【集英社】春マン!!2025 第1弾
ナチズムの記憶 ――日常生活からみた第三帝国

ナチズムの記憶 ――日常生活からみた第三帝国

山本秀行

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第三帝国といえば、ゲシュタポの監視のもと恐怖と暴力で国民を支配したイメージがある。しかし、当時を回想する住民証言から現れるのは、ナチズムへの不満や批判ではなく、むしろ正反対の「ナチスの時代はよい時代だった」という記憶だ。ごく平凡な普通の人びとが、ナチズムとは一定の距離をおきながらも、非政治的領域のルートを通じ、政策を支持するようになる。農村ケルレと炭鉱町ホーホラルマルクという、二つの地域での詳細なインタヴュー資料を中心に、子どもや女性までもが、徐々にナチ体制に統合されていった道程をあばきだし、現代のわれわれにも警鐘を鳴らす一冊。

ジャンル
学術・学芸
出版社
筑摩書房
掲載誌/レーベル
ちくま学芸文庫
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