<あらすじ>三年に及んだ地殻変動は多くの生命と秩序を破壊した!絶望の底から希望を紡ぎ、新東京の民は強く生きようとする!だがその芽を摘み蹂躙する化物どもが跳梁跋扈!窮地に立たされた人々の前に現れしは黒鉄のヒーロー!!瞬着!覚悟完了!!人類の剣となれ葉隠覚悟!!!
<書店員のおすすめコメント>人を選ぶ作風ながら、選ばれた読者が軒並み熱狂的なファンとなる山口貴由を語る上で避けては通れない出世作です!
かたや力無き生き残りの人類を守るために戦う、正義の戦士。かたや戦争と環境汚染に絶望し地球のために人類を絶滅させんとする、星義の戦士。エグい過去を持つ兄弟だった二人がぶつかる様をド迫力のアクションとパンクでロックな外連味あふれる力強い決め台詞を交えて描きながら、時にコミカルなギャグが鋭い切れ味を見せ、それでいてある時はバラードのような寂しさ切なさを感じさせる…複雑で濃厚な語り口はこのとき既に一級品!
<あらすじ>江戸時代初頭、天下の法に反して駿河城内で挙行された真剣御前試合で対峙したのは、片腕の若武者と盲目の天才剣士だった!!残酷無惨時代劇!!
<書店員のおすすめコメント>連載時期にちょうど普及したインターネット上で話題が波及し、山口貴由の名を一部の濃い漫画好きのみならず多くの人が知るところとなった記念碑的作品です!
歴史小説の大家・南條範夫の十八番“残酷もの”の代表作「駿河城御前試合」を原作としたシリアスな物語にはわかりやすいコミカルなギャグ描写こそ無いものの、剣の道をゆく男たちのあまりに研ぎ澄まされ過ぎた真剣さが見せる奇行ともとれる行動の数々に、我々は笑うか圧倒されるかを慎重に選択しなければなりません。けれども、奇行に見えるそれらすべてに意味がある。外から見ていてはわからない奥深さに、読めば読むほどハマります。
<あらすじ>名作「覚悟のススメ」を含む、珠玉の読みきり5作品を収録した作品集。圧倒的描写力、斬新な手法、そして強靭かつあたたかなメッセージ。まんがの未来がここにある。
<書店員のおすすめコメント>『覚悟のススメ』から次作『悟空伝』までに書かれた短編を1冊にまとめたものです。少しだけ平和になった世界、あるいは新東京に辿り着く以前の覚悟を描く番外編のほか、銃士を描く新作2編からは新たな試みに挑む山口貴由の姿も垣間見られます。しかし中でも目を引くのが巻末に載っている、本作までの著作一覧!2018年現在ほとんど電子化もされておらず今では入手困難なものも多い初期作品の数々、いつか手にしたいものです……。
<あらすじ>500年もの間、霊峰・五行山に封印されていた人外大魔猿・悟空、ついに出獄!!あるがままの心を携えた勇気の僧・三蔵と共に、自由・平等・博愛をぶっとばし、魔物犇めく獄界へ…!!
<書店員のおすすめコメント>ひと口に山口版「西遊記」であると言ってしまうのは簡単ですが、なんといっても彼は味付けの濃い漫画家。かえって物語の大筋がわかっている分、それ以外の部分を存分に見せつけられるといっても過言ではないでしょう。
全身を縄でちょっとエッチな感じに縛っている美女の三蔵法師、河童らしからぬイケメン沙悟浄、食べるの大好き過ぎて理性を失う猪八戒。そんな3人組と一線を画す腕っぷしの強さと仏法知らずの荒い気性をもつ孫悟空は、三蔵に師事して一緒に行動はするもののどこか常に孤独を感じさせます。けれど、その無頼こそが獄界の魑魅魍魎を退けて天竺への道を開くこともある。まったく新しい大迫力の西国冒険活劇が始まります!
<あらすじ>『シグルイ』の山口貴由がヤングアニマルで発表した入魂の一作がここに甦る!!コミック未収録のカラー頁や著者コメント等も多数収録。
<書店員のおすすめコメント>『悟空伝』を最後に、この作品から山口貴由は青年誌へ活動の場を移します。当時といえば21世紀の幕開け。まだ見ぬ未来への憧憬と、かつて21世紀のものとして描かれてきたそれらと現実とのギャップがない交ぜとなる混乱期。『蛮勇引力』が描く世界は、そんな時代へブチ込まれた山口流近未来ディストピア!! コミカルな描写も控えられ、尖ったまま(或いは研ぎ澄まされて)叩きつけられる男の美学、機械化の進む社会へのアンチテーゼとして唱えられるやり過ぎなほどの人生哲学の数々に、「ついてこれる奴だけついてこい」というメッセージを感じます。
また、こちらは2007年発行の愛蔵版をもとに電子化しているため、雑誌掲載時のカラーページのみならずスペシャルインタビューや名言揃いと一部で有名な「目次コメント」なども完全収録!ファンとしては絶対に見逃せません。
<あらすじ>荒れ果てた世界に目覚めた葉隠覚悟。己の信じる正義を求め、荒野を駆ける!!あの名作「覚悟のススメ」復活!
<書店員のおすすめコメント>『シグルイ』からわずか3ヶ月のインターバルを空けての新連載となった本作は、文明が崩壊し、人類がほぼ絶滅した未来で、見覚えのあるヒーローが冷凍睡眠から目覚めるという衝撃的な幕開けとなりました。
絶望に堕ちた世界で守るべき人を探して彷徨う「覚悟」、環境に適応した異形の新人類と共に生きる「猛」、ある計画のために強化外骨格を収集する「憐」など、他にも多くの自分なりの正義を持つものたちが登場します。相容れない正義と正義の対立の果てに、「覚悟」は何を見るのか? 前半こそ『シグルイ』終盤のような重たい空気感が張り詰めますが、だんだん様子をうかがうように復活してくる山口節に注目の一作。
<あらすじ>覇府の威によって戦国乱世を支配した治国平天下大君・家康。その意に従わぬ民は軍神・吉備津彦命に誅戮される運命だ。だが見よ! 惨酷なる人界を跋扈する七つの影。人か獣か風か花片か、いや、衛府の刃・怨身忍者だ!
<書店員のおすすめコメント>史上最高傑作との声も高い、2018年現在最新の連載中作品です!
戦国~江戸時代の過渡期を思わせる舞台設定にあって、山口流“現代語訳”の結果として生まれた「テヘペロでやんす」を始めとする若者言葉が炸裂!
そんな間の抜けた台詞回しと強烈な人体破壊描写が交互に迫りくるジェットコースター感!
次々と飛び出す恐るべき体術・忍法・超絶テクノロジー!
スターシステムにより再び主役級を演じる、過去作の名キャラクターたちの持ち味を生かした大活躍!
シリアス描写の極致たる『シグルイ』など21世紀の作品の迫力と、『覚悟のススメ』『悟空伝』など20世紀の作品で見られたコミカルに砕ける柔軟さが見事に融合しています。過去作を読み込んであっても楽しいが、逆にここから山口作品に入る入門書としても最適!
こんな極上のエンターテイメント、今を逃せば二度と見られない!!