<あらすじ>変死を遂げた米大統領、自殺した連続殺人犯…。彼らの脳に遺された映像が語る「秘密」とは…!?大幅加筆の上、シリーズ第1作より収録!!
<書店員のおすすめコメント>あなたしか知らない、見ていない「事実」ってありますか?
西暦2060年を舞台に、被害者の「脳」を用いた科学捜査方法「MRI捜査」を描いた近未来SF作品。「MRI捜査」は死後、摘出された「脳」をスキャナーにかけ、生前に「見た」目の記憶をスクリーンに再現する技術。殺された場面を被害者視点で見て捜査する…んですから、心を病む捜査員続出&被害者やその記憶に登場する人物のプライバシーが丸裸な点が人権団体から糾弾されることも多々。
「胸糞注意」な事件ばっかり登場しますが、「現実的にありえそう」「起こりえそう」と思わせる点も、清水作品の真髄です。
年齢不詳に見られがちな室長・薪健(美少年)と部下・青木一行(美青年)が事件に挑むなか、二人の関係の変化にも注目を。
<あらすじ>「秘密」スピンオフ新シリーズ。青木と出会う前の大学生の薪は、鈴木との運命的な出会いをして…。薪の出生の秘密も明らかに!!
<書店員のおすすめコメント>本編では描かれなかった薪が「法医第九研究室室長・薪」に、なるべくしてなったのか、また生い立ちや壮絶な過去が描かれた前日譚と「第九」のその先まで、圧倒的なスケールで綴られる待望の続編!
<あらすじ>赤ん坊のときに竹林に埋められていたのを発見されたという謎の過去を持つ少女・晶は、突然2人組の少年に連れ去られ、妖しき天女伝説が残る南海の孤島・神淵島へと連れて来られるが…!?壮大なスケールで贈る、愛と陰謀と復讐のSF巨編!
<書店員のおすすめコメント>本作は、日本最古の物語といわれている「竹取物語」の「かぐや姫」が日本にまだいた…!?という衝撃の設定。さらには王族、マフィア、国会議員などの世界の要人の子弟のクローンとして育てられた主人公たちの戦いが描かれます。クローンと言うと「あら、わたしがもうひとりいる!」みたいな展開も多々ありますが、本作におけるクローンは「代替」として活用されるため、あくまでも「代わり」「スぺア」としての扱い。繊細な絵とダイナミックなストーリーのなかで、クローンとして育てられた彼らの絶望、悲しみ、怒りが描かれます。清水玲子ワールドをご堪能ください。
<あらすじ>数百年前に地球から宇宙へ旅立ち、産卵のために戻ってきた人魚族が見たものは激変した地球環境。恋に落ちた人間の王子アートと人魚姫ジミーの運命は!?
<書店員のおすすめコメント>アンデルセン「人魚姫」をモチーフに描かれた、産卵のために地球に戻る異星人「人魚族」と人間の恋物語を描いた本作。
NYを舞台に、天才ともてはやされ、今は落ちぶれてしまったダンサー・アートが、記憶喪失のちいさな男の子・ジミーと出会い、一緒に暮らし始めます。ジミーはなんと「女性化」するとアートと話したくとも「声がでない」。まさに「人魚姫」と同様です。
チェルノブイリの原子力発電所事故事件とも絡めて描かれ、清水玲子先生ならではの近未来SF×少女漫画が確立されたといっても過言ではない一作です。
<あらすじ>最高傑作サスペンス、「秘密」に次ぐ清水玲子、14年振りの完全新作ミステリー!! 数々の謎の事件に刑事・高比良が挑み、明かされた衝撃の真実とは!?
<書店員のおすすめコメント>本ページ冒頭にて、ご紹介した『秘密』と同様「警察モノ」ではあるものの、雰囲気はだいぶ変わります。
宗教的なメッセージが残される殺人現場とそれを6年前の事件と重ね合わせる主人公。主人公はなんと潔癖症で「現場」ではよく吐いてしまう刑事。なんでも6年前の事件から潔癖症=強迫性障害になってしまったのだとか。
2013年当時、清水玲子先生の14年ぶりの完全新作!ということで大注目を浴びた本作。少年法、新興宗教…等、骨太なモチーフをもとに描かれたストーリーをお楽しみください。
<あらすじ>自分を猫だと信じているライオン「シーザー」は飼い主の龍一ぼっちゃんが大好き☆なのに、大きな体格に似合わぬ気の小ささで、猫よりも弱いライオンに…!?コミックス未収録『WILDCATSIII』『FLOWERS』を含む全4作品を、カラーページまで完全収録!!
<書店員のおすすめコメント>猫ってなんであんなにかわいいんでしょうね。猫ほど自尊心が高く、高貴な生き物っていないと思うんです。わたくし、猫アレルギーなのですが。
猫に育てられた、(一応)ライオンのシーザーと、彼のご主人さま「ぼっちゃん」のいちゃラブストーリー。健気で、人間味あふれるシーザーの魅力にあなたも取り憑かれるはず。
<あらすじ>24世紀のN.Y.の住人、お人好しロボット・ジャックと相棒の万能ロボット・エレナ。探偵を営む彼らはある依頼を受け、恐竜が棲息する惑星“竜星王(セレツネワ)”へ旅立った――。
<書店員のおすすめコメント>清水玲子先生の初期の作品はジャックとエレナという二人組が多くの作品で登場します。本作『竜の眠る星』は、この2人を描く唯一の長編モノです。
24世紀に住む男性ヒューマノイド・ジャックは探偵業を営み、それを手伝うエレナはセクスレス(両性皆無)ノイド。長い寿命を持つロボットならではの悲しみ、絶望感が、恐竜の棲む古典的な星というドラマチックな舞台で描かれています。
<あらすじ>「人間以上に人間らしい」ロボット、ジャック&エレナ。ある日、エレナが火口に身投げして…?表題作「ミルキーウェイ」他「メタルと花嫁」「ノアの宇宙船」など全6作品を収録した傑作選。
<書店員のおすすめコメント>ジャックとエレナの出会いが描かれるなど、ジャック&エレナシリーズの初期作品が集められた本作。
ジャックとエレナの出会いは衝撃的で、なんと自殺真っ最中…、溶岩の噴火口に身投げしたことがきっかけ(そのあとIC核という部分の救出が可能だったため「再生」される)。エレナによると、「天竜」という人がジャックというロボットのモデルになったという。
エレナとジャック、そしてジャックの恋人・ルイスの不思議な三角関係にも注目を。
<あらすじ>人型ロボット・ジャックは、人間と同様に食欲を感じることに罪悪感を覚えていた。そんな折、食事を神聖な儀式として人肉を食するフォトゥリス人の少女に出会って…!?異色&衝撃のヒューマンSF傑作選!!
<書店員のおすすめコメント>「カニバリズム(人肉食)」や少女が女性へと変化する「女」の二面性…等、のちの作品に対して大きな指針を与えたと感じさせる作品「22XX」。
一般的には不要とされているロボットの「食欲」機能を、人間に近いことを重視して、プログラミングされているジャックが主人公(「22XX」にはエレナは登場しません)。狩りをし、食事の前に長い祈りを捧げるフォトゥリス族のルビィと、出会い、「食」を厭うジャックと「食」に真摯なまでの意味を持つルビィの対照的な描かれ方にご注目ください。
<あらすじ>時は24世紀。周囲の妊娠に憂鬱な超高性能人間型ロボット・エレナ。時空を超えて、生命は永遠に繋がれていく―。表題作他、ジャック&エレナシリーズを中心に全7作収録のSF傑作選。
<書店員のおすすめコメント>ジャック&エレナシリーズの読み切り作品群のなかでも、清水先生ご自身が「かなり好きなほうの作品」と語る「天使たちの進化論」。エレナが可愛がっていたオラウータンのアイコの妊娠、さらにはジャックの元恋人のルイス(人間)の妊娠発覚が重なり、センチメタルかつ攻撃的になるエレナ。
人間が作り、人間のあこがれが詰まったロボット=エレナ。ロボットは人間に姿形がそっくりだけど、何十億年もの進化を遂げてきた人間を「擬態」しているだけと落ち込むエレナ。SFにおける永遠のテーマ、「ロボットと生殖活動」に焦点を当てた名作です。
<あらすじ>アトラスの第一王子・ナザレがデルタに滞在中、両国が戦争状態になった!宇宙空間に浮かぶ少年院に投獄されたナザレの運命は…!?衝撃のSFアドベンチャー『パピヨン』他、『MAGIC』『サイレント』を収録。
<書店員のおすすめコメント>『輝夜姫』連載直前&連載中に生まれた3作品(「パピヨン」「MAGIC」「サイレント」)が収録された1冊。「パピヨン」に関しては、「こういう作品がなかったら、後の「輝夜姫」も「秘密」もなかったような気がします。」と語られた作品。さらには「輝夜姫」の主要登場人物である「碧」の原型である松沢碧が主人公の「サイレント」。なんとこちらの碧は高校生にして暗殺者!?という設定。詳細は作品を。