつや先生の選評
人物や背景を細かく描き込んでいて、すごく実力のある方だと思ったし、伸びしろを感じたね。大石くんもコリン先生もキャラクターはとってもいいんだけど、先生がコワい人という設定は後出しせずに先に見せておきたかったね。読者はこの物語にも、キャラクターにも初めて出会うから、導入部分はすごく大事。あとは、文字やナレーションを減らして、絵をみただけで伝わるように、意識してみるといいかもしれないね。
講談社担当からの感想
教師だけど頼りにならないコリン先生と、生徒だけどなんでもできて頼りになる大石君。好対照なキャラ二人によるセリフの掛け合いが面白く、最後まで楽しく読めました。絵で笑わせるシーンもあり、作者にコメディセンスを感じました。
ebookjapan担当からの感想
物語自体にきちんとした起承転結があって、とてもスムーズに読むことができました。また、気弱な教授と強気の助手、というキャラクター・役割がはっきりしているため、読者であるこちらもすぐに物語の世界観に溶け込むことができたように思います。会話のやりとりも「物語を進めるための状況説明」ではなく「キャラクター同士の会話」として楽しめました。物語というタテ軸と、キャラというヨコ軸、どちらも楽しめる素敵な作品だと思います!