「――そうよ、私がいつでも絶対に正しい」6年前、演出家への殺人未遂を犯した元オペラ歌手の百合亜は、ミュージカル女優へ転身すべく「劇団明星」の最終オーディションを受けることになる。未知の世界と、ほぼ劇団員で構成された不利な環境に戸惑う中、稽古初日を終えた百合亜が見たのは、ボロボロに引き裂かれた自分の靴だった……。同じ役を巡って競い合う、劇団期待の新人女優・あずさ。厳しく的確な指示で慕われているが、贔屓の噂がある劇団統括・滝沢。オペラの時から百合亜の「ファン」だという舞台監督・貝原。友人のように接してくれる百合亜の付き人・琴美。そして、それを“傍観”している大勢の劇団員たち……。誰も信じられない状況は、百合亜の中の秘めた怪物を次第に狂わせていく…。―本作品は小説投稿サイト「エブリスタ」で人気の「歌姫の罪と罰」のコミカライズです。
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