まんが史にその名を刻む「まんがの匠」たち。
本ページは、その漫画家たちを紹介しています。
次ページを繰らせる、物語に込められた引力
横山光輝
1934年6月18日生まれ、兵庫県出身。1955年大阪の貸本専門出版社・東光堂から単行本『音無しの剣』で商業まんが家として本格デビュー。1956年より『鉄人28号』の連載を開始。以降、200作品以上（雑誌連載・雑誌読切・描き下ろし単行本を含む）を手掛ける。『鉄人28号』『バビル2世』『魔法使いサリー』『コメットさん』『伊賀の影丸』『仮面の忍者 赤影』『三国志』『水滸伝』『項羽と劉邦』『史記』などそれまで描かれていなかった新たなジャンルを次々に開拓し、ヒット作を手掛ける。1991年『三国志』で日本漫画家協会賞優秀賞、2004年同協会より全作品に対して文部科学大臣賞を受賞。
“まんが”を革新し続ける奇想の漫画家
永井豪
1945年9月6日石川県輪島市生まれ。石ノ森章太郎氏のアシスタントを経て、1967年「目明しポリ吉」でデビュー。1969年にダイナミックプロダクションを設立。『ハレンチ学園』をはじめ『マジンガーZ』『デビルマン』『キューティーハニー』など数々のヒット作を生み出し、また多くの作品がアニメ化、ドラマ化され人気を博した。2019年フランス芸術文化勲章「シュヴァリエ」受勲、第47回日本漫画家協会賞文部科学大臣賞（全作品）を受賞。画業50周年を突破した現在も意欲的な執筆活動を続けている。
© Go Nagai/Dynamic Production 2021
怒涛のアクションと精緻に描き込まれた作品世界
石川賢
1948年6月28日栃木県那須郡烏山町（現・那須烏山市）生まれ。1969年永井豪のアシスタントとしてダイナミックプロダクションに入社。1970年『それゆけコンバット隊』でデビュー。ギャグまんがからロボットアクション、時代劇から任侠ものまで幅広いジャンルの作品を手掛けた。代表作に『魔獣戦線』『魔界転生』（原作：山田風太郎）『虚無戦記』『極道兵器』『神州纐纈城』（原作：国枝史郎）など。
© Tetsuko Ishikawa/Dynamic Production 2021
© Go Nagai/Dynamic Production 2021
まんがの枠を超え各界に影響を及ぼした”キング・オブ・ギャグ”
赤塚不二夫
1935年、旧満州生まれ。貸本まんが『嵐をこえて』で1956年にまんが家デビュー。トキワ荘時代を経て『おそ松くん』『ひみつのアッコちゃん』で一躍人気作家となり、その後も『天才バカボン』『もーれつア太郎』など数々のヒットを飛ばす。1967年にはテレビのクイズ番組の司会を手掛け、タモリらとの親交を深めるなど芸能界での活躍も目立った。『おそ松くん』で第10回小学館漫画賞を授賞。2008年に肺炎のため逝去
読者を熱狂に誘う不世出の“まんが師”
ちばてつや
1939年、東京都生まれ。1956年、『復讐のせむし男』で貸本漫画デビュー。1958年、「少女ブック」掲載『舞踏会の少女』で雑誌デビュー。『ちかいの魔球』『ハリスの旋風』等ヒット作を放つ。1968年、高森朝雄原作『あしたのジョー』を「週刊少年マガジン」で連載、社会現象を巻き起こす。他の代表作に『のたり松太郎』『あした天気になあれ』等。第3回講談社児童まんが賞他、受賞歴多数。現在、日本漫画家協会会長
数々の新しい表現方法でストーリー漫画を確立した“まんがの神様”
手塚治虫
1928年、大阪府生まれ。1946年「少国民新聞」に『マアチャンの日記帳』でデビュー。1947年、酒井七馬原案『新寶島』がベストセラーに。1950年から漫画雑誌に執筆、『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『アドルフに告ぐ』等不朽の名作を発表。トキワ莊の同時代人や作品を通して漫画界に影響を与える。日本初のTVアニメ『鉄腕アトム』は日本中を席巻。第1回講談社漫画賞他、受賞歴多数。1989年逝去
“稀代のストーリーテラー”の続話に刮目!!
美内すずえ
大阪府生まれ。1967年、高校生時代に「別冊マーガレット」掲載『山の月と子だぬきと』でデビュー。以来、『赤い女神』『13月の悲劇』ほか数々の読み切り短編作品を執筆。1976年「花とゆめ」で連載を開始した『ガラスの仮面』は累計発行部数5000万部を超える大ヒット、現在も続刊を継続中。同作はテレビドラマ化、舞台化、オペラ化としても話題を呼ぶ。第6回講談社漫画賞、第24回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。
バイオレンスとお色気で魅せる”アクションまんがの巨匠”
望月三起也
1938年、神奈川県生まれ。1960年少年クラブ増刊号にて『特ダネを追え』でデビュー。『秘密探偵JA』『ワイルド７』シリーズなどのアクション、『最前線』などの戦記物で人気を博し、時代劇やファンであるサッカーを題材にしたまんがも多数手がける。晩年、弊社のウェブマガジンでオールカラー作品『W7』を連載し好評を得た。2016年、肺腺がんのため逝去。同年、第45回日本漫画家協会賞の特別賞を受賞した
