作品発表から半世紀の年月を経て、初単行本化!!
『魔法使いサリー』の原型となった『ちびっこ天使』が2017年10月31日、紙書籍と電子書籍でリリースされます。
少女向けとはいえ、銀行強盗や悪魔が登場し、横山光輝作品らしくユーモアや活劇要素も含まれています
紙書籍と電子書籍を同時リリースする本作、どうぞご期待ください。
『ちびっこ天使』は1963年10月~1964年8月にかけて『りぼん』(集英社刊)に連載された作品です。世の中の善悪を知らない二人の天使、チルルとマルルが事の善悪を知るため、天帝から地上に遣わされます。はたして二人が見る人間の世界とは……。
『おジャ魔女どれみ』『ふたりはプリキュア』『明日のナージャ』のプロデューサーを務めた東映アニメーションの関弘美さんは本書の巻末エッセイで「数年しか生きていない子供の経験値では、わからないことが多すぎる「人間の世界」。言い換えれば「大人の事情」が判る子供なんて、いないのだと思わずにはいられません」と寄せているように、子供の側から見た大人の不可解な点や、いじめや羨望といった普遍的なテーマが扱われています。
『ちびっこ天使』の2年後に発表された『魔法使いサリー』(作品発表時は『魔法使いサニー』)に描かれた、星空をバックにナレーションで開始される物語のプロローグ、第2話で担任の先生が出題する問題をスラスラと解いてしまう場面など、両作品には共通する要素や『ちびっこ天使』のエピソードを下敷きにして発展させたエピソードがあります。それゆえ本作は『魔法使いサリー』の原型となった作品と言われているのです。
星空をバックにした両作品の冒頭部分。コマ割りもどことなく似ている。
第2話、授業中の場面。チー子、サリーともに算数の問題への回答を簡単に導く。特に『魔法使いサリー』では、よりギャグ風味を強め、黒板に先生が回答を記入するかたちで表現されている。
『魔法使いサリー』(作品発表時は『魔法使いサニー』)発表の2年前に『りぼん』(集英社刊)に連載された『ちびっこ天使』が、待望の電子書籍化!! 世の中の善悪を知らない二人の天使、チルルとマルルが事の善悪を知るため、天帝から地上に遣わされます。はじめての人間社会で、二人が体験する出来事とは……。雑誌掲載時のカラー44ページを復刻し、掲載当時の各話扉も完全収録!! 巻末エッセイ:関 弘美(『おジャ魔女どれみ』『ふたりはプリキュア』『明日のナージャ』プロデューサー、東映アニメーション企画製作本部企画開発スーパーバイザー)
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