
世界の適切な保存
ロングセラー『水中の哲学者たち』で話題沸騰! 対話する哲学者・永井玲衣、待望の最新刊! 見ることは、わたしを当事者にする。共に生きるひとにする。世界をもっと「よく」見ること。その中に入り込んで、てのひらいっぱいに受け取ること。この世界と向き合うための哲学エッセイ。わたしはどうやら、時間が流れていくにしたがって、何かが消えるとか、失われるとか、忘れられるということがおそろしいらしい。ここに書かれたもの。その何倍もある、書かれなかったもの。でも決してなくならないもの――。生の断片、世界の欠片は、きかれることを待っている。じっとして、掘り出されることを待っている。
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