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吉田秋生

吉田秋生。1956年東京都生まれ。1977年、『別冊少女コミック』(小学館)掲載の『ちょっと不思議な下宿人』でデビュー。『吉祥天女』、『YASHA −夜叉−』、『海街diary』など漫画賞受賞作多数。画業40周年プロジェクトとして2018年よりアニメ化された『BANANA FISH』は、少女まんがらしからぬ少女まんがとして1994年の完結から20年以上経った今なお大いに話題を呼ぶ名作。

(モヒカン愛/30代/女)

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吉田秋生先生の全13作品を掲載!

ハードボイルドな物語の中にどこまでもピュアな魂の結び付きを見る永遠の傑作
BANANA FISH(全19巻)
表紙『BANANA FISH(全19巻)』 - 漫画
BANANA FISH(全19巻)
【連載誌】ベツコミ

<あらすじ>ストリートキッズのボス、アッシュは、胸を射たれて瀕死の男から薬物サンプルを受け取った。男は「バナナフィッシュに会え…」と言い遺して息を引き取る。ベトナム戦争で、麻薬にやられて、正気を失ったままの兄が時々つぶやく「バナナフィッシュ」と同じことばを聞き、興味を抱いた。謎の言葉『バナナフィッシュ』を追うアッシュに、暗黒街の黒影が迫る…!大人気ハード・ロマン!!

<書店員のおすすめコメント>2018年夏。10代の頃に夢中になって読み耽ったこの作品が20年以上の長い時を越えてアニメ化された当初は、正直言って不安がありました。多くのファン同様、書店員もまたあの当時の揺れた時代感も込みでの作品世界だと思い込んでいたからです。ところが蓋を開けてみれば文字通り現代に蘇った彼らが、ちっとも古臭さを感じさせずにあの頃と同じかそれ以上のハラハラとドキドキと、“友情”、“信頼”について胸に残る純真な何かを思い出させてくれました。改めて、アッシュと英二の利害も理屈も情欲も無いある種の神聖さすら覚える関係性には時代を超えて通じる普遍的な(けれど、ありきたりではない)メッセージがあるのだと畏敬の念を抱かずにはいられません。あるいは、時代が『BANANA FISH』に追いついたとも言えるのではないでしょうか。

『BANANA FISH(全19巻)』コマ
鎌倉に暮らす異母4姉妹の日常を鮮やかに描く
海街diary(全9巻)
表紙『海街diary(全9巻)』 - 漫画
海街diary(全9巻)
【連載誌】flowers
マンガ大賞2013

<あらすじ>男の部屋で朝を迎えた三姉妹の次女・佳乃(よしの)に父の訃報が届いた。母との離婚で長い間会っていない父の死に、なんの感慨もわかない佳乃は…。鎌倉を舞台に家族の「絆(きずな)」を描いた限りなく切なく、限りなく優しい吉田秋生の新シリーズ!!

<書店員のおすすめコメント>鎌倉に住むある家族の日常を描いた本作。2015年には豪華キャストで実写映画化もされ、話題となりました。
幸・佳乃・千佳の3姉妹はある日、疎遠になっていた父親の葬儀で、異母姉妹であるすずと出会います。
自身とは血の繋がりのない、父の再々婚相手の家族と生活するなど、すずを取り巻く環境を心配した幸は、彼女を引き取りともに暮らすことを決意するのです。ちなみにこの、幸とすずのシーンは胸が大変に熱くなります。
彼女たちの生活は、とにかく等身大。仕事に恋に、些細なことで悩んだり、時にはちょっとした事件が起きたり…。一筋縄ではいかないこともありますが、みんなでキャッキャと騒ぐようすには心が和みます。
4姉妹の飾らない日常、ゆるりとお楽しみください。

『海街diary(全9巻)』コマ
遺伝子操作で生まれた超人・双子の熾烈な争いと哀しき運命
YASHA ―夜叉―(全12巻)
表紙『YASHA ―夜叉―(全12巻)』 - 漫画
YASHA ―夜叉―(全12巻)
【連載誌】ベツコミ
第47回小学館漫画賞

<あらすじ>沖縄の離島で母親と幸せに暮らしていた少年・有末静(セイ)。母親は静が目立つことを恐れていたが、幸せな生活を送っていた。だがある日、その平穏は突然破られた!謎の男たちに母親を殺され、拉致された静。彼を突然襲った悲劇の裏には、彼の天才的な頭脳と身体能力を実現する「遺伝子」をめぐる謎と争いがあった!果たして静にはどのような秘密が…!?

<書店員のおすすめコメント>遺伝子操作プロジェクトで代理母によって生まれた超人的な双子が熾烈に争う。二人はいわゆるデザイナーベビーで「神経細胞成長因子」を組み込まれた超人的な「新しい人類(ネオ・ジーニス)」というSF的要素満載のため、清水玲子作品が好きな方には、きっとドハマりするに違いないと確信をもっておすすめします。
主人公・静と弟・凛は、二人だけのテレパシー(脳共鳴・精神共鳴)が可能で、この二人特有の嫉妬・憧憬・愛情など複雑な心理描写をドラマティックに描かれているため、イッキ読みするタイプのまんが読みにはぴったり。『BANANA FISH』の続編ではないものの、シン・スウ・リンが立派な青年実業家に成長する姿を拝めるのも本作の見どころのひとつです。

『YASHA ―夜叉―(全12巻)』コマ
『YASHA-夜叉-』の続編・「有末静」の娘を描く
イヴの眠り(全5巻)
表紙『イヴの眠り(全5巻)』 - 漫画
イヴの眠り(全5巻)
【連載誌】flowers

<あらすじ>ハワイ島――ビッグ・アイランドに住むアリサは、霊力(マナ)を感じ取る不思議な力をもつ一方で龍(ドラゴン)の娘として恐れられていた。そんな彼女のもとにある日、烈(リエ)と名乗る青年がやって来た。彼の警告によれば彼女にとてつもない危機が迫っているというのだが…!?時代を超え、少女に宿った運命が目を覚ます!!

<書店員のおすすめコメント>『YASHA-夜叉-』に引き続き『BANANA FISH』に登場したシン・スウ・リンの一人息子・烈が登場し、主人公は有末静の娘。そして『YASHA-夜叉-』に登場する「あの二人」の養女という設定。この3作を読むとシン・スウ・リンの生い立ちが繋がり、辿ることができるのも楽しめるポイントのひとつです。

『イヴの眠り(全5巻)』コマ
若き才能・吉田秋生の名を昭和末期に知らしめたアメリカンドリーム青春ロマン
カリフォルニア物語(全8巻)
表紙『カリフォルニア物語(全8巻)』 - 漫画
カリフォルニア物語(全8巻)
【連載誌】ベツコミ

<あらすじ>青い空、緑の大地、光輝くカリフォルニア。だが、カリフォルニアだっていいことばかりじゃない。父親との確執、兄へのコンプレックスなど、さまざまな人間関係のきずなを振り切ろうと高校をドロップアウトしたヒースは、冬のニューヨークにやってきた。相棒で同居人のイーヴ、悪友ブッチ、その妹で恋人のスウェナ……灰色の空のもと、大都会の片隅でひとつの青春が始まった。吉田秋生の名を世に知らしめた初期傑作青春ロマン!

<書店員のおすすめコメント>昭和50年代、日本人の多くがアメリカという国に「なんとな~く」憧れを抱いていた時期。そんな「なんとな~く」感の象徴のようなカリフォルニアへの憧れを持つイーヴと、カリフォルニアから家出してきたヒース。2人の少年と彼らを取りまく若者たちの決して楽ではない雑居暮らしには、清も濁もないまぜの泥くさい青春が描かれています。日常の些細なエピソードから若者たちの抱える事情や過去を読み取るうちに、変わりゆく人間関係や事件が彼らの落ち着いたかに見えた生活を大きく動かし……ただの青春物語では済ませられない吉田秋生テイストは、発表当時若干20歳のこの時すでに萌芽を見ています。
2008年、2018年に舞台化。30年、40年経っても胸を打つものがある、“カリフォルニア”にそのものでは無いなにかを見る物語です。

  • 『カリフォルニア物語(全8巻)』コマ
  • 『カリフォルニア物語(全8巻)』コマ
ミステリアスな少女を取り巻く戦慄のストーリー
吉祥天女(全4巻)
表紙『吉祥天女(全4巻)』 - 漫画
吉祥天女(全4巻)
【連載誌】ベツコミ
第29回小学館漫画賞

<あらすじ>麻井由似子と同じクラスに転校してきた、謎の少女・叶小夜子。その日から、小夜子をめぐって学園は様々な事件が起こる。そして、転入先の高校には叶家の財をねらう遠野家の暁と涼がいた。陰謀渦巻くこの街で、小夜子の領域を侵す者が次々に死んでゆく…。美貌とあやしい魅力で人を引きつける小夜子とは!?本格ミステリアス・ロマン!!

<書店員のおすすめコメント>恩田陸の『6番目の小夜子』に登場する沙世子しかり、山口小夜子しかり、「さよこ」という名のつく女性はなぜこうもミステリアスで神秘的な女性が多いのでしょうか。
2006年にはTVドラマ化、2007年には実写映画化されたミステリアスな少女・小夜子を取り巻く学園ストーリー。10代の頃、母親から借りた『BANANA FISH』や『YASHA-夜叉-』で吉田秋生ワールドにドハマリし、さあ次は本作だ!と気軽に食指を伸ばしたことを一瞬後悔するような、そして読んだ後の充実感がハンパない異色の作品です。

『吉祥天女(全4巻)』コマ
高校生たちの想いが交錯するラブストーリー
ラヴァーズ・キス(全2巻)
表紙『ラヴァーズ・キス(全2巻)』 - 漫画
ラヴァーズ・キス(全2巻)
【連載誌】ベツコミ

<あらすじ>朋章は何人もの女の子をナンパしただの、妊娠させて父親の病院でおろさせただの、悪いうわさが多い。しかし、早朝の海でサーフィンをしていた朋章に会った里伽子は、なぜか朋章にひかれて…。鎌倉の県立高校に通う少女たち、少年たちの揺れ動く青春を描いたラブストーリー!!

<書店員のおすすめコメント>恋愛にはいろんな形があるもの。
本作『ラヴァーズ・キス』は、さまざまな形の恋愛に向き合い、思い悩む若者6人が主人公の物語です。
1巻に登場する、里伽子は、もう人を好きになれないと思いながらも、一夜限りのつもりだった朋章から言われた“ある言葉”をきっかけに、忘れていたはずの恋心を取り戻します。
そのほかにも、朋章の後輩である高尾、里伽子のクラスメイト・美樹など、それぞれがそれぞれに、繊細な気持ちを抱えていて、傷つきながら愛を知っていく…。まさに、吉田作品の魅力が存分に味わえ、何度も読み返したくなる作品です。
ちなみに、朋章は『海街diary』にも登場します。こういった遊び心も嬉しいですね!

  • 『ラヴァーズ・キス(全2巻)』コマ
  • 『ラヴァーズ・キス(全2巻)』コマ
『カリフォルニア物語』ヒースの少年時代を描いた表題作など全3編
夢の園(全1巻)
表紙『夢の園(全1巻)』 - 漫画
夢の園(全1巻)
【連載誌】プチフラワー

<あらすじ>父親、兄弟……。それぞれの関係の中での愛憎。兄であるテリーから見た、年の離れた幼い弟ヒースへの愛情がつづられている。名作「カリフォルニア物語」のヒースの少年時代を描いた、感動の好編「夢の園」他3編を収録!少年たちの苦悩や葛藤を細部まで表現した傑作!

<書店員のおすすめコメント>表題作「夢の園」は、吉田秋生の代表作のひとつである『カリフォルニア物語』に登場するイーヴ、ヒース兄弟の過去の物語を描いた番外編です。
番外編とはいえ、兄弟の絆や愛が本編とたがわず美しく情緒豊かに描かれています。『カリフォルニア物語』読了後に読むと、さらに胸が熱くなること請け合いです。
そのほかにも、名作「ジュリエットの海」など全4編が収録されています。ファン垂涎の1冊と言えるでしょう。

『夢の園(全1巻)』コマ
JKたちはいろんなことに興味深々
櫻の園(全1巻)
表紙『櫻の園(全1巻)』 - 漫画
櫻の園(全1巻)

<あらすじ>丘の上の女子高校、桜華学園。春の創立祭で、チェーホフの“櫻の園”を演じる演劇部員たち。思春期の乙女たちのほのかな心情をセンシティブに綴る必読の連作短編集!

<書店員のおすすめコメント>演劇部に所属する女子校生たちの等身大を描いた、全4編からなる本作『櫻の園』。
『海街diary』もそうですが、吉田秋生が描く“女性たちの日常”作品は、大変に引き込まれます。よくある日常なのかもしれない、だけど繊細で奥深い…。自分の青春時代と重ねているのかもしれません。
瑞々しい女子高生たちのセキララ、どうぞご堪能ください。

『櫻の園(全1巻)』コマ
単なる「男子校の日常」にとどまらない「どう生きるか」に向き合った作品
河よりも長くゆるやかに 〔PF〕(全2巻)
表紙『河よりも長くゆるやかに 〔PF〕(全2巻)』 - 漫画
河よりも長くゆるやかに 〔PF〕(全2巻)
【連載誌】プチフラワー
第29回小学館漫画賞

<あらすじ>少しばかり屈折しているが、立派に21世紀風青春している3人組――トシ、秋男、深雪。暗い環境も何のその、ラブに、Y談、ドラッグに、ケンカ、何でも明るくキメてみせます。会話の軽妙さも快い、秋生先生の青春コミカルストーリー第1集。

<書店員のおすすめコメント>米軍基地の近くに位置する「ある男子校の日常」を描いた作品。『海街diary』に通ずるような日常的な描写がある反面、LGBTや10代のセックス、そしてドラッグというような、ある種文学的描写が対比的で評価されているポイントのひとつなのでは。
各話のタイトルも例えばジャズの名曲や映画、小説にオマージュした「Aランクへいこう」や「愛と青春の朝立ち」、「大麻畑でつかまえて」等、クスっと笑いつつも80年代を回顧、もしくは味わえるような作品です。そういった小ネタにもご注目ください。

『河よりも長くゆるやかに 〔PF〕(全2巻)』コマ
ちょっと不思議で妖しい短編集
十三夜荘奇談(全1巻)
表紙『十三夜荘奇談(全1巻)』 - 漫画
十三夜荘奇談(全1巻)
【連載誌】プチフラワー

<あらすじ>達郎はボロアパート『十三夜荘』に住んでいる大学生。突然達郎の部屋に出現したのは、背中に「バカ」という落書きがある「五木(ごき)」という名の少年で…!?人間に変身したゴキブリから見た、現代の若者像を描いた「十三夜荘奇談」他5編収録!心があたたかくなるちょっと不思議な物語!

<書店員のおすすめコメント>ある日自宅に帰ったら、背中に「バカ」と書かれた美少年が全裸で気を失っていた…。実はこの美少年はゴキブリの化身だというから、なかなかに突拍子もない話です(けれど、こんなイケメンだったらゴキブリでもいい)。
本作は前述の表題作「十三夜荘奇談」などを含む珠玉の短編集。不思議で、ちょっと妖しい、吉田秋生作品の違った一面を垣間見られます。

『十三夜荘奇談(全1巻)』コマ

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  • ※本ページに掲載している連載中作品の巻数は、2018年12月時点のものです。