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人生で後悔しているたったひとつのこと
2016年、僕は、突然、肺がん告知を受けた。それも一番深刻なステージ4。すでにリンパにも骨にもがんが転移し、手術も放射線治療もできない状態だった。「治らないのですか?」「治りません」医師は、きっぱりと言った。僕は命の導火線がぱちぱちを音をたて、燃え進んで行く様子が浮かんだ。しかも導火線はあとわずかしか残っていなかった。僕はいつかは「死ぬ」ということを、知識では知っていた。そして「死ぬ時に後悔しないように」と、自分なりに実践してきたつもりだった。しかし目の前に「死」が現れ、唐突に断崖絶壁に立たされた。足元は底なし真っ暗闇だ。それは、頭で考えていたものや分かっていたものと、違っていた。「つもり」と「体験」は、まったく別物だった。命の導火線がわずかしか残っていないと分かったとき、僕は慌てふためき、動揺し、不安や恐れに取りつかれ、死を恐れ、強気と弱気の間を行ったり来たりジタバタとさまようことになった。後悔しないように生きてきたつもりでも、実際に死に直面すると、みっともないほど右往左往した自分がいた。しかし、そうしたいくつもの後悔により、僕は、思いがけず、人生の真実を知ることになる。僕は、もうすぐ死ぬ。その現実は、僕に、人生の意味、ほんとうに大切なこと、そして、限りある時間の使い方を教えてくれたのだ。本書では、僕が体験し、そのときに感じ、考えたことをそのままお伝えしたいと思う。それが誰かのご参考になれば、僕もがんになった甲斐があるというものだ。こんな嬉しいことはない。※カバー画像が異なる場合があります。
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