＜あらすじ＞70年代に少女たちの間で空前の「はいからさん」ブームを巻き起こしたラブコメの名作が、装いも新たに登場!!　時は大正、花村紅緒、17歳。明るく元気いっぱいのハイカラ娘。恋も結婚も自分で選びたいと夢見ていたある日、伊集院忍という許嫁の陸軍少尉が現れる！　自分のじゃじゃ馬ぶりをいつも面白がる笑い上戸の彼が気に入らない紅緒は、この結婚を破談にしようとして!?　2017年に劇場版新作アニメも公開予定！

＜書店員のおすすめコメント＞1975年から1977年に「週刊少女フレンド」に連載された当時のサブカル事情をふんだんに取り入れたラブコメ＆ギャグまんが。実写映画化、実写TVドラマ化、アニメ化、宝塚歌劇団による舞台化…とメディアミックスの枚挙にいとまがないほど、連載当時から今日まで、乙女の心を離さない作品。
大和和紀が描く女性はみな強く、たくましく生きているが、主人公・紅緒こそ、その象徴といっても過言ではなく、平塚らいてう「元始、女性は太陽であった」ーーを最も体現しているように感じられる。いまは女性が働くことは当たり前であるし、働くママが増えつつあるが、紅緒の時代はそうではない。小学生のときに母が集めていた漫画から拝借して、初めて読んだ際から、私の心のなかで「女性が働くこと」「私はなぜ働くのか」を考えさせ続ける作品である。

＜あらすじ＞恋した人は、義理の母。光源氏（ひかるげんじ）を生涯苦しめる、許されぬ恋が始まる。多くの女性と恋に堕ちた光源氏の恋物語は、藤壺（ふじつぼ）の宮（みや）への恋から始まった。相手は父の妻、そして義母。しかし源氏は、決して越えてはならない一線を、踏み越えてしまうのだった……。今こそ読みたい、極上ロマンス！雑誌掲載時のカラー原稿を初めて完全再現した、全巻合計120ページのカラーで魅する大和源氏絵巻!!

＜書店員のおすすめコメント＞世界最古の長編小説といわれる紫式部の「源氏物語」。そのコミカライズである本作は1979年から14年間に渡って描き続けられた。大和和紀先生曰く、「源氏物語」には女性を惹きつけるすべての要素が備わっていて、「これは少女漫画になる！」と思っていたとのこと。
『あさきゆめみし』には光君とその子孫が愛する多くの女性が登場しますが、その愛し方・愛され方も女性それぞれ。高校時代、友人と読みまわしをしていた際に「葵の君と六条の御息所、どっちになりたい？」「内侍の君みたいに二人の男性の間で苦しんでみたい！」なんておしゃべりをしていたり、古典の授業が苦手だったけれど「源氏物語」だけは点数がよかったり…という懐かしい思い出もよみがえります。
雑誌掲載時のカラー原稿を初めて完全再現した完全版にて、お楽しみください。

＜あらすじ＞「うわさにたがわぬおもしろき娘よ」と信長にも愛された娘・小野於通（おの・おつう）。於通を知らずして戦国は語れない!!大和和紀が初にして待望の戦国ロマンのヒロインに抜擢したのは、小野於通――!!その輝きはあたかも戦国の闇を夜明けに導く明けの明星――信長に見出され、秀吉に重用され、家康に信頼された才女、小野於通。その知られざる生涯を大和和紀が描く本格戦国ロマン!!

＜書店員のおすすめコメント＞大和和紀先生の最新完結作品がこの『イシュタルの娘～小野於通伝～』。「戦国の闇を夜明けに導く明けの明星（イシュタル）」という存在で、幼少時より常人には見えないものが見える「天眼」を持ち、書や和歌に非凡な才を見せた実在の人物・小野於通を描く。
於通（おつう）は人生を通して、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と時の権力者から庇護を受け、そのオーラから「天眼で人を見る」力を発揮する（例えば、明智光秀には「燃える城」、淀の方と千姫には「燃え盛る炎」が見えるなど予知能力も高い）。
歴史モノが初心者の方にも、有名な歴史上の人物が多く登場するため、おすすめ。個人的には芸術家同士だからこそ通じ合っているというような公家・近衛信輔との恋の描き方が心をゆすぶられます。

＜あらすじ＞明治８年、11歳の卯野（うの）は横浜の貿易商叶屋（かのうや）にひきとられ、同い年の万里子（まりこ）と出会った。青く広がる海、ハイカラな風物、異人さん、新しづくめで未知への夢がふくらんだ。文明開花期を生きる２人の少女の青春を描く一大ロマン!!

＜書店員のおすすめコメント＞明治時代、文明開化期。動乱の時代の時代に生きる二人の少女－－－天涯孤独のお卯野と、彼女を引き取った貿易商の令嬢・万里子。ヨコハマという土地柄、海外から多くの珍しい品が届きやすく、「異人」と呼ばれた外国人も多くいる環境で育つふたり。女性が自由には生きづらい世の中で、生まれの違いはあれど、共に学び、恋をし、自分の生き方を考えるようになる。
お卯野と万里子は対照的な女性像ではありつつも、強い心を持ち地に足がついているところは共通。そして、二人の恋愛対象である森太郎と竜介も対照的でありつつも、強く生きる力を持っているところは共通。この４人が少女から女性、少年から男性に成長する様を、明治モダンと共に見届けてください。

＜あらすじ＞夢とあこがれと恋をのせて、ロマンチックに華やかに――。文明開化の大東京、小間物問屋のお志乃（しの）ちゃん。ある日、ヘンな外人さんに出くわしたことから、身辺にわかに大番狂わせに――!!

＜書店員のおすすめコメント＞文明開化の明治時代。『ヨコハマ物語』と同様「明治」を舞台にしたボーイミーツガールもの。
16歳まで男として育てられたパワフルガールが訪日していたアメリカ人・ダニーと出会い、NYにあこがれーーーーー。
渡米して写真を学び、北海道を開拓して記酪農や農場経営しつつ、女流写真家として大成するわ…。志乃の前向きさ・パワフルさ・男らしさ？からいっぱい元気をもらえる作品です。

＜あらすじ＞幼くして置屋（おきや）の女将（おかみ）に見初められ、祇園にやってきた少女。少し風変わりなこの娘が、やがて「百年に一人」と噂される舞妓・咲也（さくや）となる!!華やかな女いくさの幕が開（あ）く!!

＜書店員のおすすめコメント＞6年間連続売上NO.1だった伝説的舞妓・岩崎峰子による「花柳界のありのまま」を明かし、半生を記した自伝「芸妓峰子の花いくさ」が原作。
数多くの歴史・大河作品を生み出してきた大和先生だからこそ描ける歴史描写や美しく艶やかな着物姿、祇園の街を作品から感じ取ることができます。「いけず」（いじわる・いじめ）エピソードも多く衝撃的で、えげつない人間関係も丁寧に描かれています。

＜あらすじ＞時は江戸時代、ゆきえは、元気な若奥様。だんな様の半四郎（はんしろう）、息子の太郎（たろう）と３人で、田舎から江戸の御徒の組屋敷へやってきた。半四郎はマジメな勤め人だけど、近所に住むナゾの侍・尾花（おばな）さまと出会ったことで、平和な一家はいつも大騒ぎ。出世争い、老いらくの恋、子供の病気に不倫騒動……時代は変われど、悩みは同じ、でも、ゆきえの周りは笑顔がいっぱい!!痛快！大和和紀の大江戸コメディー!!

＜書店員のおすすめコメント＞実は池波正太郎の『鬼平犯科帳』『剣客商売』『真田太平記』のファンで、時代劇好きである大和先生。将軍様のお出ましの際に、「徒歩」でつき従う下級武士、御徒組に仕官した半四郎とその妻・ゆきえ（と、生まれたばかりの太郎）一家を描く江戸コメディ。
千葉・房州から江戸に引っ越し、江戸ならではの暮らしに慣れようとする姿を、江戸の日常とともに描く。「お役目は、詰所に座って将棋を打つだけ…！？」とか「給料日はツケの支払いで毎回、即スッカラカン」とか。
現代にも通じる「江戸の暮らし」を半四郎・ゆきえ夫妻からぜひ垣間見てください。

＜あらすじ＞波乱に満ちた飛鳥の時代、いずれ天智（てんじ）・天武（てんむ）天皇となる中大兄皇子（なかのおおえのみこ）、大海人皇子（おおあまのみこ）は、不思議な少女――のちに歌人として名を残す額田女王（ぬかたのおおきみ）に出会う。美しく聡明な額田女王に惹かれる一方で、覇者への野望に燃えるふたりの皇子。彼らの激しい愛に揺れる額田もまた、時代の大きなうねりにのみこまれていく――。「苺のような恋の唄」と「冬の祭り日」も収録！

＜書店員のおすすめコメント＞「あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」
この有名な和歌の背景にあるのは、天武天皇とその兄である中大兄皇子（天智天皇）の間で揺れる額田王。
万葉集に多く歌を残し、「日本書紀」にも名が残る飛鳥時代の女流歌人・額田王（ぬかたのおおきみ）が主人公に描かれる。本作が好評だったため、「次も歴史ものを」という話になって『あさきゆめみし』が生まれたという、名作を生んだきっかけになった作品。1984年、「NUKATA 愛の嵐」の題名で松竹歌劇団で舞台化された。

＜あらすじ＞１本の樹がある。若者たちの夢を、よろこびを、かなしみを、そして愛を、ただ黙って見つめながら、１本の年老いた樹が立っている――。幼くして両親を亡くした中原麻美（なかはらあさみ）は、「あしながおじさん」から学資の援助をうけ、医大に入学する。医学生として新しい一歩をふみだした麻美の青春は……!?大和和紀が、医学部のキャンパスを舞台に愛と青春の日々を描く、大型ラブロマン！

＜書店員のおすすめコメント＞1989年に南野陽子主演で映画化。親を亡くし、「あしながおじさん」から学資の援助をうけ、医大に進学した主人公・麻美。医大生ならではの寮生活や実習のエピソードをを交え、恋と青春、そして「あしながおじさん」の秘密に迫る様子を描いている。

＜あらすじ＞オムツを換えても、おっぱいをあげても泣きやまない赤ちゃん、育児に無関心のパパ、散らかり放題の家……。疲れきったママのもとに、メリー・ポピンズのような格好のゴツくて怪しげな人物が現れて……!?　子育てで悩んでいるのは、あなただけじゃない！　世界でいちばんかわいい怪物・コドモの育て方に悩んだら、ギンさんに連絡しよう。ほら、きっと心が軽くなる。大和和紀の傑作ハートフル育児ストーリー！

＜書店員のおすすめコメント＞英国で修業した育児のスペシャリスト「ナニー」のギンさんの活躍を描く作品。メリー・ポピンズのような恰好をして「こんにちは赤ちゃん」を歌いながら現れる、ちょっぴり不気味なベビーシッター・ギンさん。
「ナニー」とは、特にイギリスで母親に代わって子育てをする人の総称で、一時的に子育てを代替するベビーシッターとは一線を画す存在。「虐待」や「ネグレクト」、「シングルマザー」「ワーキングマザー」等、子育てを取り巻く環境に変化のある現代。ギンさんと関わるママ、パパ、家族の変化に注目です。

＜あらすじ＞あくまで華麗に、あくまで大胆に。彼女が追い求めるのは事件の真犯人、そして究極の恋人。美人刑事・市子（いちこ）のスーパーラブアクション！　超一流品だけを身に着ける美貌の市子サンは、泣く子も黙るスゴ腕の女刑事。容姿E、性格E、センスE、マナーE、頭Eの5E（ファイブイー）の男性を追いかけている筈なのに何故かその手で捕まえるのは真犯人ばかり。家事万能の甥・雄太と麻薬捜査犬・アルと共に挑む今日の事件は!?

＜書店員のおすすめコメント＞独自のイイ男の条件「5E」を掲げる女性刑事・巡市子。
「容姿イイ・性格イイ・センスイイ・マナーイイ・頭イイ」の5つの条件を全て満たす男（つまり5Eな男）を求め続ける市子は、勢いから亡くなった姉の子供・雄太を引き取ることに。5Eにはほど遠い雄太は、実は家事がプロ級。家事が全くできない市子との不思議な共同生活が始まります。
さらに市子はいわゆる「ブランド品」愛好者。作中には香水からバッグ、スーツ、食器にいたるまで様々なブランド品が登場。ブランド品にまつわる物語・事件が展開されるところも見どころです。正直このマンガから「ブランド品」を学べると言っても過言ではありません。
「一流」の男とはなにか、「一流」のブランドとはなにかを本作でご探求ください。

＜あらすじ＞時は昭和14年。柳橋育ちの竹千代くんは、花の中学4年生。育ての親である、もと芸者の花鳥（かちょう）かあさんが理想の女性。ところが突然、旧藩主・青葉家の跡目をつぐハメとなったから、さぁたいへん！　恋しいおっかさんと別れ、青葉市とは名ばかりの山また山のドいなかへ。ようやくたどりついた青葉学問所中学は、時代錯誤な奇人変人どもの巣窟で!?　大和和紀の大型青春ラブ・コメディーの決定版！

＜書店員のおすすめコメント＞主人公が、侍の雰囲気が依然残ったド田舎にある「青葉藩」藩主にいきなりなってしまうというドタバタ感は『はいからさんが通る』に通ずるなど、大和コメディー節がうなる本作。
文庫版の1巻は主人公・竹千代が新しい環境にチャレンジする姿、2巻はまさに野球チームを結成し試合を行うなど、スポーツまんがさながら。個性豊かなキャラクターが数多く登場し、恋もあり、スポーツもあり…という盛だくさんさと、昭和14年という時代背景から戦争の影が忍び寄る流れをお楽しみいただけます。

＜あらすじ＞舞台はイギリス。伝統あるロンドンの演劇界に、彗星のごとく現れた美貌の青年、キラ＝クイーン。彼は一夜にして大スターにのし上がる。その背景には、昔、演劇界を追われたひとりの男の執念があった――――。男の名は、フレドリック・ライモン。彼は苛酷な特訓でキラを育て、栄光を甦らせようとしていた。しかし、そのキラの美しい仮面の下には、恐るべき毒牙が隠されていて……!?　大和和紀渾心のピカレスクロマン、開幕!!

＜書店員のおすすめコメント＞「週刊少女フレンド」に1977年から1978年まで連載された、大和和紀作品の中では珍しいピカレスクロマン＝悪漢譚。演劇界に突如現れたキラ＝クイーンの「野望を戦略的に叶える様」を、同性・異性との恋愛とともに描く。
大和和紀作品に登場する数多く美男子キャラのなかでも、美しさと妖艶さがピカイチなキラ＝クイーン。野望に燃える彼の表情と演技的な表情をご堪能ください。