＜あらすじ＞罹患すると性別を問わず患者自身に好意を持つ者に対して性的興奮を誘発させる原因不明のアレルギー「フェロモン症」。その症状は相手に対する好意の強さに比例する。オフィスデリの店員の性的視線に怯える堅物サラリーマン、「フェロモン症」を利用し女とヤリまくるヤリちん男子、自ら「フェロモン症」の治験者となり特効薬を開発する研究者達など、奇病が巻き起こす激情とエロス(&ラブ?)をコミカルに描いたハイテンション・オムニバス!!貞操には十分ご注意ください。

＜書店員のおすすめコメント＞自分を好いている人間の性的興奮を誘発させる原因不明のアレルギー「フェロモン症」が花粉症に次ぐ新たな国民病となっている世界を舞台に3組のカップルの恋愛を描く表題作と、短編2作が収録された本作。タイトルからして「お…っ!?」と思われた方も多いかと思いますが、お察しの通り！　美しい肉体と麗しきアへ顔満載です!!　思わず息をのんでしまうほど激しい絡みと苦しいくらいの快感にゆがんだ表情…それらは全部“好き”ゆえなんだ…ということが伝わってきて、ほんとに…やばいくらいにアダルト、痛いくらいにドラマチック（※『麗人』キャッチコピー）、そして泣けちゃうくらいにピュア！な名作です。

(イヌスキー/30代)

＜あらすじ＞ヤリチンの辰見(たつみ)はフェロモン症の罹患者にも関わらず、抑制剤を飲まずに校内の女とヤリまくる日々を送っていたが、根暗なクラスメイト・戌井(いぬい)が自分のフェロモンに反応していることを知り、興味本位で戌井を誘惑するも逆にメチャクチャに犯されてしまった。(「ドラッグレス・セックス」より)戌井の強引な押しに負けて付き合い始める二人だが…前作に読み切りで登場した辰見&戌井のその後を描いた待望のシリーズ続刊!!フェロモン症パンデミック再び!!! 絶倫一途なオタク男子×元ヤリチンツンデレ流され系不幸なハプニングから真実の愛は生まれる――?

＜書店員のおすすめコメント＞前作『ドラッグレス・セックス』に登場した辰巳と戌井のスピンアウトです。絶倫一途なオタク男子×元ヤリチンツンデレ流され系のふたりの間に愛は生まれるのか…!?　の本作。１冊丸ごとふたりのお話となっており、気持ちの部分も身体の部分も丁寧に丁寧に描かれていて、読後の幸福感といったら素晴らしいです！　激しい絡みシーンを読みながら感涙しちゃう…というめったにない良い経験をさせていただきました。最後のほうで何年か後のふたりの姿を見ることができるのですが、その“大人になってる”表現がたまらなく最高（語彙は死んだ）なので、ぜひその目でお確かめください…！

(イヌスキー/30代)

＜あらすじ＞男2人、“友達”はじめました。　ヘアメイクの安藤達緒には、最近気になる奴がいる。同じ職場のスタイリスト、羽賀一だ。同僚はもちろん、モデルにも人気がある一だが、実は超・無愛想で友達0人の人間ギライ。そんな彼を見かねて「友達になろう」と持ちかける達緒だが…　友情が愛に変わる瞬間。思いとは裏腹に気持ちは走り始めて──。　表題作ほか、完全新作の描き下ろし『鬼束先生のお気に入り』も同時収録！

＜書店員のおすすめコメント＞最初はうっとおしいな…なんて思いながらも、おせっかいな安藤にだんだんペースを崩されていく羽賀がかわいい。私がエンゾウ先生フリークになったきっかけの1冊でもあります。この作品は特に安藤をはじめキャラがみんなとっても人がいい…！エンゾウ先生の人間を捉える目線がいかに素敵かを物語る作品ですね…好きだ…。不器用ながらも初めての「友人」である安藤に心を許していく様子は、猫をてなづけたようなときめきがあってたまりません！少しづつ距離を縮めていく二人をいつまでも眺めていたいような、早くくっついてほしいような…。エンゾウ先生の作品を読むなら最初の1冊にぜひおすすめしたい名作です！

(やました/20代)

＜あらすじ＞理事長に留学生の世話を命じられた大学職員・稜一郎（りょういちろう）。なんと留学生・カルタカは、言葉も通じない未開の地に住むネイティブ!!　一族の戦士で超美貌の持ち主だが、スマホやテレビ、果ては水洗トイレを恐れる彼に稜一郎はうんざり…。だが、つたない言葉で「リョウイチロー」と呼ばれ懐かれるうちに、次第に心が傾いて!?

＜書店員のおすすめコメント＞異国から来た留学生の青年・カルタカと大学で事務をしている筒月がひょんなことから共同生活がはじまり…！？最初はテレビを見て驚くレベルのカルタカ。筒月は今後の生活に不安を感じるのですが、少しづつ日本文化になれて、素直に感情を表してくるカルタカにだんだんドキドキしはじめ…。このカルタカさんがまたとっても美形で素直で心がまっすぐな青年。何をしてくるかわからないドキドキから恋のドキドキに変わっていく様子が本当にいとおしい！現在続編も連載中とのことで、二人の今後にワクワクが止まりませんね～！

(やました/20代)

＜あらすじ＞サラリーマンの八百富永寿は、幼い頃から類まれなる幸運に恵まれ、順風満帆な人生を送り続けてきた。しかしある日を境に、今までの強運が嘘のように不幸に見舞われるようになってしまう。周囲の助言もあって、会社帰りに出会った地蔵に粗雑なお参りをする八百富。「これでなんとかなるだろう」と帰宅すると、そこには見た事もない男が居て、更には「自分は疫病神です」と言い出して―――!?　そこから半強制的に始まった二人の共同生活とは――…。

＜書店員のおすすめコメント＞超幸運体質の八百富は疫病神のヤトに憑りつかれてしまい…！？この疫病神、普通の疫病神とは一味違うんです！というのも、一緒に生活し始めてからおいしい朝ご飯を作ってくれたり、お弁当を用意してくれたりとかいがいしく新妻のように世話を焼いてくるもので…人間を不幸にすることしかできない悲しい疫病神のヤト。思い悩む姿がまたかわいいんだよなあ…コメディタッチで描かれる中にも、そんな神×人間の切なさもあり楽しく読める1冊！二人のハッピーエンドを願うばかりです。

(やました/20代)

＜あらすじ＞閉じられた庭で愛を喪った男達が本能で求め合う――偽兄弟の禁断LOVE!!　愛を知らず、家族も居場所もなかった男――ヒモ同然の生活で、女絡みのリンチを受け、気づくと見知らぬ男に介抱されていた。「兄ちゃんに心配かけるなよ、護（まもる）――」薫（かおる）と名乗る男は、なぜか自分を死んでしまった弟の護だと思い込んでいるらしい!?　戸惑いつつも薫と過ごす優しい時間で初めて自分の居場所のある安らぎを感じ、偽りの弟のまま薫のそばにいることを決意して!?

＜書店員のおすすめコメント＞事故で弟を亡くし、精神が不安定になっていた薫は外で気を失っていた男を自分の弟だと思い込み、そこから二人のゆがんだ同居生活がはじまり…。お互い生きる上で必要な要素を欠いたまますれ違う二人のがとても切なく、自分ではなく「弟」に向けられる優しさを、家族の愛に飢えていたことから自分の居場所はここだと思い込もうとする男の々しさは読んでいて涙ぐましかったです。エンゾウ先生の作品の中でもシリアス度高めなこの作品。切なく求めあう二人のクライマックスをぜひ見届けてほしいです。

(やました/20代)

＜あらすじ＞「あんたの泣き顔、最高にそそる」真面目（実は隠れゲイ）なサラリーマンの三國蓮次は、その日も上司との不毛な不倫を続けていた。が、その現場を知り合いの花屋オーナー・一ノ宮しのぶに目撃されてしまう！　ゲイの自分に悩んでいた三國を“キチク”な言葉と態度で翻弄してくる一ノ宮。不器用な三國もいつしか自分のすべてをさらけだして…。表題作ほか、美形オカマ×強気ボーイの逆転ラブや、高校生同士の甘酸っぱい恋も同時収録！

＜書店員のおすすめコメント＞表題作を含む3作品を掲載。元ヤン花屋の店長一ノ宮×真面目ゲイリーマン三國のほんのりSMチックなラブストーリー。顔見知りの一ノ宮にゲイだということがバレてしまい、「誰がゲイの相手なんかするかよ」とはじめは冷たくつきはなされるのに、三國を気に入った一ノ宮の時折垣間見える優しさにだんだん惹かれていき…という王道ストーリー！エンゾウ先生のデビュー作でもあります。一ノ宮のドSなシーンが、案外その後の優しさにつながったりと感情を揺さぶられまくります。エンゾウ先生のBLの楽しさが詰まった1冊！

(やました/20代)