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皆川亮二

皆川亮二(みながわ りょうじ)――7月5日生まれ。東京都出身。1988年デビュー。『ARMS』で第44回小学館漫画賞を受賞。“オーパーツ”や“ナノマシン”、“はたらくくるま”など多感な時期の少年を魅了する題材でド派手な痛快アクションを描きながら、微に入り細を穿つ描き込みと豊富な知識による裏付け、そして臨場感あふれる演出によって生々しい現実感を伴わせる手腕が高く評価されている。

(フェード中毒/30代/男)

皆川亮二先生の全9作品を掲載!

これが俺の自信。おじいちゃんから受け継いだ超虎の巻だ!!
海王ダンテ(1~8巻)
表紙『海王ダンテ(1~8巻)』 - 漫画
海王ダンテ(1~8巻)
【連載誌】ゲッサン

<あらすじ>その少年は、世界の理を知っている――― 「超文明」「召喚術」「海賊」「大航海時代」「世界征服」。誰もがワクワクする要素が、これでもかと詰め込まれてた皆川亮二最新作、ついの待望の単行本化!! 18世紀、西欧列国が海の向こうに新たな希望を見いたしていた時代。一人の、巨大な本を背負った少年が、北極点に現れた…… 『スプリガン』『ARMS』のヒロイックバトル! 『PEACE MAKER』『アダマス』の重厚エンタテインメント感! 大注目の海洋ロマン活劇、第1巻!!

<書店員のおすすめコメント>デビュー30周年となる2018年現在連載中の最新作は、海洋冒険ロマンを意思をもった謎のオーパーツで味付けした、実に皆川先生らしい歴史漫画風スペクタクルとなっています。歴史漫画“風”というのは、18世紀・七年戦争後のヨーロッパ情勢をベースとしながらも、ダンテら英国陣営とナポリオらフランス陣営、そして第三勢力として暗躍するナポリオの兄ジョゼの陣営を交えた戦いの光景は魔術と科学とゾンビ(!?)が入り乱れてすっかり大迫力SFXの現代娯楽映画だからです!
5巻までの間にダンテとナポリオという宿命の2人と不思議な"本"とのそれぞれの出会い、そして成長が描かれ、6巻以降いよいよ物語が本格的に動き出そうとしています。ついに直接対面した2冊の本"要素"と"構成"の対話からは世界の謎もチラリと垣間見え、ここからが『ADAMAS』から続く皆川&泉タッグの真骨頂と言えるでしょう。30年目のベテラン皆川亮二から、まだまだ目が離せません!

『海王ダンテ(1~8巻)』コマ
力が欲しいか!! 力が欲しいのなら……くれてやる!!
ARMS(全22巻)
表紙『ARMS(全22巻)』 - 漫画
ARMS(全22巻)
【連載誌】少年サンデー
第44回小学館漫画賞

<あらすじ>高槻涼は進級したばかりの高校二年生。始業式のその日に現れた転校生・新宮隼人は奇妙な左腕を振りかざし、突然涼に襲いかかった。さらに、対峙する二人の前に、謎の男・爪(クロウ)が現れる。爪が涼の幼なじみ・カツミを傷つけようとしたまさにその時、涼の右腕が…!?その腕が掴むものは…神の未来か、悪魔の過去か…!!

<書店員のおすすめコメント>2018年現在、皆川作品において最大ボリュームの物語です。総ページ数のみならず、作中で描かれる事件や敵勢力、主人公らが手にする能力のスケール等々が軒並み最大級! 文句無しに氏を代表する作品と言ってよいでしょう。
この作品のスゴいところは、未知の機械生命体“ARMS”をめぐって少年漫画的な大規模変身・能力バトルが展開しながらもいわゆるインフレを感じさせないところ。いや、世界はどんどんヤバくなっていくのですが(なにしろ誰か一人でも力に振り回されれば即人類滅亡の危機ですからね)、戦いの鍵を握るのはあくまで心技体で言うなら心と技、あと頭脳。ちょっと反則気味なジョーカー的存在の通りすがりのサラリーマンなんかもいたりしますが、最後まで登場人物全員が明確な役割をもって機能しています。こういうキャラの使い方の無駄のなさ、皆川先生の良い所だと思ってます。

『ARMS(全22巻)』コマ
今、お前に生命を吹き込んでやる!!  お前に魂があるのなら……応えろ!!
D-LIVE!!(全15巻)
表紙『D-LIVE!!(全15巻)』 - 漫画
D-LIVE!!(全15巻)
【連載誌】少年サンデー

<あらすじ>どんな乗物でも完璧に乗りこなす天才高校生ドライバー・斑鳩悟。都内の銀行で連続強盗事件が発生。警察の懸命な捜査にもかかわらず、犯人の足取りはつかめない。そこで悟に捜査の依頼が来た。普段の悟は平凡な高校生だが、彼は国際的人材派遣会社・ASE(AlmightySupportEnterprise)のメンバーでもあるのだ。その才能を生かして悟が奇跡を起こす、スーパーマルチドライビングアクション!!

<書店員のおすすめコメント>担当書店員が個人的に皆川亮二史上最高傑作だと思うのがこの『D-LIVE!!』。バイクや乗用車のみならず砕氷船や消防飛行艇にレスキューロボット「援竜」などなかなか他で見かけない実在する特殊な乗り物の数々が、天才ドライバー・斑鳩悟によって“命を吹き込まれ”各エピソードの主役として大活躍します。
長くて4話70ページ程度の短編連作形式で語られる各エピソードは、その尺幅ゆえに毎回が全力投球! 乗り物と登場人物の紹介からその魅力を描ききるクライマックスまでを濃厚密度で駆け抜けます。そんなTVシリーズ的な歯切れの良い語り口でじわじわと積み重ねてきた悟の成長や人間関係の進展が、劇場版とでも銘打つべき最終章へ帰結する。出来の良いドラマを観ているような、いっそ脳内で配役考えたくなるような、そんな作品です。

『D-LIVE!!(全15巻)』コマ
彼らは語る。“我々の遺産を悪しき者から守れ”と。
スプリガン(全8巻)

<あらすじ>危険と思われる超古代文明の遺産を封印することを目的に活動する組織がある。その組織の名は「アーカム」。そして、「アーカム」の誇る特殊工作員を、遺跡に出現するという伝説の妖精にちなんで「スプリガン」と呼ぶ。御神苗優16歳は、その「スプリガン」のひとりだ。A・M(アーマードマッスル)スーツという驚異の装甲強化服を武器に、優が世界の平和を守るために立ち上がり、様々な敵と対決する!!

<書店員のおすすめコメント>皆川亮二の初の連載作でありながら、既に高い完成度を誇ります。超古代文明、オーパーツ、それらの研究成果たるオーバーテクノロジー、さらには魔術や怨霊のようなオカルトまで…次々に登場する荒唐無稽なフィクション的記号であるはずのそれらが、卓越した画力によって考えうる物理・科学的法則のすべてを画面に落とし込まれている。そして、古代文明の遺跡をめぐって時に人智を超えた力を用いて戦う物語でありながらも、人間そのものが持つ力を決して否定しない。読後には冒険心をくすぐる歴史的遺物への憧憬と、人間賛歌にも似た自分たち人類を誇らしく思うような気持ちが湧いてきたような気がします。後の作品にも通じる部分の多い皆川亮二のオリジン、ご堪能ください。

『スプリガン(全8巻)』コマ
あなたの評価は最悪ですよ。名前は僕と同じ“キョウ”だけど…
KYO(全1巻)

<あらすじ>IQ250の少年と、警視庁一のグータラ警官が、最新科学技術を駆使する知能犯を叩く!  『スプリガン』の作者コンビが贈る傑作短編全1巻。

<書店員のおすすめコメント>まさかの今は亡き小学生向け学年別学習雑誌「小学五年生」~「小学六年生」での連載。読者の年齢層がこの上なくはっきりしているはずの掲載媒体でありながら、小学生向けとしてはかなりハイレベルな科学サスペンスと頭脳バトルが繰り広げられます。学年誌ゆえにきっちり1年で完結してしまうことに物足りなさすら感じる作品でもあります。これは素養のある子供たちが思春期へ差し掛かる大事な時期を狙った、いわば「皆川チルドレン」養成漫画であると言えるでしょう。
この作品をリアルタイムに読んで育った少年たちは、2018年現在およそ34歳前後になります(担当書店員は残念ながら数年ズレてしまいました…)。そして彼らが大人になるまでの間に『ARMS』『D-LIVE!!』などが連載され……あなたの周りにも皆川亮二が大好きな34歳、いませんか?

『KYO(全1巻)』コマ
この銃が裁きを下すのは悪魔……人の皮を被った悪魔だけさ。
PEACE MAKER(全17巻)
表紙『PEACE MAKER(全17巻)』 - 漫画
PEACE MAKER(全17巻)
【連載誌】ウルトラジャンプ

<あらすじ>一瞬の速さが生死を分ける“決闘(デュエル)”の世界に突如現れた謎の男、ホープ・エマーソン。父から受け継いだ“ピースメーカー”と驚異のドローテクニックを武器に、兄を探すための壮大な旅が、今始まった…!

<書店員のおすすめコメント>これまで現実世界・現代社会――連載当時の――をベースとしてそこにSF・オカルトやアクションヒーロー的要素を乗せて作品づくりをしてきた皆川亮二が、初めて真っ向から架空世界を描いたのがこの『PEACE MAKER』。西部劇風の世界ながら現実世界の西部開拓時代に拠る要素は少なく、その実は“西部劇映画的要素”を土台に皆川イズムの具材をゴロゴロと投げ入れて煮詰めた濃厚なイデオロギーの撮影現場。したがって氏の作品にはおなじみのフェード演出は、この作品が最も映画的な演出として画面映えしていると思います!
勿論そのわかりやすい特徴のみならず、これまで好評を得ながら描いてきた派手な大立ち回りのようなものが無い「ただ一発の銃声が生死を分かつ決闘の世界」を描写するにあたっての画面作りの創意工夫の数々が、多くの新鮮な驚きを与えてくれました。皆川亮二の新境地、是非ともその目でお確かめください。

『PEACE MAKER(全17巻)』コマ
私の心もダイヤモンドと同じ……あんた達には決して征服できない!!
ADAMAS(全11巻)
表紙『ADAMAS(全11巻)』 - 漫画
ADAMAS(全11巻)
【連載誌】イブニング

<あらすじ>ダイヤモンドの名前の由来“ADAMAS(アダマス)”、その言葉の意味は「(何事にも)屈しない」ということ――。宝石に関する特殊能力を持つ“宝石使い(ジュエルマスター)”流崎麗華(りゅうざきレイカ)。宝石の声を聴き、宝石を通じて人間の行動をも征服してしまう奇跡の力を駆使し、闇の組織“シャニ”の陰謀により行方不明となった父を捜すため、彼女はダイヤモンドシンジケートの依頼を受け、今日も任務に向かう!!

<書店員のおすすめコメント>『PEACE MAKER』と並行して、皆川亮二はもう一つの新境地に挑みました。初めて女性キャラクターを中心に据えて描く宝石の物語『ADAMAS』です。皆川作品の女性キャラというと時に男性陣を差し置いてなにかとパワフルに活躍するイメージが強いのですが、本作の主人公・流崎麗華もまた例外ではありません。眉目秀麗の美女が宝石の声を聞き、その力を引き出す…そこまでは少女漫画めいてミステリアスなのですが、そうして宝石がらみの悪事の現場へ居合わせたが最後、ダイヤモンドのカイザーナックルをはめてブン殴る圧巻の痛快アクション――即ちいつもの皆川漫画になります。そんな麗華の脇を固めるのもまた、強い意志と石の力を持つ皆川ガールズ。ある意味では女の子たちの可愛さをお楽しみいただく日常系漫画のような側面も見受けられます。“宝石使い”の二面性が恐るべきケミストリーを生むエンターテインメント、お楽しみください。

『ADAMAS(全11巻)』コマ

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  • ※本ページに掲載している連載中作品の巻数は、2018年11月時点のものです。