＜あらすじ＞記憶喪失の恋。事故後、恋人は２年分の記憶を失っていた――。高校を卒業した春、古藤多郎（ことうたろう）は恋人・藤井貴博（ふじいたかひろ）が事故に遭ったという報を受ける。病室に駆けつけると、藤井は２年分の記憶を失っていた。セフレ関係からじわりじわりと相思相愛となり、同棲を始めたこの２年。そのすべてを一気に失い、ただの同級生に戻ってしまった恋人に古藤は――!?　記憶喪失攻×エロエロ健気受のプレイバックラブ！

＜書店員のおすすめコメント＞高校時代に男を好きになって、付き合って同棲に至り…までの記憶をまるごと失ってしまった藤井と、それを一緒に生活しながら見守る古藤。二人の日々を再度たどることになるもどかしい関係は、切なさと、一刻も早く記憶を取り戻してくれ～！というハラハラ感に満ちています。特に忘れられてしまった古藤の気持ちを考えると…(泣)「絶対に見つけるから　そしてまた多郎を好きになるから」という1話冒頭の藤井のセリフは、読み返した時に非常に心に刺さりました…。阿仁谷ユイジの名作です。

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞ちょい悪バーテンダー、鬼モテ・スタイリスト、遊び人の大学職員、マジメ塾講師、小悪魔高校生など…恋におちたあらゆる男子たちが、それぞれの恋愛事情で翻弄。ポップでエロティックで純情で切ない…ＢＬレボリューション阿仁谷ユイジが贈る恋愛男子キャラクターリレー・オムニバス。

＜書店員のおすすめコメント＞４組のオムニバスストーリー。内訳は同級生のストレートに片思い⇒しごき合う中に。ゲイバーのマスター×テレ屋スタイリスト。夜遊び大好き大学職員とカワイイ系男子高校生。塾講師×生徒。なんと大学職員と塾講師は２人ともゲイの一卵性双生児！片方がそのつもりがないけど、もう片方がずーっとあきらめずにモーションをかけて結ばれるシチュエーションがたまらない。しかも小柄でカワイイのに巨根という！ カップルたちのその後が読める『男子迷路インアウト』も是非読んでください！

（S.S／30代／女）

＜あらすじ＞幼馴染のチバとヒロト。チバがヒロトへの気持ちに気づいたのはヒロトに好きな子ができた中学生の時。ゲイの父を持つ環境、好きな子の一番近くにいる環境…　そこで身に付けた処世術、心が崩れそうな時に目を閉じて３秒数える…　そうすれば平静になれるチバ。そんなチバにお構いなしで親友として心も身体も至近距離のヒロトに毎日どきどきされっぱなし。そろそろ我慢も限界？　と思ってた矢先、遠方へ転校しなければならなくなり…！　子供だった２人は、離れることは別れだと思ってしまった。伝えそびれた想いを抱える究極の胸キュンラブストーリー！　単行本未収録のショートも入った電子特別版。

＜書店員のおすすめコメント＞なかなか想いを伝えられないチバと、自分から「チバはオレの事が好きなんだろ？」と伝えられる男前なヒロト。チバもなかなかヘタレだなと思うんですが、それでもやっぱり好きだってことを言うや言わんやというところは悩みますよね。この関係を壊したくない…という気持ちにチバの本気が感じられ、とても切ない気持ちになりました。この作品はセリフ回しが特に好きで、「ヒロトがいると100まで数えたって眠れない」「目を閉じれば瞼の裏にはいつも後悔の残像」などなど…、1曲書いてほしいくらいのドラマチックなワードの数々…！素敵！何年もヒロトのことを一途に想い続けるチバの切ないこと(泣)4年間の時を経て再び出会った二人の行く末、ぜひご堪能ください！

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞背中に魂を刻んだ男たちのトリッキーでドラマチックな愛の形、オムニバス。牡丹の男・潟木清次…　人生を踏み外しヤクザになった潟木が見つけた愛する恋人は実は…!?　ラナンキュラスの男・武藤大輔…　愛した女が遺したひとり息子、お目付役となった武藤は…。狂い鮫の男・埜上猛志…　屑な人生を地でいくヤクザ楚上は今日も欲望のまま。そこへ現れた上玉は…。そして、刺青の男たちを終焉に導く謎の男“久保田みつる”。裏社会で生きる男たちそれぞれの「幸せ」を描いた物語。

＜書店員のおすすめコメント＞主役が異なる短編を読み進めて話の全体像が見えてくるにつれ「嘘でしょ…待って…」と祈るような気持ちでページを捲り、読後は頭が真っ白にーー眩暈すら覚えるほど物語に翻弄されてしまいました。ハピエン♪らぶらぶ♪えっち♪を求める方にはオススメできません。鈍器で頭を殴られ、生ぬるい水の中で呼吸を奪われたい方は是非。幸せと不幸せのコントラストが鮮やかすぎて、言葉を失ってしまう。ストーリーテラー・阿仁谷ユイジに殴られた一冊です。

（イヌスキー／30代／女）

＜あらすじ＞阿仁谷ユイジBL読み切り作品集。付き合ってセックスしかしていないのが悩みのカップルがいたり、年下の彼氏を男前に育て過ぎてオトナになって超混乱したり、覆面BL作家（ノンケ）が同居人（ノンケ）と始まりそう？だったり、乙女男子×乙女男子の肉食百合カップル誕生だったり。エロいのに可愛い、淫乱なのに純情！絶妙なリアルとドラマチック展開な７作品を収録。

＜書店員のおすすめコメント＞恋するふたりの関係性に焦点を当てた、かなりラブえろ度高めな短編集です。『男子迷路』の続編が収録されているのでそちらを先に読むのがオススメ。私が特に好きなのは表題作の「完璧な飼育」も『男子迷路』収録作品の続編なのですが、いやー…そうなりましたかと。色々と意表を突かれて最高です。登場人物や設定がものすごく突拍子もないというわけではないのに、あれ？予想とちがう…でもとてもしっくりくる…組み合わせの妙。素晴らしい。

（イヌスキー／30代／女）

＜あらすじ＞「男子迷路」シリーズの中で１番人気のカップル、ドラ×要ちゃんの商業誌未発表読み切り作品。出会った頃は童貞で乙女、エスコートもできないドラだったが、そこも可愛いと思っていた要一。身なりもエッチも自分好みに育てて、僕がいないとなんにもできないと安心していた。しかし、そんな要一の仕込みで10年経ったらスーパー攻様になったドラ。そんなドラに対して要一は、自分を超えてしまったようでなんだか最近可愛くない、完璧過ぎて怖い！　…と思うように。イチャイチャカップルドラ×要ちゃんのしあわせエッチ満載！

＜書店員のおすすめコメント＞『男子迷路』『完璧な飼育』を読んだ後は――100％ラブ＆えっちな本作を読んで、勝手にやってて!!（いい意味で）と叫びましょう。阿仁谷先生の筆から繰り出されるエロスは、表情・セリフまわし・書き文字の三位一体で極上エロスだと常々思っているのですが、その私の考えは間違っていなかったと確信できる一冊です。音も湿度も、震えさえ伝わってきそうな濃厚さ。抱くとか抱かれるじゃない…もうこれは…。冒頭から睦んでますので、読書の際はお気を付けあれ!!

（イヌスキー／30代／女）

＜あらすじ＞時を超える記憶の欠片。激しく淫らで、痛いほど切ない恋の夢を見た。なのに目が覚めると何も覚えていないのだ。始まりはそんな朝だった。そして梶原のクラスに眼鏡の転校生がやってくる。行きすぎた真面目さと、ピュアな発言が可愛い皆本たまき。そんな彼に急激に引きつけられ、あっという間に恋する梶原。その恋をきっかけに、２人の驚きの体験が始まる！　誰もが読みたかったタイムリープBL!!

＜書店員のおすすめコメント＞大切な事を忘れた気がして目覚めた朝、ピュア眼鏡君が転校してきた。2人がキスをすると時間が巻き戻ってしまう謎多きタイムリープBL転校生眼鏡くんが一見クールっぽいのにドジッコで、私服がダサくとても可愛い。「おねむぼっき」の語彙力に脱帽です。”坊ちゃん眼鏡”好きは必見！！

（S.S／30代／女）

＜あらすじ＞首をつろうとした場所が運良く（悪く？）お寺の堂内の林で、寺の坊守に助けられた自殺未遂男。坊守は“ネオ”といい、口は悪いが世話好きな様子。しかし、男は自殺前の記憶を失い、ポケットから「みく」と書かれた名札だけが手掛かり。ひとまず“ミク”と命名され、ほかに持ち物がないかと自殺現場へ探しに行ったところ、札束が大量に入った園児バッグが落ちていた…！　記憶が戻るまでお寺で厄介になるミク。ネオとネオの弟で住職のバンビと楽しい生活を送りながらも、少しずつ記憶が蘇り、哀しい過去が明らかになっていく…。

＜書店員のおすすめコメント＞記憶のない自殺未遂の男、ミク(仮名)を拾ったのは、お寺の坊守・涅生(ネオ)。あらすじを読んで暗めBLかな？と思いきや、記憶喪失のミクと寺で働くネオの賑やかな日常生活を送りながら、じわじわと記憶喪失の謎に迫るこの一作。表紙がシリアスなのですが、内容はギャグも多くとても読みやすい構成になっています。普段はとても明るい二人なのですが、真相に近づくにつれ徐々に不穏な空気が漂い…、陽気なようで徐々に明かされていくミクの闇の部分に、とても続きが気になりミステリーのようにも楽しめた1作でした。2冊一気に読まれることをおすすめします！

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞祖原と井川は隣同士の弁護士事務所。優等生タイプでキッチリした祖原のところへ軽やかに出入りする井川はお茶を飲みに来たり、スーツを借りにきたり。そんな明るい無神経な井川を苦手に思っていた祖原だったが、苦手な理由の裏には、ある思いがあって…。罪を犯した人間に同情の余地を与え、少しでも罪を軽くして救済する…　それが弁護士の仕事。罪を犯してしまいそうな祖原を井川は受け止めてくれるのか!?　弁護士×弁護士の表題作ほか、画家、双子、執事カフェの執事、幼馴染など、萌えキャラ＆萌えシチュ満載の読み切り作品傑作集。

＜書店員のおすすめコメント＞「僕はこの井川さんが苦手だ」井川と祖原(そばる)は弁護士事務所の隣人同士。働きづめで家にも帰れず、でもいつも明るい笑顔で祖原を振り回す井川に、祖原は苦手だ、などと思っているようですが…いやよいやよも好きのうち！会いたくないなんて言いながら井川さんの名前を何度も呼びながら想いを伝える祖原の表情…たまらないですね！そのほか、美大生、執事、学園ものなどなど5編収録の短編集。バライティに富んだ一冊。ラブラブでえろえろなハッピーエンド揃いです！

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞「俺がガッツリ癒やしてやんべな」多くの男が人生に疲れてる。そんな彼らのために俺たちは存在する。一晩限りのメタモルフォーゼの夢をかなえ、Ｈなご奉仕をする男専用の出張ホスト。だから簡単に恋に落ちたらいけないんだ。なのに笑顔と声がステキな看護師に、あっという間に心を奪われて…!?　コスプレ、リバ、変態プレイの宝箱。だけど恋心は痛いほど純情で…！　「カンゴク69」の新装版、コミックス描き下ろしつき！

＜書店員のおすすめコメント＞表題作『ナイチンゲールは夜に啼く』と、『カンゴク69』を両方楽しめる1冊。前半の『ナイチンゲール～』は、「最近なんだか疲れてる…えろえろなBLが読みたいわ」というあなたにとてもおすすめの1冊。疲れた大人に癒しをくれる夜のナイチンゲール、伊賀が、コスプレ・シチュエーションエッチ・変態プレイetc…いろいろな方法でお客様の心と体を癒してくれます♪ただこの作品、エロいだけではなく、病気の母親の担当看護師・劉衛太郎に恋をしてしまい、今までお客さんのことを本当に愛して癒してくれていた伊賀の心に葛藤が生まれ…と、ストーリーも非常によかったです！後半の『カンゴク69』も含め、性描写的にもストーリー的にもとっても読み応え抜群なので、電車の中ではなくぜひ家の中でお楽しみください！

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞北村誠光31歳、そこそこのセンスにルックス、そこそこの肩書きに収入、そこそこの良い女とそこそこに長い関係、可も不可もない人生を送ってきたコンビニの店長が、コンビニバイトの年下イマドキ男子・南原に突然の告白。それに対応できない北村だったが…！？好きで仕方ないセツナイ気持ちが爆発。現実に戻れないラブライフ。

＜書店員のおすすめコメント＞21歳アルバイトの南原(受)が、働いているコンビニ店長の北村(攻)に突然告白をするところからストーリーは始まります。彼女がいる北村は当然告白を断るのですが…南原に好かれていることが満更でもないくせに、男とは付き合えないということで葛藤する北村と何があっても子犬のようについてくる南原の関係に、焦らされること間違いなしです！この作品最大の魅力は南原のエロかわ健気さ…彼女に浮気相手がいることにつけこんでホテルにつれこんだり、黙って引っ越そうとしたら家まで押しかけたり… わんこみたいについてくる北村の笑顔に、ときめきがとまりません！エロさ、かわいさ、切なさ三拍子そろったパーフェクトBL、ぜひご賞味ください！

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞「ミスターコンビニエンス」のその後を描いた商業未発表作品。ひたすら受け身な恋愛をしてきたオモチャのような男・北村誠光が、オモチャになりたい男・南原竜司の愛情によって自立した恋愛に目覚めたものの、自分を見失うほどの恋に少々戸惑って…？　俺ってどんな奴だったっけ？　少なくとも10コも下の男を相手にガンシャきっかけでイけてしまうような男じゃなかったはず!!　心乱されるエロス＆ラブライフ。

＜書店員のおすすめコメント＞二人のその後を描いた1冊。4コマ形式のショートストーリー。短めなので気軽に読めるのですが、とにかくエロイ…！本編もエロいのですがこちらも負けていません！受け身の恋愛ばかりしてきた北村が初めて南原に対して独占欲や嫉妬心を抱き、戸惑う姿が二人のラブラブライフとともに描かれます。10個も年下の南原の可愛さに翻弄されっぱなしの北村さん…！電子限定でしか売っていないのでかわいい二人のその後をお楽しみください♪

（やました／20代／女）

＜あらすじ＞働くことが嫌いで、あちこちの女の間を渡り歩き、ヒモ生活をしてきた波根はじめ22歳＝クズ。最新の女から追い出された翌朝、尻の痛みで目覚めると、知らないベッドの上だった…　これって処女喪失!?　しかも相手はイケメンの双子…　初めてなのに3Pしちゃってた??　酒の失敗ばかりの人生。でもそこから本当の恋が見つかることも、あったりして！

＜書店員のおすすめコメント＞阿仁谷先生初商業コミックで初版が2007年と、今から10年以上前に発表されたにも関わらず古さを感じないどころか鮮烈な魅力にあふれてます。酒と女にだらしない波根（受）と髭面チャランポランに見えて実はピュアな良二（攻）の話がしっかり全４話と良二の過去話+αが入って読み応えアリ。プレイ云々ではなく、蕩けきった表情と睦むふたりの興奮ぶりが、もうとにかくエロい。抱く抱かれるの概念よサヨウナラ。これはそう、愛の営み…と膝を打つこと請け合い！

（イヌスキー／30代／女）

＜あらすじ＞Y染色体、消失。男子、滅亡。――西暦2012年、太陽系に発生した磁気嵐群の影響で、地球上のヒト科のY染色体は絶滅。残された人類は、卵子同士での生殖に成功。地球は女だけの新たな世界に生まれ変わった。だが、運命の西暦3992年。安斎（アンザイ）・Y（イアント）・姫（ヒメ）、誕生。＜彼＞は、世界にたったひとりの男性となった――。

＜書店員のおすすめコメント＞女性だけの世界になった時代、人類の存続に力を尽くす皇（コウ）と、唯一存在する男性であることを隠しながら彼女に惹かれる姫（ヒメ）。現実とは全く異なる概念で生殖が描かれていますが、それでも一貫して受ける印象は「生命の誕生の神秘」。ラストには賛否両論ありますが、この世界観はぜひ多くの人に味わっていただきたいです！

（C.M／30代／女）