<あらすじ>話題沸騰★ 青年・久能整! ついに登場!! 『BASARA』『7SEEDS』の田村由美、超ひさびさの新シリーズがついに始動!! その主人公は、たった一人の青年! しかも謎めいた、天然パーマの久能 整(くのう ととのう)なのです!! 解決解読青年・久能 整、颯爽登場の第一巻!! 冬のある、カレー日和。アパートの部屋で大学生・整がタマネギをザク切りしていると… 警察官がやってきて…!? 突然任意同行された整に、近隣で起こった殺人事件の容疑がかけられる。しかもその被害者は、整の同級生で…。次々に容疑を裏付ける証拠を突きつけられた整はいったいどうなる…??? 新感覚ストーリー「ミステリと言う勿れ」、注目の第一巻です!!
<書店員のおすすめコメント>「え?新連載は現代モノ?しかもミステリ?」と思ったあなた(=まぎれもなく1年前の私です)。「お願いですから、だまされたと思って1巻の前半を読んでください」と力説したくなる一作。
田村先生曰く「(主人公が)ただただしゃべりまくる話」「舞台劇のようなイメージでやってるところあります」と語るように、主人公である大学生・久能整(くのう ととのう)を中心に物語が進む本格ミステリ。舞台化されてもおかしくない!…というかぜひ舞台化してほしいまんがのひとつです。
「真実は人の数だけある」「どうして人を殺しちゃいけないんだろう」等、人間の本質を問う整くんの推理・思考・語りに目と耳を吸い寄せられる、そんな作品です。
<あらすじ>20世紀末、高度な文明は滅び、人々は暴君の支配する国で圧政に苦しんでいた。300年の時が過ぎ、山陽地方の白虎の村に双子の兄妹が生まれ、兄の方はタタラ、そして妹は更紗(さらさ)と名付けられた。兄のタタラは暴君の圧政から人民を救う「運命の子」と予言されるが…。愛と冒険のジパング伝説!!
<書店員のおすすめコメント>『別冊少女コミック』(小学館)にて1990年から1998年にかけて連載され、「少女まんが」のジャンルを超えた本格架空戦記。そして、「読んだら止まらない」まんがの代名詞の一つともいえる作品。
多様なキャラクターが主人公を支え、時には叱咤。対立する敵も同じく信念や理想に向かって進んでいき、「絶対悪」の立場を持つキャラクターが少ないことも、多くのまんが好きの心を離さないのではないでしょうか。2019年には主人公の「祖父世代」を描いた外伝が舞台化されるなど、連載から約30年ほど経った今だからこそ読んでほしい不朽の名作です。
<あらすじ>ごちそうを食べて自分の部屋で寝たはず…だが目覚めると、ナツは荒れ狂う海の上にいた。どうして自分がここにいるのかわからない。やがて流れ着いた無人島。生きるための過酷な冒険が始まった!!
<書店員のおすすめコメント>『BASARA』完結後に連載され、累計発行部数は約490万部を超えた人気まんが。2017年に完結し、2019年にはNetflixで全世界にアニメが配信されるとのこと。
「虫」が苦手な人にとっては【閲覧注意】なところがありますが、安心してください!1巻を読み終えたら、(だいぶ)慣れます!主人公は『BASARA』の更紗とは違い、コミュ障気味で自分の考えや想いを人に伝えられない、いわゆる「現代っ子」。政府のプロジェクトに巻き込まれた感満載のディストピアかつサバイバルSFがお好きな方は是非ご一読を。
<あらすじ>遠い昔、源氏の雄・木曽義仲とともに戦場を疾駆した美しい女武者。その名は巴。そして今、「首都高の巴御前」と呼ばれる不良娘がいた。王島巴(おおしまともえ)は親友の死を契機にスタントマン養成所に入ることになるが…。東条財閥との争い、そして恋。壮絶なアクション・ロマン巨編!
<書店員のおすすめコメント>1987年から1990年にかけて連載され、少女向けまんがの域を超えたハード&バイオレンスさが際立ったアクション・ストーリー。
平安時代末期の実在の女武将「巴御前」、そしてその主君「義仲」。そして同じ時代を生きる義経を慕う「静御前」。本作はこの3人が現代によみがえった!という設定ではないのですが、歴史上の人物に投影されたキャラクターであることは間違いなし。爆走加減が何とも心地良く、「次へ次へ」と読みたくなる作品です。
<あらすじ>パ・ド・マリアーナ暦3332年、人々はねずみと戦い続けている。ねずみは村を襲い人を食う。中でも「魔法のねずみ」は動物たちを半人型に変えてしまい、変えられたそれはmix(ミックス)と呼ばれる。魔法のねずみに息子リオを連れ去られた勇者パイ・ヤンは、猫のmixである“とらじ”と共に捜索の旅に出るが…!?
<書店員のおすすめコメント>第1回が発表されたのは2005年ということで、実は『7SEEDS』に次ぐ長期のシリーズの本作。とにかくとらじがカワイイです。モフモフの猫が喋って一緒に冒険してくれるんですよ? 最高じゃないですか? とらじのしぐさや行動などは、猫を飼ったことのある人なら「わかる!」というような描写もあって思わずニヤけてしまいますね。敵のねずみも語尾が「~ちゅ」だったりしてあざとい! あざといのですが……それがいいんです……! とはいえ「かわいい」だけでなく冒険ファンタジーとしても丁寧かつ面白いので猫&ファンタジー好きなら読んで損ナシです!
<あらすじ>【個性ある社員たちの“色”をテーマにした会話劇!】十色商事に勤める青木と緑川は、なによりも「色」を意識する男たち。カラフルな人生を送るために、ある3人を待ち望んでいた。そこへ…赤・黄・桃色が青木の部署へ配属されやってくる。「赤」は俺様ヒーロー気取りの赤木、「桃色」は紅一点の桃栗、そして「黄色」に選ばれたのは名前がカレーに似ているという理由の枯枝。彼らのカラフルな日常が始まる──!
<書店員のおすすめコメント>集英社から初めて単行本を上梓した異色のショートショート。「秘密戦隊ゴレンジャー」等で確立された「色キャラ」の意味付けをもとに描かれている。
『BASARA』の「赤の王」朱理、「蒼の王」浅葱、「白の王」の銀子というネーミングセンスや設定に心をときめいた読者は、田村先生の「色への探求心やこだわり」(つまりフェチ感)があったからこそ(だと思います)。
<あらすじ>カナの夢に呼びかける声は鬼たちの陰謀。まんまとおびきよせられたカナとレイジは古代の封印を破ってしまい、百の鬼が野に放たれる。鬼の番人ビショップは2人に罰を下した。陽が昇ればレイジは馬となり、月が昇ればカナは鳥となる。魔法を解くカギはただひとつ、百の鬼すべてを回収すること。こうして2人は鬼たちを探す旅に出たのだった。田村由美が描くオカルト・ファンタジー!
<書店員のおすすめコメント>鬼を解き放ってしまった罰のせいで、恋人同士が昼と夜、それぞれに動物になってしまい人間の姿では決して会えない、という設定がロマンチックですね(映画『レディ・ホーク』をヒントにしたとも?)。ワガママで気分屋の俺様キャラ・レイジと、そんなレイジに一歩も引かない芯の強さを持ったカナ。二人のやり取りはがテンポよくて気持ちいいです。作品としては全2巻(6話)なのですが、街から街へと移動するため毎回舞台やサブキャラが変わり、連作短編集のような味わいもあり。
<あらすじ>20××年、M7.8の直下型地震が襲った東K市で、唯一甚大な被害が出た「湾岸D地区」。駆けつけた自衛軍レスキュー班・第四部隊のレイと魚住は、そこで正体不明のセスナ機に爆撃されてしまう!!「第四部隊全滅」が伝えられる中、奇跡的に生き残った2人の前に謎の男が現れて!?“CleanCity”物語、第1巻。
<書店員のおすすめコメント>派遣現場で謎の襲撃を受け、壊滅したレスキュー隊の生き残りであるレイ(♀)と魚住(♂)。レイは魚住に想いを寄せているのですが、魚住はどこ吹く風。打合せナシでも絶妙のコンビネーションで助け合うことができるのに、そこに愛はない、という切なさよ……。話自体も田村由美得意のアクションシーンに加えて、「なぜレスキュー隊が襲われたのか」ということを端緒に謎が絡まり合う展開で、一気に読めてしまいます。願わくばもう少し長い展開で読みたかった…!と思うのはぜいたくなんでしょうか。
<あらすじ>勇はスポーツ万能少女で、テニスは中学時代に全国制覇した腕前。でも、勇の将来について祖父と父親の意見が合わず、勇はテニスをやめていた。そんな時、祖父の経営するテニススクールがつぶれそうになった…!!
<書店員のおすすめコメント>憧れの男性は、祖父のテニススクールをつぶそうとしている相手の孫だった――! 好きな人が敵!?というのは後の名作『BASARA』でも見られるように、ある意味王道フォーマットなのですが、それを短い巻数のなか(メインストーリーはほぼ1巻)でまとめあげるというのはさすがの力量です。敵のじいさんも、イヤなやつなんですがどうにも憎み切れないかんじの描写で、物語も最終的に誰も傷つかない落としどころ。読後感がいいですね。
<あらすじ>3学期の終業式は、はるこにとっていつもと変わらない1日のはずだった。その日、事件は突然起きた。校内に潜伏していたテロリストによって、運悪く居合わせたはるこ達7人は捕らえられてしまう!!テロリストの目的は!?そして彼女達の運命は…。恐怖に支配された学校から逃れる術はあるのか?
<書店員のおすすめコメント>主要人物の稲荷くん(主人公ではない)、この作品は彼がすべてといっても過言ではありません。あまりに賢く論理的で、意味の分からないことや筋が通らないことには従わない。そのため成績優秀ながらも教師にとっては扱いにくく、かつクラスメイトからも煙たがられている孤高の存在。そんな稲荷くん(率いる主人公たち)vs.テロリスト、という話ですが、高校生が極限状況に置かれるわけですから、「人として強い/弱い」的なものがやっぱり出てくるわけです。そんなときもさすがは稲荷くん、「強いだけの人間も弱いだけの人間もいない そんなことに気づかずにレッテルを貼る人間のいかに多いことか」等々心にクるセリフを連発してくれます。ただ、稲荷くんもスーパーマンじゃないんですね、賢さゆえの生きづらさ、周りに迎合できないがゆえの孤独……きっとあるんですよ。それを端的に表したのが、(以下ネタバレ含)物語のラストに出てくる「テロリストとの同行」という選択肢であり、それを止めようとする主人公に見せた涙や「行かせてよ」というセリフなのだと思います。「扱いにくい人間になれ=世間に迎合するな」というメッセージとともに、いま自分はどんな人間だろうかと考えさせられる作品ですね。
<あらすじ>学校では奇妙な事件が人知れず起きていた。そんな中、颯爽と現れた転校生、八王子王子。英語はペラペラ、日本史は丸暗記…と文句なしの優等生かと思いきや、ちょっとヘンなやつ!?寒さに弱く妙に重そうな体、そして他生徒のデータを全て知っていたり。不審な行動をとる王子と事件の関係は!?
<書店員のおすすめコメント>とある学校の問題を解き明かしにきたナゾの「八王子王子」くんの物語や、街角で出会った高校生と自称スパイ?の男性の交流を描き、思わぬラストに驚く「晴れ、ときどき闇」、ストーリーテラーとしての腕が冴える、ミステリ調の「霧の家」に、何不自由ないお金持ちの少年作家の騒々しい日々が楽しいドタバタ作「不幸作家と呼ばれたい」など毛色の異なる4編を収録した短編集。どの作品も短編としてのレベルが高く、「なんでも描けるな!」と思ってしまいますね。
<あらすじ>幼い頃、周りで起きていた火事―――みちるはそれが自分の秘められた力のせいだとは思ってもみなかった。そして今、ある男達との出会いがみちるの運命を大きく変えようとしていた。ピザ屋の名を借りた不思議な力を持つ謎の集団『超能力労働隊』の狙いとは!?そして、彼女の力がもたらす結末は…。
<書店員のおすすめコメント>災害や事件に派遣される超能力集団という、ありそうでなかった設定…! だいたい超能力集団ってなるともっと活躍範囲がデカいサイズになりがちですからね(マ〇ベル的な)。主人公・みちるが持つ超能力所以のトラウマや葛藤が、同じ超能力者たちによって解きほぐされていくというのはベタな展開なのですが、だからこそこちらも納得して読むことができます。また、個人的なポイントは水の能力者のライバル(にして理解者)が消防士さんというところ。こういう構図だと消防士側が「この火事は我々の手に負えない!助けて能力者!」ってなりがちなんですがそういうこともなく、互いに人を助けるためにできることを全力でやる姿勢なのがよかったで。いわゆる中編モノなのですが、同じメンバーでの続きが読みたいですね。
<あらすじ>尾上龍三郎、10歳。料理、洗濯、なんでもできるしっかり者の小学生。高台にある大きな家に、元女優の美人なママと2人暮らし。お嬢様育ちでわがままなママは贅沢が大好き。でも家にはお金がなく、ママは家の骨董品を売っては贅沢を。そして龍三郎がガールフレンドのリエちゃんからのあずかりものの指輪まで、骨董屋に売ってしまう始末。龍三郎はあわてて取り戻そうとするが、時すでに遅し。腹を立てる龍三郎にママは一言「盗めばいいんじゃない」とドロボウ宣言!不器用なママにはまかせられないと、龍三郎も盗みにいくのだが…!?●収録作品ボクが泥棒になった理由/パパが泥棒になった理由/ボクが王様になった理由/ボクが幽霊になった理由
<書店員のおすすめコメント>フツーの小学生である主人公・龍三郎が様々な事件に巻き込まれながらも持ち前の度胸や優しさで問題を解決してしまう「龍三郎シリーズ」。龍三郎は家庭環境が独特なせいか(デフォルメ状態だと)目つきも悪いしどうにもスレてたりするのですが、ふとした時にみせる子どもらしさがかわいいんです。「しっかりしてるけどまだ小学生なんだよな」というギャップ萌えですね。短編シリーズなので主要人物はそのままに、話ごとの趣が違っていて、これまた「この作者は何でも描けるな…!」感がすごいです。