星を掬う

手に掬い取れるものが、星のようにうつくしく輝きを放つものであればいい。そのひとつに、わたしとの記憶もあったら、嬉しいな。千鶴が夫から逃げるために向かった「さざめきハイツ」には、かつて自分を捨てた母・聖子がいた。他の同居人は、家事を完璧に担う彩子と、聖子を理想の「母」と呼び慕う恵真。「普通」の家族関係を築けなかった者たちの奇妙な共同生活は、途中、うまくいきかけたものの、聖子の病で終わりを告げ――。すれ違う母と娘の感動長篇。〈解説〉夏目浩光

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